世界に信頼を運び続ける先進技術 いすゞ自動車の更なる挑戦

現場のトラック、いすゞサービス、顧客の会社をネットワークでつなぐ

vol.3 プレイズム
						次世代トラックの未来を見据えた高度純正整備で物流を止めない

物流業界が抱える人手不足は、もはや社会課題だ。この危機に対して物流を根底で支えるトラックは、どう貢献できるのか。Vol.3で注目するのは、コネクテッド技術を活用した高度純正整備「プレイズム」。「プレイズム」は、いすゞ自動車の看板商品である、小型トラック『エルフ』の新型車に搭載されているが、社会課題の解決にどうつながっていくのか、その内容に迫る。

故障の予兆を検知してトラックの稼働率を向上させる

齋藤 栄一氏

いすゞ自動車株式会社
稼動サポート推進部 部長

齋藤 栄一氏

物流業界が抱える問題は社会課題として認知され、「物流クライシス」という言葉はさまざまなメディアで大きく取り上げられている。ECサイトの普及で荷物数は増加の傾向にあり、少子高齢化などの影響も垣間見え、ドライバー不足は深刻化している。更にトラックドライバーを含む貨物自動車運転手の有効求人倍率は、他の職業と比べても高い約3倍だ※1。当然、人件費は高騰し、そのうえ昨今は原油高騰も追い打ちをかける。事業者からは、「トラックをできるだけ止めず、限界まで効率的に使いたい」という本音が漏れ聞こえてくる。

業界では、トラックが業務で使用されない間を「休車」と表現する。車検や法定点検、突発的な故障修理の期間もこれにあたる。「運ぶを支える」を理念に掲げるいすゞ自動車にとって、できるだけ休車の時間を減らすことは大きな目標だ。これまではそれを、堅牢で緻密、壊れないという、丁寧なモノづくりが担ってきた。しかし、ICTの進化やIoTの普及により、そのフェーズは進化しつつある。キーワードは「コネクテッド(つながる)」だ。

新型『エルフ』が搭載した新機能「プレイズム」は、故障の芽を摘み、徹底的に休車期間を短くして、安定稼動・高稼動を実現するサービスだ。稼動サポート推進部 部長の齋藤氏は「プレイズム」について、「“未然に防ぐ”と“すぐに直す”がキーワードです。故障の予兆を検知して、必ず車を止める定期点検などのタイミングで一度に点検や整備を行ってしまう。お客様の稼動率を向上する仕組みです」と説明する。

具体的には、車両心臓部を中心に車両データを常時モニタリング。そのデータからメンテナンスや修理が必要な部分を分析するので、事前に部品を準備し、対処を定めることができる。その結果、定期点検で入庫した際に、最短時間で車を戻すことが可能かつ、将来の故障を抑制できるという。齋藤氏は、「万が一故障で入庫しても、一から原因を究明する必要がありません。効率よく作業し、トラックを預かる時間を最小化します」と語る。

同社には、この「プレイズム」の効果を高める2つの強みがある。一つは、10年来提供してきたテレマティクスシステム「MIMAMORI」が取得し続けてきたビッグデータだ。既に約13万台※2の通信車が全国を走っており、蓄積されたデータを不調の分析に役立てているという。もう一つは、販売会社の優れたメカニックの存在だ。齋藤氏は「いすゞのトラックに精通した整備士による、専門ツールとデータを使いこなし、高度純正整備を行うからこそ休車時間の低減が可能になります」と誇らしげだ。

「プレイズム」を支える根底にあるお客様との関係や整備士のスキル

このように、新型『エルフ』は通信端末を搭載し、そのデータを活用することで、車両コンディションの維持、そしてそれによる稼動の最大化というポテンシャルを持つにいたったわけである。しかし、あくまで「ポテンシャル」である。使われなければ意味がない。そこで同社は、このポテンシャルを提供するのみにとどまらず、これを最大限に発揮して、経営課題の解決へと向けたサポートを提供する。それが「プレイズム コントラクト」である。コントラクトとは、同社とのメンテナンス契約により、コンディションを加味したメンテナンススケジュールの立案/メンテ実施するものであり、それらは月額定額で提供される。いわば、いすゞ自動車が顧客の稼動最大化を担っていくサービスともいえるのである。

こういったお客様とのつながりを、同社では「寄り添う」という言葉で表現する。「そもそも、トラックは、お客様の使い方をもとに、販売会社がニーズをうかがいながら作り上げていくものです。なぜなら、使われ方によって、必要とされる架装(荷台部分を用途によって改造すること)や仕様が無数にあるからです。車というより注文住宅に近いかもしれません。今回、『プレイズム』または『プレイズム コントラクト』を提供することで、これまで以上にお客様に寄り添い、強固な関係を築けるものと考えています」。ICTやIoTという最新のテクノロジーを使ったこれらのサービスは、「寄り添う」といういすゞ自動車の姿勢がいわば目に見える形になったもの、ともいえるかもしれない。

社会インフラにも貢献する「プレイズム」の可能性

「プレイズム」の今後について齋藤氏は、災害時などでの活用に触れた。日本で最も売れている※3小型トラック『エルフ』に通信端末が搭載されたことで、スケールメリットも期待される。「通信端末から得られる走行データにより、災害時などに道路が走れる状況かどうかの目安にもなります。乗用車では走れてもトラックでは走れないという状況もあり、それらを共有できるのは社会インフラへの貢献になります」。

「プレイズム」は、一義的には休車を最小化し、安定稼動・高稼動を支える仕組みだ。ただ、冒頭に述べたように、物流業界が抱える課題は、もはや社会課題とまで呼ばれるようになった今、「プレイズム」は、社会課題を解決するアプローチの一つ、ともいえるのかもしれない。

※1 出典:厚生労働省 「職業安定業務統計」より

※2 2018年11月現在

※3 2~3トン小型トラック 2017年国内新車販売台数 自販連及びいすゞ調べ

故障が発生する前に整備。休車時間を最小化する「プレイズム」

「プレイズム」は、ICTやIoTを活用し、リアルタイムに把握したトラックのコンディションを活用した高度純正整備。トラブルの予兆データを検知したら、定期点検などのタイミングで故障前に修理を行う。入庫前に整備内容をある程度予測できるため、整備効率・精度が上がり、安定稼動・高稼動をサポート。また、不調・故障時の連絡や整備スケジュールの立案、最適整備を定額で行う「プレイズム コントラクト」といったサービスを提供することで、事業者が担う運行に関する負担も軽減することができる。

未然に防ぐ 故障の抑制、すぐ直す 整備時間の短縮 → 安心稼動
								予兆をデータで可視化→予兆をもとに故障する前に整備。
								従来:フロント問診、点検、原因究明、修理→問題を確認、修理。万が一の故障の際も、迅速な復旧に貢献
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