消費者へ大きなインパクトを与えるブランド伝達 モーメントをとらえたマーケティングを実現するデジタル音声広告

スポティファイジャパン ビジネスマーケティングマネージャー 石井 恵子氏 × 日経クロストレンド発行人 杉本 昭彦

デジタル音声広告が動画広告を心に刻み込む

石井:調査では、まず被験者に「動画広告のみ」「音声広告の後に動画広告」の2パターンを視聴してもらい、脳波の主要3指標である「注目」「感情関与」「記憶」がどのように変化するのか測定。結果としては、「音声広告の後に動画広告」を視聴した方がより効果が高く得られたのです。

音声広告を聞いた後に動画広告を見ると、広告への理解がより深まり、ブランド伝達に関して大きなインパクトを与えることが分かり、動画と音声広告のシナジー効果が確認されました。

それだけでなく、「音声広告のみ」「動画広告のみ」「音声広告の後に動画広告」の3パターンのうち、どれがブランド伝達の効果をより高く得られるかという調査では、意外にも「音声広告のみ」を聞くのが一番効果が高いという結果が出ました。

クオリティーの高い動画広告は一見効果が高いように思えますが、実際は音声、映像、テキストなどの膨大な情報量に脳の処理が追いつかず、結果としてブランド伝達を邪魔してしまうことがあるのです。対して音声広告は要素が音だけに絞られるため、ブランド伝達を阻害する要素がなく、スムーズにメッセージを伝えることができます。

杉本:確かに音に引かれて見たCMは頭に残るような気がします。

石井:これまで感覚的に捉えられていた部分を、科学的に実証できたことは非常に有意義でした。もちろん、動画広告には動画広告のメリットがあります。各広告の特長を生かして活用いただき、シナジー効果も期待しつつ、目的に応じた広告メニューの一つとしてデジタル音声広告にも注目いただきたいですね。

脳波から見るデジタル音声広告の効果

調査1脳波主要3指標(注目・感情関与・記憶)調査

音声を聞くことで動画視聴時の脳波主要3指標が変化!

「動画広告視聴のみ(A)」「音声広告を聞いた後に動画広告を視聴(B)」の広告を提示して、意思決定に重要な影響を与える脳波主要3指標がどう変化するのか測定。

図:主要3指標のうち、感情的に惹かれる度合いである「感情関与」の数値が特にアップ!

調査2ブランド伝達

デジタル音声広告ではブランド伝達強度がアップ

「音声のみ」「動画のみ」「音声+動画」の広告を提示。それぞれの広告視聴前後に3社のブランド名を見せ、ブランド伝達に与える影響を測る。

図:ブランド伝達強度 音声のみが一番高かった
ニールセンによる調査では、「動画広告視聴のみ(A)」と「音声広告を聞いた後に動画広告を視聴(B)」を比較した際、Bのほうが動画視聴時の効果が高まり、シナジー効果が高まる傾向が見られた。また「音声のみ」「動画のみ」「音声+動画」の広告を比較すると、「音声のみ」がブランド伝達において優位性があることが分かった

下記よりニールセンによるニューロ調査レポート「脳波からみるデジタル音声広告の効果」の資料ダウンロード及び動画の閲覧が可能

https://www.spotifyforbrands.com/ja/news/nielsen-neuro-research/

若年層の行動喚起率80%を実現した成功事例

杉本:実際にSpotifyに出稿されたデジタル音声広告の具体的な効果をお聞かせください。

石井:Spotifyは宣伝会議と共同で立ち上げた「デジタル音声広告クリエイティブラボ」にて、企業の音声クリエイティブの企画・制作の支援を行っています。その参加企業の一社であるモンデリーズ・ジャパン様は、同社が提供するガム「クロレッツ」を若年層にリーチすることを目的に広告を展開しました。

「ガムを噛む習慣は楽しい」というメッセージを伝えるため、英単語のレッスン風に「噛む」をリピートするユニークな広告になっています。すると、「検索をした」「購入した」など、行動喚起率(音声広告を聞いて何かしらの行動を取った人の割合)は若年層でも80%超えるなど、とても高い数字が得られました。

▼実際の音声を再生できます「英語講座(走る)篇」

また、出光昭和シェル様は、同社が手がけるアグリバイオ事業の認知拡大を目的に、家畜用の飼料など、消費者になじみの薄いテーマを分かりやすく伝えるためのデジタル音声広告を展開しました。結果として、広告接触者の同社への好感度、興味共に、非接触者に比べて40ポイント上昇しただけでなく、アグリバイオ事業の認知率は45%にまで高まりました。

行動喚起という点では「体によい食品を選ぶようにしたい」「食品の安全への興味が高くなった」といった回答が見られ、食の安心・安全、健康増進という同社のミッションに貢献する結果が出たことが、ブランドリフトの事後調査から明らかになりました。Spotify では、デジタル音声広告配信時にコンパニオンバナーと呼ばれるバナーがスマートフォンの画面に表示されるので、インプレッションやクリック率の測定も可能です。

▼実際の音声を再生できます「桃太郎編」

Spotifyで実現する次代のマーケティング

杉本:デジタル音声広告は自由度が高く、従来にはないクリエイティブが生まれるのも魅力の一つですね。Spotifyは運転中や通勤といったさまざまなモーメントにリーチすることも可能ですし、面白いことができそうだと期待しています。

石井:そうですね。広告を制作する側、クリエイターにとっても新しい挑戦になるのではないかと思っています。特に日本は、アニメや声優の人気が高いので、日本独自の、個性的な広告が生まれることを期待しています。

杉本:さまざまな可能性が感じられ、デジタル音声広告がもたらす未来が楽しみですが、Spotifyの今後の展望を教えてください。

石井:ターゲティングに強く、ユーザーの1日の利用時間が長いというSpotifyの特徴を生かして、将来的には、位置情報に基づいたものや天気情報との掛け合わせなど、新しいシナリオでの広告も作れるのではないかと期待しています。新しい広告シナリオと相性がいいプラットフォームなので、そうした先進事例も作っていきたいです。

杉本:最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

石井:Spotifyはデジタル音声広告市場のエコシステム作りにも貢献しており、デジタル音声広告をこれまでに制作したことがないお客様には、Spotifyの認定パートナーである制作会社もご紹介できます。もし新しいブランドコミュニケーションとしてデジタル音声広告にご興味をお持ちの方は、当社までぜひお声がけいただければと思います。