一代で世界的な電器メーカーを育て上げたカリスマが語る言葉は、時代を超えても語り継がれる。経営の神様、松下幸之助が語った経営や商売を行う上での心得は、時が経ってもなぜ、人の心を動かし続けるのだろうか。

一つのキーワードは「普遍性」だろう。松下幸之助の残した言葉の多くは、商売の心構えであり、人生の心構えでもある。社長として忙しく業務に追われる今こそ、先人の言葉に耳を傾けると道が開けるかもしれない。

冒頭ご紹介した先人の名言は、ものが売れない時代、働き方も激変する今の時代だからこそ、意識したい言葉だ。新しい時代の流れを捉え、自社のおかれている現実を知り、行動する。本コラムでは、今知っておきたい経営改善のツボを紹介する。

今を知り、己を知れ 今を知り、己を知れ

「GDPR(EU一般データ保護規則)」「働き方改革」「セキュリティ対策」「AI」―――。こうした言葉が社長同士の会合や、担当バンカーとの会話で、話題になっていないだろうか。どのキーワードもメディアを賑わすホットワードだ。

バブル崩壊からの15年は、「グローバル化」「株主価値経営」「ISO」といった言葉が躍った。今や社会構造が激変し、企業が生みだす付加価値の大きな基盤の一つはITになった。課題に対して、ITをどう活用し、競争優位性を築くか。もはやAIを含めたITの使い倒し方を知ることが、経営改善のための最短距離ともいえる。前述の『現在に最善を尽くすこと』(松下幸之助)という視点においては、もう一歩踏み込みが必要だ。それは単にトレンドを知るだけでなく、俯瞰的にとらえ、自社と結びつけるという視点だ。

GDPRを例に考えてみよう。

2018年5月25日に施行されたEU一般データ保護規則(GDPR)は、日本でいうところの「個人情報保護法」のようなものと、知識として理解している読者の方は多いだろう。では、自社のビジネスや経営資源に置き換えたときに、明確な説明ができるだろうか。「EU域内とは取引していないから大丈夫」「うちは大企業ではないし関係ない」といった経営者の甘い考えは重大な企業リスクとなりかねない。

EU圏内に個人データを扱うデータベースが設置されている場合や、ネット通販などでEU圏内へ商品やサービスを販売しているケースにもGDPRが適用されることは意外に知られていない。また、中小・零細企業も対象で、違反企業には高額な制裁金が課される可能性もある。本当に自社とは無関係なのか、今一度自社に置き換えて、考えてみると良いだろう。今を知り、己を知る。これまでの既成概念に問わられることなく、専門以外のことを知り、幅広い見地から俯瞰的に状況を理解、判断する能力を身につけることは、有益である。 (↙ 本文続く)

経営者がすぐに着手できる経営改善は、実は身近な経営資源にも存在する。それはデバイスやソフトウェアなど、日ごろ当たり前のように使っているIT環境だ。「あるのが当たり前」というIT環境こそ、変化に目を向け、最善を尽くすことで得られるメリットは大きい。

一つの例として、ここでは、マイクロソフトのWindows 7 のサポート終了を例にあげる。実はWindows 7 の延長サポート終了が、2020年1月14日に迫っていることをご存じだろうか。Windowsのサポート終了と聞くと、Windows XP のことを思い出す読者の方も多いかもしれない。サポートが終了すると、セキュリティ更新プログラムや有償サポートを含むすべてのサポートが受けられなくなる。一方で、移行にはある程度の準備期間が必要で、早めの対策が必要となる。しかし、多くの企業はまだ移行に着手できていないという事実がある。MM総研調べによると、Windows 7 からWindows 10 への移行は、Windows XPのサポート終了のときよりも遅れているという(図1)。特に中小企業において、移行速度が遅い傾向にある。経営者の意識として、ここに大きなリスクが存在することを提言したい。それはセキュリティのリスクだ。 (↙ 本文続く)

標的型攻撃やランサムウェアなど、情報セキュリティの脅威は、もはや対岸の火事ではないことは言うまでもない。万が一、攻撃を受けてしまった場合、膨大な費用と信用を失う。その対策として、Windows 10 への移行が今すぐできる最善策となるのだ。

セキュリティ対策でもっとも重要なのは、常にセキュリティレベルを最適に保つことだ。Windows 10 は、防御力向上・検知分析・被害軽減・事後対応、そのすべてに置いてセキュアな環境を提供している。Windows 7 とWindows 10 のセキュリティの機能を比較すると、圧倒的に機能が追加されていることは一目瞭然だ(図2)。 (↙ 本文続く)

データ単位の暗号化や資格情報の保護や標準機能の範囲でのマルウェア対策強化など最新の脅威に耐える機能も多数搭載しており、移行が結果として最新のセキュリティ対策となるのだ。実際、世界最大のサイバー攻撃対象といわれる米国防総省は、ノートPCやデスクトップ、モバイルデバイスなどすべてを1年以内にWindows 10 にアップグレードすると発表したことは、その一つの証拠と言えるのかもしれない。 (↙ 本文続く)

Windows 10 移行に関連して、もう1つ知っておくべきリスクは「2019年問題」だ。企業のシステム投資において、2019年はイベントの多い年だ。2019年5月1日には新元号への切り替え、そして10月には、消費税増税が控える。いざ、移行しようと思った際に、企業の情報システム部門やパートナーのシステム会社のリソースが確保できないことがリスク要因となることも忘れてはならない。

最後に、「働き方改革」という視点での移行メリットについてもご紹介する。Windows 10 はAzure ADをサポートしていることから、クラウドサービスのシングルサインオンの実現に加えて、いつでもどこでも働ける環境をセキュアに運用可能にする。

またWindows 10 のコンセプトの一つに「One Windows」がある。これは、デスクトップ、ノートPC、スマホなど複数の端末において、共通のOSを採用するというものだ。デバイスに依存しないOS環境は、働き手はもちろん、管理面においてもメリットが多い。

働き方が多様化する今、働く環境の整備は経営者にとって重要な課題のひとつ。Windows 7 サポート終了を契機に、是非身近なIT環境に目を向けたい。

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