消費で日本を元気に 日経トレンディSpecial ニューノーマル時代のヒット分析

サントリー ザ・プレミアム・モルツ

日本にはお中元やお歳暮、お祝い事、お礼などでギフトを贈り合うステキな慣習がある。企業にとっては消費者ニーズをくんだ商品づくりだけでなく、環境に配慮した包材の開発など、常に新しい価値提案が求められている。サントリービールは2019年から「ザ・プレミアム・モルツ」のギフト化粧箱にスマートパッケージを採用している。その狙いとメリットに迫った。
※紙使用量またはCO2排出量削減(2019年比、一部製品を除く)

時代とともにギフト需要にも変化
サントリーが提案した環境への配慮

例年6月に入ると、いよいよお中元シーズンが始まる。百貨店やスーパーには特設コーナーが設けられ、贈答品を求める人たちでにぎわう。昨年は新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響で、店舗の売り場よりもネット通販の売り上げが大きく伸びたが、お中元やお歳暮という日本の古き良き慣習は営々と続いている。

コロナ禍によって、職場での飲み会や帰省を控える人は相変わらず多い。逆に、直接会う機会が減ったからこそ、職場の上司や取引先、両親・親戚、知人などに対して日ごろの感謝を伝えたいという思いは強くなっているのかもしれない。また、 巣ごもり消費といわれるように「家ナカ」「家飲み」を楽しむ傾向も強くなっている。加えて、相手の変化した生活様式や生活意識に思いを馳(は)せ、ギフト選びをより丁寧に、かつ価値や意味のあるものにしたいとのニーズは確実に高まっている。

最近のギフト市場は食品、特にプレミアム商品の需要が増えているという。もう一つの変化は、包装における「環境」への配慮だ。サントリービールでは2019年から「ザ・プレミアム・モルツ」のギフト化粧箱としてスマートパッケージを業界に先駆けて開発し、翌2020年から本格導入している。従来の平置きタイプの化粧箱に対して、スマートパッケージは350mlの缶ビールを縦に収める「縦詰め」となる。コンパクトになったことで持ち運びが便利になり、保管するにも置き場所を取らない。かつ空き箱もパタンと簡単にたためるので処分しやすい。

一方、環境負荷の軽減にも貢献する。同社は今後もスマートパッケージへの切り替えを促進し、紙使用量28%削減、CO(二酸化炭素)排出量25%削減(2019年度出荷実績との対比)を目指すという。こうした環境への配慮、新しい文化の創造と挑戦が評価され、スマートパッケージは「日本ギフト大賞2020 環境大賞」を受賞した。

スマートパッケージ開発の狙いは、「もらってうれしい」の追求にある。社会のトレンドや消費者ニーズをいち早くつかんで「もらってうれしい形」として導入した。実際、今後の“新定番”となるギフト包装は好意的に受け止められている。同社が実施したWeb調査によると、「もらい手」の約86%がうれしかったとの好反応を示している。具体的には『捨てやすい』『環境にやさしい』『社会貢献ができた』といった声が多く、狙いどおりの評価を得られている。

生活者の環境意識は想像以上
新価値パッケージへの先進的な挑戦

写真:『日経トレンディ』元編集長 ジャーナリスト 能勢 剛氏

『日経トレンディ』元編集長で、消費行動や企業のマーケティングに詳しいジャーナリストの能勢 剛氏はこう話す。
 「社会にSDGs(持続可能な開発目標)の考え方が浸透してきたことで、環境に配慮した製品はそれだけ付加価値が高い製品だと認識されるようになってきました。消費者の環境意識は想像以上に高まっています。2020年の調査によると生活者の約40%がSDGsを認知しており、企業の環境への取り組みを知ると71.1%の人が具体的なリアクションを起こします。また、4人に1人はその情報をチェックし、5人に1人は実際に製品を購入します。そのため、商品の中身だけでなく、『新しい豊かさの指標』を反映して環境配慮のパッケージも登場しています。サントリービールのスマートパッケージは、従来型のギフト包装やその対極の簡易包装とは異なり、コンパクトに中身の価値を表現しながら紙使用量は大幅減と、先進的な挑戦になっています。個人的あるいは親密な間柄のカジュアルギフト市場が拡大している現在、贈り先のエコ意識を尊重するという、上質で新しい価値を贈ることにもなります」

スマートパッケージは決して簡易包装ではない。もらい手はそのメリットを評価しているものの、贈り手の中には「簡易包装と思われて失礼にあたるのでは」と不安を感じてしまう人も一定数いる。

写真:『日経トレンディ』元編集長 ジャーナリスト 能勢 剛氏

東京都内で歯科クリニックを営む50代女性は、大学の恩師や先輩歯科医などに毎年数十件の贈り物をするという。「ザ・プレミアム・モルツ」のスマートパッケージを実際に見てこう印象を話してくれた。
 「平置きの箱は立てると缶が転がり出てくるし、置き場所にも困るんです。スマートパッケージはオシャレなので簡易だとは思いませんし、カッター不要なので年配の人も空き箱を簡単にたためます。女性は爪やネイルが傷つきにくいのもありがたいですね。贈り先には環境意識の高い方も多いので、スマートパッケージを選ぶことで私自身のエコや環境意識、ご家族への配慮も感じ取っていただけると思います」

「お中元やお歳暮を贈らなくなった」「ギフト選びは面倒くさい」という人が増えているのも事実。しかし、ギフトは人と人との心の距離を縮めるコミュニケーションツールでもある。贈る際は相手を思いやり、もらった際は贈り手の顔を思い浮かべる。前述したようにプレミアムギフトのニーズが高まっており、「より高品質」「より高級」「もらってうれしい」という流れは強まっていくはずだ。ソーシャルディスタンスを保つことが当たり前になった時代だからこそ、儀礼や習慣でギフトを選ぶのではなく、もらい手にとって価値のあるもの、贈り手はメッセージ性のあるギフトを選び、日ごろの感謝と思いを伝えたいものだ。

ザ・プレミアム・モルツの最高峰
〈マスターズドリーム〉

写真:ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム

もう一つの「もらってうれしい」——
ギフト限定でさらなるプレミアム感

サントリービールが“プレモルの最高峰”とうたう「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム」は、開発に約10年を費やした。「世界のどこにもない、心が震えるほどうまいビールをつくる」という同社醸造家の夢の結晶でもある。「ダイヤモンド麦芽」「トリプルデコクション製法」「銅炊仕込」などの独自技術で、多重層で濃密な味わいを引き出している。〈醸造家の夢〉〈ダイヤモンド麦芽の恵み〉〈無濾過〉の3種を詰め合わせたトリプルセットはギフト限定商品。より高い次元の価値創造にも努めている。

SUNTORY

提供/サントリービール株式会社 ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転