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消費行動を一気通貫で捉える! マーケティング、広告DXの新基盤 「Google アナリティクス 4 プロパティ」4つの特徴

変化するユーザーの行動に対応したマーケティングツールとして注目されているGoogle アナリティクス 4 プロパティ。豊富な導入サポート実績を持つアユダンテの山浦直宏氏に、日経クロストレンド発行人の杉本昭彦が話を聞いた。

ユーザーの変化と共に進化したツール

 企業のマーケティング担当者にとって、消費者データの収集と分析をいかに的確に行い、自社の業績アップに結び付けていくかは常に重視される課題である。今、その課題解決のヒントを提言するのが、SEOコンサルティングやGoogle アナリティクス導入・設定支援およびデータ活用支援などを手掛けるアユダンテだ。

 「当社は、『お客様を中心に技術者とコンサルタントがとことん考え抜く』という姿勢で、お客様のビジネスを技術に立脚しながらサポートしています」と語るのは、同社のチーフ エグゼクティブ コンサルタントで、『Google アナリティクス プロフェッショナル ~分析・施策のアイデアを生む最強リファレンス』(技術評論社刊/2020年)などの著書もある山浦直宏氏だ。

 アユダンテは、Google マーケティング プラットフォームの製品群を活用した顧客サポートで高い評価を得ているが、これからの潮流のカギを握るツールとして、山浦氏は2020年10月に正式リリースされた「Google アナリティクス 4 プロパティ(以下、GA4)」を挙げる。

 「従来のデジタルマーケティングは、PCブラウザでウェブにアクセスするユーザーを対象に発展してきました。しかし、スマホなどのデバイス、アプリやコンテンツの多様化でユーザーの行動が変化するなか、機能拡張やアップデートだけでは対応できなくなっているという現実があります。消費者行動というマーケティングの前提が変わったのなら、当然マーケターに必要な技術やツールも変わるわけで、これに対するGoogleの回答がこのGA4だと考えています」(山浦氏)

GA4はウェブとアプリをまたがった計測が可能
GA4はウェブとアプリをまたがった計測が可能
出所:アユダンテ株式会社 公式サイト

Google アナリティクス 4 プロパティの
4つのポイント

 あらためて、GA4とはどのようなツールなのか、山浦氏にポイントとそのメリットを挙げて説明してもらった。

 「1つ目のポイントは、ウェブとアプリの統合計測ができるようになったことです。例えばスマホで買い物をする際、商品選びはアプリ、決済はウェブといったケースは多いのですが、両者は基盤が違うため、従来のデジタルマーケティングでは紐づけることが容易ではありませんでした。これに対してGA4では、計測タグ自体が一新され、またアプリの行動データをウェブと統合して計測できるプラットフォームが装備されました。これにより、購入経路も含めた1人のユーザーの行動、ユーザープロパティとして、トータルに分析できるようになります。2つ目は、動画コンテンツの計測項目が盛り込まれたことです。ユーザーのコンテンツへの関心は、テキストや画像から動画へと移行していますので、ユーザーの行動を捉えるために、動画視聴からの流入経路やコンバージョンデータを収集できるというのは大きなメリットです。とくにGoogleは、YouTubeという大きな動画プラットフォームを持っているので、連携効果も大きいと言えます」(山浦氏)

 ここで山浦氏から説明のあった2点は、まさにデバイスやコンテンツの多様化によって変化した消費者行動の計測データを取得できるということを意味している。次の段階にあるのは、そのデータのマーケティング活用だ。

 「3つ目は、マシンラーニング(機械学習)への対応が強化されたことです。マシンラーニングでデータ分析をするには、ローデータが必要です。従来のGoogle アナリティクスでもECサイトのコンバージョンデータは取れましたが、目標設定などその他のコンバージョンは集計加工された指標なので、マシンラーニングでの活用ができませんでした。GA4は、マシンラーニングにローデータを供給しやすい仕様となっているので、より多くのコンバージョンデータを基にどういう流入経路のユーザーにビジネス価値があるのか、優先順位の高いユーザー、つまり見込み客を予測、リスト化することが可能になりました。そして4つ目は、クラウド環境へのデータエクスポート機能です」(山浦氏)

 ビジネスにおけるクラウドの活用自体は新しい話題ではないが、ここで山浦氏が挙げたクラウド環境へのデータエクスポートというのは、今後のマーケティング活動に関わる重要なポイントだ。現在Chromeをはじめとする各ブラウザでは個人情報のセキュリティに配慮してサードパーティークッキー規制の動きが進んでいる。これに対し、自社でデータを計測したファーストパーティーデータが重要性を増したのだ。

 「従来のGoogle アナリティクスでは、自社で計測したウェブの行動データをクラウドに供給するには有料版の契約が必要でしたが、GA4では無料版でもこの機能が標準装備されました。ウェブやアプリのいわゆるオウンドメディアの行動データをクラウド環境に供給できるということは、これまでは連携しづらかった行動データと顧客データを統合分析できる環境の構築が容易になるということです。GA4単体で、マーケティングのためのデータ供給装置になると考えるとわかりやすいのではないでしょうか」(山浦氏)

 GA4が、ウェブの最適化にとどまらず、ユーザーの消費行動を一気通貫で捉えられるマーケティングのツールであることがよくわかる解説だ。