日経クロストレンド Special
SimilarWeb Japan

DXの出発点は
地図を描くのではなく
羅針盤」を持つこと

DX(デジタルトランスフォーメーション)の進行とともに、データドリブンなマーケティングや経営への関心も高まっている。
では、意思決定の材料となる信頼できるデータはどこから得るべきなのか。
定量的に今を捉えることができるシミラーウェブについて、SimilarWeb Japanの古渡奈々子氏に聞いた。

日本国内における「DX」の
意識は本当に高まっているのか

もはや、目にしたり耳にしたりする日がないほど使われるようになったDXという言葉。SimilarWeb Japanセールス・マネージャーの古渡奈々子氏は「グローバルではこの1年でおよそ10年分くらいのデジタル化が加速した」と見ている。「しかし、実際にはどのような変化があったのか、どの数字がどの程度増えたか、定量的に理解できている方は少ないのではないでしょうか」。

SimilarWeb Japan セールス・マネージャー 古渡奈々子 氏

SimilarWeb Japan
セールス・マネージャー
古渡 奈々子

SimilarWeb(シミラーウェブ)は、2013年にイスラエルで設立された、ビジネスインテリジェンスサービスを提供する会社だ。社名と同じシミラーウェブというツールを通じて、190カ国以上の国、1億以上のインターネットサイト、740万以上のアプリケーションから収集したデータを基に世界中の企業に価値あるインサイトを提供している。

このシミラーウェブを使えば、たとえば、この1カ月でDXへの関心が最も高かった国はどこか、といったことも知ることができる。

「ユーザーがDX、あるいはDXに関するキーワードを検索し、どのようなサイトを訪れているかを、定量的に把握できるからです。たとえば、コロナ以前の2019年7月を起点とした1年間では、1位がアメリカ、2位がインドでした。しかし、2021年6月に限っては、同じキーワード検索から発生するトラフィックが最も多かったのは日本でした。このように、関心の推移や意識の高まりを定量的に把握できるのがシミラーウェブです」古渡氏)

グローバルデータと比較して
業界の成長の余地を読み解く

数字からも明らかなDXの加速。シミラーウェブではその具体的な姿も見ることができる。たとえば、フィットネス業界のデジタル化について古渡氏は次のように読み解いていく。

「日本でもスポーツジムが営業時間を短縮したり営業を取りやめたりしましたが、その一方で、オンラインでのフィットネス関連のトラフィックは増えています。アメリカではフィットネス関連の上位100のサイトで前年比26%増となっていて、日本でも8%増えています」

エンターテインメント業界のデジタル化についても、同様に定量的な比較を行うと、リアルのイベントが激減した一方で、サブスクリプション型の動画配信サービスを利用する人が増えていた。

「サブスクリプション型の動画配信サービスが全体的に伸びていること、若いユーザーが増えていることは直感的に分かると思います。では、45歳以上に限った場合はどうかというと、グローバルでは2021年2月時点で前年同期比33%の増加です。一方、日本は14%の増加でした」古渡氏)

こうした比較は何をもたらすのか。古渡氏は「伸びしろです」と即答する。

「まず、グローバルでどの業界がデジタル化で成長し、収益を増やしているのかが分かります。また、グローバルと日本とでの成長率の違いが分かります。成長率の違いをそのまま伸びしろと捉えれば、同じ指標を使い業界を横断して比べることで、どこにより確実な伸びしろがあるかが分かります」古渡氏)

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