日経クロストレンド SPECIAL
NEXCHAIN

企業間連携で
新規ビジネスを創成
オープンイノベーション」を加速

人口減少や少子高齢化、またデジタル化によりビジネスライフサイクルが早まるなど、
企業を取り巻く環境が変化する中、オープンイノベーションへの期待が高まっている。その加速に向けて設立された
企業間情報連携推進コンソーシアムの齊藤紳一郎氏に、現在の取り組みを聞いた。

今後は企業間のデータ連携が
優れたサービス提供を生み出す

内閣府が提唱する「Society 5.0」では、「IoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出すこと」の実現と、それによる課題解決を目指している。データの活用が生活者に新しい価値をもたらすことが期待されている。

新しい時代の実現のために、企業が直面する変化について、一般社団法人企業間情報連携推進コンソーシアム(以下、NEXCHAIN)業務執行理事の齊藤紳一郎氏はこう語る。

企業間情報連携推進 コンソーシアム(NEXCHAIN) 齊藤 紳一郎 氏

企業間情報連携推進
コンソーシアム(NEXCHAIN)
業務執行理事(常務理事)
齊藤 紳一郎

「これまでは、一企業が取得したデータが他の企業に提供されることはなく、それが生活者に煩雑な各種申し込みや手続きを強いてきました。しかしこれからの時代は、生活者の許諾に基づいて企業間でデータをうまく連携して、より利便性の高いサービスを提供していく必要があります」

こうした動きは、デジタル化によって高速化するビジネスライフサイクルともマッチする。

「多くの企業では、オープンイノベーションにより自社内外の技術を組み合わせたサービス開発に注力されていると思います。しかしこれから先は、企業は技術的な要素だけではなく、データ活用の観点でも、異業種・異分野との連携を通じて、よりビジネスアジリティを強化するタイミングを迎えているのです」(齊藤氏)

オープンイノベーションで
効率的に新規ビジネスを創成

NEXCHAINはSociety 5.0の社会実装をミッションに掲げ、企業連携によるオープンイノベーションの加速と、データ活用による生活者価値創出の実現の為に設立された。活動の内容は大きくは二分できると齊藤氏はいう。

「1つ目は、新規ビジネスの創成です。データを媒介にした企業連携で生活者の利便性の向上につながるようなサービスの創成を推進します。2つ目は、他企業が持っているデータなどアセットを使うことによる、ビジネスプロセスの効率化の可能性を検討します。また、これらの活動を通じて、各企業がもつデータを掛け合わせることで、データ自身の価値向上も図れると考えています」

会員企業は、この場を“企業の壁を超えたビジネス検討のサイクルを回す場”として活用しているという。会員企業から持ち込まれた企業連携のビジネスアイデアが他の参画企業からのフィードバックを受けてブラッシュアップされ、社会実装に向けて動き出す、こうしたサイクルが同時多発的にいくつも動いているのだ。

会員企業がNEXCHAINを活用する理由として、企業が抱えがちな3つの課題を解決できる点を齊藤氏は強調する。

「まず、どうやって異業種とビジネスアイデアについて議論する場を設けるのか。それから、どうしたらそのアイデアの実現度を高められるのか、そして、どうやって社内を説得するのかです。こうした課題をお持ちの企業は多いと思います」

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