Associe Night '18 ~意識の高い現場ビジネスパーソン交流会~ Report

自己研鑽に励むビジネスパーソンが見据える
次代への挑戦

協賛社講演(1)

「挫折と失敗からはじまったストーリー」
─学歴も人脈も実績も無い私が起業後5年でマザーズに上場するまで─

樋口 龍 氏
樋口 龍
GA technologies 代表取締役

24歳、追い続けてきた夢が破れる

「挫折と失敗を繰り返してきました」。続いて協賛社講演に登壇したGA technologies 代表取締役の樋口龍氏は、こう語り始めた。中古不動産流通の総合プラットフォーム「Renosy」を運営する同社は、2013年の設立からわずか5年で東証マザーズに上場し、今、最も注目すべき企業のひとつである。傍目から見れば順風満帆にも思えるが、樋口氏はこれまで、いくつもの荒波にもまれてきたという。

人生初めての挫折は、24歳の時に訪れた。プロサッカー選手になるという、小学校一年生の時から抱き続けた夢がはかなくも破れたのである。中学時代はJリーグのユースチームでプレイし、高校はサッカーの名門である帝京高校に進学。毎日ひたむきにボールを追いかけながらプロのスカウトの目に留まる日を待ち望んだが、プロからのオファーはなく、唯一声をかけられたのが、「J2のチームの練習に参加できるが、給料は出ない」というアマチュア選手としての打診だった。そして24歳。ついにプロからのオファーはなく、ビジネスマンとして、第二の人生をスタートさせることとなった。

自分は何がしたいのか、また何をすべきなのか。サッカーのことだけを考えてきた樋口氏にとって、その問いはあまりに難題だったという。「そんな時にソフトバンクの孫正義社長の評伝に出会い、世界的なサッカー選手になりたいと夢見ていた自分と同じように、ビジネスの世界にも、世界で活躍したい、世界的なサービスを作りたいと考えている人がいる。そのことに初めて気がつきました」。そして樋口氏は決意する。テックベンチャーを起業し、世界的なビジネスマンになりたい。厳しい環境でいち早く実力をつけようと、目を付けた業種は外資系やコンサルの企業。早速40社以上に履歴書を送ったが、待っていたのはまたしても「挫折」だった。自分にはサッカーに打ち込んだ経験がある。根性は誰にも負けない。面接を受けさせてもらえさえすれば、受かる自信はある。しかし、面接を受けさせてくれる会社はただの1社もなかった。樋口氏は自身が「高卒」であることを、それまでサッカーに打ち込み、意識さえしたこともなかったという。

GA technologies起業後も「失敗」は続く

どうにか入社できた会社は不動産会社だった。5年間、がむしゃらに働いた。

起業に伴う資金調達では、「不動産業界をテクノロジーで変えたい」と声高に謳ったが、その実、「この業界はアナログである」と感じた場面はただの一度もなかった。そう感じられるだけのITリテラシーすら当時はなかったのである。「2007年の入社当時は、何もできない、何も覚えられないという状態でした。そしてある時、上司から『コピー機までの時間も惜しみなさい』とアドバイスをいただき、私はそれを素直に聞き入れました。とにかく力をつけたい一心で、それからは毎日、コピー機までのわずか2~3mも走るようになりました。頼まれた買い出しも走って買いに行きました」。

そのような日々を2年間続けたところ、樋口氏自身が驚いてしまうほどに、仕事ができるようになっていた。才能もない。スキルもない。しかし環境とやる気さえあれば、仕事はできるようになることを学びました、と樋口氏は振り返る。

しかし2013年にGA technologiesを起業してからも、やはり「失敗」の連続だった。第一に、創業メンバー10名のほぼ全員が営業マンだったことが失敗だった。テックベンチャーを目指すからには、エンジニアが不可欠である。しかし樋口氏は技術者ではないし、社内を見渡しても、そこには営業マンがいるばかりだ。不動産投資窓口、民泊事業、オフィス仲介のポータルサイトとさまざまな新規事業を打ち出したものの、エンジニアもいなければ、マーケティングのイロハもまるでわからない。そんな状態で新規事業が花を咲かせるわけもなかった。

樋口 龍 氏

行動と思考の変化がビジネスの転機に

転機が訪れたのは、創業から約2年が経とうとする頃だった。失敗続きの現状を打開しようと、週次でIT関係者とのミーティングを始めるとともに、樋口氏自身がプログラミングの学校に通い始め、さらに普段着で仕事をするようになり、席も社長室から開発室に移動したのである。自ら学び、変化していく姿勢は少しずつ、しかし着実に成果となって表れ始め、エンジニアをスムーズに採用できるようになっていった。

「一番のポイントとなったのは、プロダクトアウトではなく、マーケットインの考え方に切り替えたことかもしれません。いいアイデアを出そう、といくら頑張ってもうまくはいかない。課題、すなわちニーズは目の前にある業務にこそ隠れているのだと気づき、そこから『Renosy』のモデルを作り上げていったのです」

プラットフォーマーが集客を担い、街の仲介業者が実際の売買を行うという従来の分業制ではなく、集客から販売までを一気通貫で行えるところに「Renosy」の強みはある。既存のプラットフォームでも顧客の囲い込みは可能だが、不動産業には契約書を作成したり、物件を管理したりといった「リアル」が必ず介在する。これまでアナログだったこの「リアル」の部分にテクノロジーを投入することで、不動産業界全体を効率化するというのが「Renosy」の基本的なコンセプトであり、今後は建設や金融、保険といった不動産と親和性の高い分野にも進出していきたいと樋口氏は自信を覗かせる。挫折と失敗を糧とし、常に前を向いて走り続けてきた樋口氏。そのひたむきな姿勢と明るいキャラクターに、学ぶべきところは多いだろう。

Renosyが変えるアナログな業務

従来IT化されていたのはマッチングポータルのみ。
					Renosyはエージェント、仕入担当、サポートまで業務支援システム。
																			 不動産オーナーサポートまでIT化。
  • 1) Tech Marketing: インターネット上に蓄積された様々なデータを管理・活用するためのDMP(Data Management Platform)
  • 2) Tech Supplier: 物件情報を自動取得し、当該データを蓄積・管理のうえ、顧客向け物件を自動推薦する自社開発ツール
  • 3) Tech Consul: 顧客の属性や接触履歴を記録・管理し、顧客に応じた対応を可能とする自社開発CRM(Customer Relationship Management)
  • 4) Tech Management: 賃貸データ管理を行うツール
  • 5) Renosy Insight: モバイル端末向け資産管理アプリケーション

今急成長を遂げているGA technologiesには、多大なビジネスチャンスがあり、チャレンジングな環境であることは言うまでもない。新たな市場を自らの手で作っていきたいという人にとって、非常に適したフィールドといえるだろう。テクノロジーを用いて本気で世界を変えようと思う仲間を同社は募集しており、今後のさらなる進化を目指している。

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