日経ビジネスONLINE SPECIAL
Supported by

社員を幸せにしたい 会社がすべきこと

Vol.3 障がい者雇用を持続させるために経営の隠れたリスクを再認識 フジリネンサプライ 小川雅人取締役に聞く

保険はラグビーに通じる

伊藤私は父が亡くなってから事業承継をしました。経営について父から直接教わる機会がなく、試行錯誤をしながら経営とは何かを身に付けてきました。事業承継のときは、会社株式の相続や会社が抱える負債の個人保証など、様々な問題が出てきます。いざというときに何をすべきなのか、純人代表と既に相談されていますか。

雅人本当は相談しておかないといけないのですが、実際はあまりできていませんね。

伊藤私は父が亡くなり、32歳のときに会社を継ぎました。私が会社を継いだ年齢は、27歳の雅人取締役とあまり変わりません。会社経営では何が起きるか分かりません。お父様である純人代表になかなか話を切り出しにくい部分もあるのかもしれませんが、いざというときにどう備えるかを早めに考えておいたほうが良いのではないでしょうか。

雅人そうですね。伊藤社長が会社を継いだときにはどんなことが大変だったのでしょうか。

伊藤何と言っても資金繰りがつらかったですね。急に会社を継いだので、社員との信頼関係もありません。人間関係を作りながら、経営も勉強しなければならない。そうした中で会社の資金繰りは明日の運転資金もないような状況だったのです。こうした急な資金繰りが必要になるときに備えて、法人向け生命保険への加入を考えることは、中小企業の経営者にとって大事なことだと感じます。

雅人法人向け生命保険に関しては、不慮の出来事に備えた資金対策や退職金対策と考えて加入していました。大阪で観測史上初の大きな地震が発生したといったニュースを見聞きし、いざというときへの備えは必要だと改めて感じています。

伊藤純人代表や雅人取締役が打ち込んだラグビーは、先の先を読んでプレーする戦略的なスポーツです。それと同じように、会社経営も好調なうちに先を読んで手を打っておくことが大事なのではないでしょうか。

純人ラグビーで有名になった「One for all, All for one(一人は万人のために、万人は一人のために)」という言葉がありますが、この言葉は保険の世界でも古くから使われているそうです。困ったときに備えてみんなで助け合うことはまさに保険そのものです。会社に何かあったときに備え、従業員の雇用を守り続けられるように法人向け生命保険の加入を決めました。

伊藤私の感覚では保険に関心がある中小企業経営者はまだ少ないように思います。保険に入ろうと思う経営者とそうでない経営者の違いはどこにあると思いますか。

松山市内にあるフジコホールディングス本社が入るビルの前に立つ雅人取締役と伊藤社長。フジリネンサプライ本社もこのビル内にある

純人10~15年先を見据えた経営を考えているか、日々の経営に追われて場当たり的な判断しかできないか。その違いではないでしょうか。

伊藤なるほど。では、10~15年先に雅人取締役が会社を継いだときには、どんな目標を達成したいですか。

雅人障がい者雇用といえばフジコグループと真っ先に思い出してもらえるような企業を目指したいですね。取り組むなら一番を目指さないといけないと思っています。

二番手では認知されません。さらにグループで手がける業種・職種を増やすことができれば、より多くの障がい者の働ける場を提供できるのではないかと考えています。それを実現するためには、何が起きても潰れない安定して成長できる会社にすることがまず大事だと、伊藤社長と話していて感じました。

伊藤社長を継ぐ日のために頑張ってください。