日経ビジネスONLINE SPECIAL

vol.1 Report 2017年12月12日(火)開催 働き方・生産性改革シンポジウム ~人生100年時代の人材戦略~ 人生100年時代にむけた真の働き方改革

会場風景

講演 「16時になったら帰る」カルビー流、働き方改革の極意

松本 晃氏

松本 晃
カルビー株式会社
代表取締役会長兼CEO

「カルビーではワーク・ライフ・バランスとは言わない。ライフの方が大事に決まっているから」。カルビーの松本晃氏がカルビー流の働き方改革について語る。

 バブルがはじけた1990年を境に、経済が突如として低迷していく中で、松本氏は2009年6月に同社の代表取締役会長兼CEOに就任。「世の中がまったく変わった。だから、仕組みを変えて、悪しき文化を壊していった」という。

 ダイバーシティと働き方改革は極めて密接な関係にあるため、片方だけやるのは不可能だと松本氏は説く。カルビーが特に力を入れてきたのは、ジェンダー・ダイバーシティ。本社・支店・各工場にダイバーシティ委員会を設立し、4年連続なでしこ銘柄に選定され、内閣総理大臣賞を受賞した。

 子どものいる女性を役員に抜擢した際、松本氏が徹底させたのは、16時になったら退社すること、ただそれだけだという。「カルビーは随分と変わった。女性管理職比率は24.3% になり、政府が定めた2020年30%目標も射程圏内に入った。カルビーにとってダイバーシティは『やめられない、とまらない!』取り組みになった」。

 終わりに松本氏は、「働き方が変われば、生き方が変わる。生き方が変われば、すべてが変わる。そのために悪しき文化と古い慣行は変えるしかない。働き方改革とダイバーシティは日本を良くするために、最もやらなければならないことだ」と強調した。

パネルディスカッション2 人生100年時代を生き抜くキャリアプランの描き方

西村 創一朗氏、小城 武彦氏、鶴 光太郎氏、宮島 香澄氏
(写真左から)

西村 創一朗
株式会社HARES
代表取締役社長

小城 武彦
株式会社日本人材機構
代表取締役社長


鶴 光太郎
慶應義塾大学大学院
商学研究科教授

宮島 香澄
日本テレビ放送網株式会社
報道局解説委員

 最後のセッションでは「人生100年時代における『働く』と『学ぶ』」をテーマに討議された。

「学生時代に学び、それを糧に就職して働き続け、定年を迎えるという人生3ステージ制は終焉を迎えた」と語るのは、HARESの西村創一朗氏。「これからは自らの人生をポートフォリオで捉え、足りないスキルを選択・習得し続ける『独学力』が重要だ」という。

 これに対し、日本人材機構の小城武彦氏は、学びの場として地域企業を活用してほしいと説く。「地域企業は事業の原型だ。オーナーの右腕として働く経験は、大きな学びになる。大企業の歯車ではなく、心臓になる醍醐味をぜひ味わってもらいたい」。

 慶應義塾大学大学院の鶴光太郎氏は、人材開発における認知能力と非認知能力という考え方を提示。いわゆる学力である認知能力に対し、非認知能力は性格スキルと言い換えられる。中でも『まじめさ』はビジネスでの成長や成功を促すものとして相関が高い。「性格スキルは一生伸ばすことができる。人生100年の中で、50代は、まだまだ遅くはない」。

 日本テレビ放送網の宮島香澄氏は、「『学ぶ・働く・遊ぶ・休む』の4つが境なく進んでいくことは間違いない」と説き、「子育て後の女性にも多くの時間が残されている。男性社会の様式を見直し、女性のやる気を引き出すことが生産性向上につながる」と展望を語った。

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公益財団法人 日本生産性本部

http://www.jpc-net.jp/
vol.2 第2回 生産性シンポジウム