日経XTREND SPECIAL

真に使える 新時代の意識調査

 無印良品・モニタス・LINE/特別鼎談

今まで取れていなかった若年潜在顧客の声により無印良品の「新生活」販促効果が倍増

調査のプロ×LINEリサーチが
実効性のある良質な調査データをもたらす

ここで、LINEリサーチとパートナー制度について簡単に概要をまとめておく。

LINEリサーチは、LINEが提供するスマートフォン専用の調査プラットフォーム。現在、モニタスをはじめとした13社ほどが調査パートナーとして認定されており、LINEリサーチでの調査実施が可能だ。その中でも、特にモニタスをはじめ、LINEリサーチの特性やスマホ調査の設計に長けたオフィシャルパートナーが5社ほどおり、良品計画のような企業の調査を支援している。

「私たちはフレッシュな回答者を集めやすいLINEというプラットフォームを持っているわけですが、回答の質の良さだけでは事業判断に耐え得る調査が完遂できないことも分かっていました。1問1答のアンケートではなく、課題追求型の調査を行うには、構造的に調査を設計し、複数の切り口から結果を斟酌できる、調査のプロフェッショナルの力を借りる必要があります。調査会社は数多くありますが、調査の仕組みを時代に合わせる必要性に賛同いただき、PC用の調査をLINE用に作り替えるための能力を発揮してくださる調査会社を、パートナーとして認定させていただいています」とLINEリサーチの事業を牽引する地福節子氏は説明する。

地福節子氏
地福節子氏
LINE株式会社インサイトリサーチ室副室長

林氏も「スマホで調査を行うとなると、設問数や表現もPCとは違うアプローチになります。PCに比べると、より調査スキルの有無がものを言います。誰もが回答しやすいように、分かりやすい質問表現やコンパクトな調査設計をしながらも、調査課題を全うできるよう、分析時の過不足を見越した計算をして構成を進めます。また、それをお客様に説明し、理解をいただく対話力が必要となります」と言う。

無印良品の春の新生活に関する調査も、こうしたモニタスの知見を十分に生かす形で実施された。

「実施したのは2019年夏頃です。調査対象は、その年の春に新生活を迎える学生・若年社会人1000名ほど。このほかに、学生と新社会人の母親300人も対象にしています。ご自身が若い時分から無印良品をご利用の方々が既に親世代になっているので、母親にも調査を実施しました。また、支払いは親子のどちらがするのかも知りたいと思いました」と滝澤氏。

設問項目については「新生活の検討はいつ頃始め、買い物はいつ頃始めたか、店選びに当たって母親の意見はどの程度参考にされているか。さらには、無印良品で買い物をしたか、何を買ったかなども入れたいとリクエストしました」(滝澤氏)

この調査の結果、さまざまな実態が見えてきたという。

新プロモーションによって
新生活セットの売り上げが倍増

「結論から言えば、その前年の2019年春のときよりも、早め早めに当社の『春の新生活』の認知度を上げるための準備ができ、それが奏功しました」と滝澤氏は振り返る。

例えば、家具や家電を組み合わせた『新生活セット』。例年ならば春の実売の直前になってプロモーションを行っていたが、購入者の検討開始時期が思いのほか早いことが分かったため、前年11月のうちに専用のWebページを立ち上げ、リーフレットなども展開し、消費者が十分に検討できる時間を確保した。

春に始まる新生活のために必要なアイテムを揃えたリーフレット。家具や家電のほか、生活に必要なリビングやキッチン、寝室の小物などが一覧できる。ネットストアでも同じ情報を網羅した特設サイトが用意された。

「新生活セットは通常期間よりも売り上げが倍増しました。春には新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、店頭販促が予定通りに展開できませんでしたが、もし例年のように店頭でも展開できていたら、もっとご購入されていたと思います。また、年代別では、ターゲットとしていた10代のお客様に新たに認知していただき、多く購入いただけました」(滝澤氏)

また、アピールポイントを、それまで注目が弱まっていた家具や家電にフォーカスすることで、その後の買い物も喚起できたと滝澤氏は捉えている。

「まずは家具や家電が売れて、春が近づくにつれて小物が売れていくことは調査前から分かっていました。実際にその仮説が合致しており、今回より多くの方に、“無印良品の家具や家電”を認知していただけたことで、その後の小物購入に際しても、無印良品を想起していただけました」

これらの結果を受けて、滝澤氏は「普段、自社ファンではなく、かつ期待する特定のタイミングにある10~20代の人の意見をたくさん聴取するのはなかなか困難です。今回は、無印良品についてではなく、もっと広い、消費者の新生活の買い物動向についての調査ができて良かったと思います。設問作りに当たっても、モニタスさんはこちらが調べたいところを的確にくみ、要望に沿ってもらえました。その対応も、回答も非常にスピーディーでした」と話す。

今後もLINEリサーチの利用を検討していると言う滝澤氏。「使わない日はないLINEというサービスでの調査をすることの有効性がよく分かったので、また調査したいことが出てきた場合には、お願いをしたいと思っています」。

調査によって生まれる
個人と企業のwin-winの関係のために

今回の無印良品の調査が効果的なプロモーションに結びつき、明らかな成果を出せた理由を、林氏はこう分析する。

「無印良品様が、調査結果を真摯に捉え、向き合っていらしたこと、そして行動につなげられていたことが大きいと思っています。そして、それがきちんと消費者にも届いたということかと。調査結果を活用することは当たり前のようでいて、調査しただけで結果を生かせず終わってしまうケースも少なくありません。マーケティング戦略立案の中で、マーケティングリサーチが担える役割は30%程度だと私は感じています。その30%で、私たちは消費者の声を集め、マーケティング戦略の意思決定に対して、最大限にお力になれるよう、でき得る限りの努力を今後もしていきたいと思います」

地福氏は調査設計も成果に直結したと評価する。

「モニタスさんのおかげで、長くなりがちな実態把握の調査であったにもかかわらず、スマホで回答する方・若い方・回答興味の薄い方でも回答しやすいように配慮された調査になりましたし、それでいて良品計画様の調査課題も全うでき、さらにそれが実際の数字につながった素晴らしい例だと思います。

調査課題をカバーしつつ分析計画を見越して『設問を取捨選択する』には、必ずプロの腕が必要です。そして、常に時代にアップデートされた“生活する人”の動向をつかみ、商品や戦略を検討される良品計画様のような企業にこそ、この結果の意義を感じ、生かしていただけたのだと思います」

今回の成果は、LINEという多くの人が使うプラットフォーム、そこに最適化された設計、そこで顕在化した課題の早急な解決のどれか1つでも欠けては得られなかったものだ。地福氏は、今後も具体的な成果につながる調査に価値を置いてサポートしていくと言う。

「私たちはこれからも、いろいろな回答者さんが気軽に参加しやすいことに重点を置きながら、調査サービスを運営していきます。なぜならそれにより多様な意見が収集でき、回答内容のバランスが良くなり、巡り巡って最も依頼主様のお役に立てると実感しているからです。回答者さんにストレートにご回答いただき、それが企業のより良い判断につながる。そしてその結果が、消費者が望んだ商品やサービスの誕生につながり、回答者さんを含む多くの人の生活がより楽しくなる、という循環を大切にしたいと思います」(地福氏)

LINEリサーチは、「今の声」をできる限り調査を通じて届けることで、多くの企業の活動と一般の人たちの生活の向上に貢献していく。

LINEリサーチとは

LINEリサーチは、コミュニケーションツールLINEで行う調査サービスとして、市場調査から研究目的の調査まで幅広くカバーしています。回答者の半数以上が10歳から29歳の若者で、調査パネルが一般生活者に近く“調査慣れ”していない回答者が多いこと、レスポンスが早く、回収率も高いことが特徴としてあげられます。
スピードとコストを重視した『ライトコース』と、リサーチャーのアドバイスを受けながらより多彩な調査ができる『サポートコース』など様々なご要望に対応が可能です。

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