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働き方進化論

日本マイクロソフトでは、働き方改革を経営戦略の核として位置づけている。社内の各部門もこれに呼応し、より働きやすく、同時にビジネスの成長や効率性を加速させる働き方の改革を進めている。今回はその一環としてMicrosoft 365のアプリケーションの1つであるコミュニケーションツール「 Microsoft Teams 」を活用し、生産性向上と部内コラボレーション活性化に取り組んだ、同社人事本部の実践事例を紹介する。


膨大なメール対応で業務に専念できない状況を打破したい

「オフィスにおける各自の生産性を基軸に周囲を見渡してみると、メールのやりとりが日々拡大し、その処理に追われて本来集中すべき業務に専念できない、といった状況があることに気がつきました」
 そう語るのは、人事本部 ビジネスマネージャー 高橋己代子氏だ。自ら所属する人事本部のメール対応時間に注目した結果、週平均11時間、最大で21時間もメール対応に追われていることが判明したのである。
 確かに人材マネジメントを担う人事部門は、社内外のステークホルダーとのやりとりが多い。そのため膨大なメールのやりとりが発生し、もはやメールベースでは案件ごとに必要な情報を素早く検索したり、取得したりすることが難しくなっていたのである。加えて、SharePoint や、社内 SNS である Yammer など、複数のコミュニケーションツールを併用していたので、どんな場合にどのツールを使うべきかという判断も属人的になりがちだった。
「人事本部は大きく3つのグループから構成されています。社員向けの給与のオペレーションや人事に関わる社員向け問い合わせ窓口全般を担当する HR Services チーム、新卒採用や中途採用という人材獲得の担う採用チーム、そして各事業部ごとの人材需要、配置、育成について経営幹部に提言しながら人事戦略を策定してく HR ビジネスパートナーグループです。それぞれ基本的な役割が異なることから人事本部としての一体感が保ちにくく、グループ横断のプロジェクト推進が難しい、という課題もありました」

日本マイクロソフト人事本部における働き方の課題認識

●メール対応の非効率性
週平均で11時間、最大21時間メールの対応(HRメンバーのうち14名の平均)
もはや Outlook だけでは必要な情報の効率的な検索・取得が困難
●コミュニケーションツールの乱立
SharePoint、ファイルサーバー、社内 SNS など複数ツールを併用しており標準ルールがない
●人事本部としての一体感不足
3グループ間のコミュニケーションが希薄で、グループ横断のプロジェクト推進が難しい

メールに代わるスピーディで効率的なコミュニケーション手段を

そこで高橋氏が着目したのがチャットベースでプロジェクトチーム同士のコミュニケーションが図れるツール「 Microsoft Teams 」だ。メール対応の負荷が業務の生産性を削いでしまっている現状に対して、プロジェクトごとにコミュニケーションを分けて管理し、チャットでのカジュアルな会話にすれば、各自が都度バラバラにメールベースで検索する、といった無駄な動きが排除できるのではないか、と考えた。

Microsoft Teams の画面例。チャットベースでチームメンバーが様々な情報をやり取りできる。もちろんチャットは「チーム」あるいは「チーム内のチャネル」と言った単位でプロジェクトごとに分けることが可能だ。

「一見、チャットだと全部追うのが大変だと思いがちですが、どのようなプライオリティで宛先に入っているのか不明なメールの CC と違って、Teams ではメッセージを送る際にメンション(『@名前』で記述)で絶対読んでほしい相手を指定し、同時にアラートを挙げることができます。受け取った側は『本当に自分に読んで欲しいメッセージ』に集中することができ見逃すことがありません」
 また、Microsoft Teams は、同じ画面でタブを切り替えることで進行中のプロジェクトに関連するすべてのドキュメントにアクセスすることができる。ドキュメントはクラウドで管理できるので「どれが最新か」など迷うこともなく、誰かに送ったり、送ってもらったりする手間も省ける。

「ファイル」のタブをクリックすればプロジェクトに関連したドキュメントが一覧で表示される。

さらに、Microsoft Teams から移動することなく、そのままドキュメントの閲覧や編集まで可能だ。

「 Office365 が提供する機能全体を1つのインターフェースにまとめられる Teams をコミュニケーションのメインツールにすれば、様々なツールの併用によって生み出されていた課題が解決できるはずです。それに加えて Teams を、人事本部内で誰もが気軽に情報発信できるプラットフォームにすることで、部門としての一体感も醸成されていくはず、と考えたのです」
 高橋氏は2017年11月、一旦離職してキャリアを中断した女性の職場復帰をサポートする「リターンシッププログラム」など、自分が進めているプロジェクトを皮切りに Microsoft Teams を先行導入。次いで人事本部の他のメンバーにも徐々に活用を促していった。

草の根とトップダウン、両方のベクトルから働き方を変えていく

Microsoft Teams による働き方改革のプロセスを語る高橋氏。

「新しいツールや手法を広めていくためには、チームの中で『面白がってくれる人』を探し、如何に巻き込むか、が大切なポイントだと思います。高いモチベーションの下で、積極的に活用してもらうことで確かな成果が生まれ、それが周囲への波及力にもなっていくからです」
 とはいえ、まだメールにこだわりをもつ人も少なくなかった。そこで、当初はメールと Microsoft Teamsの混在状況で始め、徐々に主要なやりとりを Microsoft Teams に一本化するソフトランディングを図った。
 さらに、実践の中で分かってきた便利な使い方などの活用 TIPS も Microsoft Teams 内で共有。定期的な情報提供を進め、使い方に関する質問にも都度丁寧に解説を心掛けた。2017年12月には人事本部全員が一堂に会すミーティングでも Microsoft Teams のトレーニングを実施。その魅力を訴えた。

普及を加速させるためには、以上のようなボトムアップ的な努力とともに、トップダウンの動きも大切だ。幸い、彼女の直属の上司からも「新しいコミュニケーション文化に対応したソリューションとして、全員で Teams の活用を進めよう。お客様にお勧めする前に、私たち自身がその魅力を享受し習熟し、普及に努めよう」というメッセージが発せられ、活用の機運が一層加速された。
 以上の努力や工夫、さらにその中で蓄積された実績が追い風となり、人事本部内での普及が急速に進展。2018年1月には、人事本部内のマネージャー間のコミュニケーションのやりとりはほぼ Microsoft Teams に移行した。また、人事戦略を策定を担うHRビジネスパートナーたちも、部門リーダーとのコミュニケーションに Microsoft Teams の活用を開始。
 そして翌2月には、あるマイクロソフト全社イベントに向けて、人事本部を超えた部署横断的なプロジェクトでも Microsoft Teams の活用が始まる。こうした動きが今、日本マイクロソフトのあらゆる部門で同時並行的に起こっているのだ。

Microsoft Teams 導入成功の3つの工夫

  • ●部門トップから活用を促すメッセージを発信
  • ●実際のプロジェクトを Teams に移行し、メンバーを巻き込んでいく
  • ●やる気・興味のある少人数での活用からスタートし、活用事例をベースに徐々に周囲を巻き込む

熱意あるメンバーでのスモールスタートが
働き方改革成功へのアプローチに

高橋氏はメンバー間のミュニケーション密度の向上という面でも、大きな効果を実感していると話す。
「チャット特有のカジュアルなやりとりが活性化するため、メンバー間で情報共有が頻繁に行われるようになり、これまでお互いにやりとりがなかった人同士のコミュニケーションも活性化しました。新たなコラボレーションが生まれつつあるのを感じますね」
今回紹介した事例では「部門内の少人数でスモールスタートを切り、具体事例をショーケースにすることで普及を拡大していく」というアプローチが成功の鍵と言えそうだ。その後、Microsoft Teams の活用は以下に挙げるような実際の成果にも結び付いてきている。高橋氏は最後に「特に社内コミュニケーションにおいては Teams の活用は有効だと確認できました。これからも適所で Teams の活用を促進し、より先進的な働き方を模索していきたいですね」と語った。

日本マイクロソフト人事本部における働き方の課題解決

●メール対応の非効率性の解決
週平均で11時間だったメール対応時間が7時間に
Teamsにドキュメントが関連付けらため資料を探す手間が省けるようになった
●コミュニケーションツールの乱立の解決
ツールを Teams に1本化することで、コミュニケーションがシンプル・スピーディ・効率的に
●人事本部としての一体感不足の解決
Teams でグループ横断プロジェクトを展開することでコラボレーションが加速
活用 TIPS などをシェアするメンバーが増え、気軽なコミュニケーションが増加
日本マイクロソフトでは社員自らが様々な働き方改革プロジェクトを進めている。本サイトでは同社実践事例を今後も取材予定だ。
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