医療・ヘルスケアデータを活用した新たなサービスの創出「ビッグデータ=ソフトバンクの強み」を生かす医療・ヘルスケア事業

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ソフトバンクが医療・ヘルスケア事業に進出する理由とは

 同社が描いている事業は、3段階のステップで実現されるという。まず、最初のステップがPHRを軸とした医療・ヘルスケアサービスを提供し、個人で健康情報を収集する段階。ステップ2が、それらのデータを蓄積するデータプラットフォームの構築。そして、ステップ3が、医療・ヘルスケアデータを軸として各業界のパートナーと協業し、健康促進につながる様々なビジネスをそれぞれが創出していく段階である。

 では、なぜソフトバンクがデータを軸として、医療・ヘルスケア事業を展開するのか。「当社は通信事業者ではあるが、一方で『インターネットカンパニー』としての位置付けを強調してきた。ヘルスケアデバイスを核としたIoT、ビッグデータ、そして人工知能(AI)――。これらのコンポーネントをすべて持ち合わせているのが当社の強みだ」。高橋氏は、そう強調した。

 事業構想のステップ1にあたる医療・ヘルスケアサービスの提供は、3G通信機能付きの「スマート体組成計」、パーソナルデータに基づいたヘルスケアサービス「パーソナルカラダサポート」、病院の診察料を後からスマートフォン利用料金とまとめて支払える「スマート病院会計」をすでにリリースしている。

 スマート体組成計は、乗るだけで体重・体脂肪率・BMI・骨格筋レベルなど9種類のデータが測定でき、データのメール(SMS)送信や自動アップロードが可能。さらにパーソナルカラダサポートを利用し、測定データをスマホで閲覧・管理することができる。「測定データを記録・管理するヘルスケア系アプリのアクティブ率が50%以下といわれる中で、手入力が不要なスマート体組成計と連携したお客さまのアクティブ率は、サービス加入3ケ月経過後でも80%ほど」とし、継続率の高さを自負する。

 連携するパーソナルカラダサポートは、生活習慣アンケートの結果やスマート体組成計・活動量計などで測定したライフログデータに基づき、パーソナライズされた専用の「食事+運動」メニューをアプリで提案する。このスマート体組成計とパーソナルカラダサポートを同社社員100名が2カ月間利用した結果、週1回以上利用した人(79%)のうち「体重が減った」(41%)、「健康意識が向上した」(46%)、「食生活が改善した」(34%)などの効果が表れたという。

 一方、スマート病院会計は、「医療機関のメリットとして、会計時の混雑緩和、会計業務の平準化、医療費の未収対策。患者さんは会計を待たずに帰れる、キャッシュレス受診が可能、利用履歴をスマホで確認できるなどのメリットがある」。サービス開始時に全国50以上の医療機関が対応し、今後も拡大していく見込みだ。

データを軸にした健康サービスの提供から協業による健康促進ビジネス創出へ

国家戦略や医療機関との連携を視野に

 スマート体組成計やパーソナルカラダサポートなどを用いた収集可能データは、今後25種類に拡大していく。さらに、血圧や血糖値、尿酸値、服用薬、医療機関での検査データや通院歴などにも拡大を検討している。「健康の三大要素は、食事・運動・睡眠。これらのデータは、スマホを利用したヘルスケアサービスと連携して収集できるようになる。さらに、医療系のデータ、サービスとの連携を図っていくことで、普段は健康維持に努めるとともに、万一病気になったときには医療機関を受診するためのサポートも充実させていく」という。また、データ収集は最新テクノロジーを駆使したデバイスの提供も計画しており、「病気の予兆を検知するような技術を実装したデバイスを、時期を見て提供していきたい」と高橋氏は話す。

 山下氏がEMRやEHRとPHRとの連携により患者参加型の医療モデル構築を描くように、ソフトバンクはPHRプラットフォームに医療機関の検査情報や治療目標などを取り込み、医療機関による連携医療と個別化支援プログラムのシームレスな統合環境を未来予想図として描いている。「ヘルスケアデータと診療データ・健診データなどとつなぎたいと思ったときに連携できる環境を構築していく。健康・未病状態から病気になる予兆検知の確率を高められるよう、自分のヘルスケアデータを自ら利活用できる世界をつくっていきたい」。高橋氏は同社の医療・ヘルスケア事業の行く末をこう展望する。

 日本の「経済財政運営と改革の基本方針2015」では、「個人の健康管理に係る自発的な取組を促す観点から、セルフメディケーションを推進する」とされている。医療・ヘルスケアデータの連携によるセルフメディケーションの推進は国家戦略でもあり、これを支援できるプラットフォーム連携を見据えているのが、ソフトバンクの医療・ヘルスケア事業である。

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