Webマガジン「@DIME」(小学館)、毎日新聞デジタル(毎日新聞社)、日経BP 総合研究所によるクロスメディアで展開する本企画。それぞれの専門家が、ヘアケアのトレンドや意識の変化などについて鼎談。シャンプーから発毛剤までトータルヘアケア製品を展開している「リアップ」ブランドについて語り合った(文中敬称略)。
ライフスタイルと共に変化する
男性のヘアケア意識
品田 ライフスタイルが大きく変容する中、男性のヘアケア意識も変わりつつあります。薄毛やAGAの予防や治療も一般的になっていますが、女性の耳に入ることはありますか。
町田 あまり聞かないですね。女性側も「男性はそういった話を嫌がるだろう」と思っているので、あえて話題にしません。ただ、パートナーの男性が相談してくれれば、ケアの方法などを一緒に考えたいという女性は多いと思います。
高塚 相談はしないかもしれませんが、30〜40代は、自分がどう見られるかは強く意識しています。服装に気を使うのはもちろん、スキンケアをする男性も増えているし、ヘアケアにも積極的です。
品田 SNSの影響も大きいのではないでしょうか。自分の写真をアップしますからね。もう一つ、コロナ禍のリモート会議。こんなに自分の顔をしっかりと見る時間はなかった(笑)。
町田 ただ、30代の男性に話を聞くと、しっかりスキンケアをしている人が多くなってると感じます。化粧液や乳液を使うだけでなく、クリームを使い分けるといった話も聞きます。女性はシミができたり肌が荒れたりする前に予防するのですが、男性も将来の自分のために今やるという予防意識が高まっていますね。
高塚 確かに、デジタル世代であればあるほど、男性も自分の姿を見る機会は増えています。それが、みっともない格好はできないという意識につながっているのではないでしょうか。
町田 実際、若い男性は美意識が高い。美容系商品の売れ行きは好調です。例えば、ドライヤー。以前なら洗髪後は自然乾燥という男性も多かったですよね。今は頭皮環境を意識して、ドライヤーでしっかりと乾かすことが当たり前。しかも、毛髪や頭皮に優しいマイナスイオンが出るドライヤーが人気です。

@DIME 編集長 町田 玲子 氏
プロ視点で語る
「リアップ」の歴史
品田 発毛剤の印象が強い「リアップ」も、蓄積皮脂を洗い流し、頭皮を健やかにするシャンプーをラインアップしていますね。発毛だけでなく頭皮ケアや育毛も含めて、トータルでケアする時代になりつつあります。
高塚 最初にリアップの発毛剤が発売されたのは、1999年。毎日新聞にも一面広告が出ていたのを覚えています。リアップは薄毛で悩んでいる人にとっては待望の商品だったと思います。また、リアップが使えない人、向いていない人について、情報をしっかりと伝えたことも、ブランドが育つためには非常にいい方法でした。その後、リアップブランドは発毛剤だけでなく、育毛や頭皮ケアとラインアップが増えていきましたが、20年以上にわたり、男性の髪と頭皮に真面目に取り組まれてきた企業姿勢を強く感じます。
品田 個人的に大変だっただろうなと感じたのは、発毛剤容器に採用されている計量塗布機構です。逆さにしてノズルを真下に向けると、約3秒で薬液が1回分の1mLたまる仕組み。後はノズルを頭皮に押し当てて塗布するだけです。医薬品ということもあり、初代リアップから1mLを簡単、かつ、正確に測れて、用法用量に即した安全な使用にこだわっていたそうです。これは、ユーザーとしてはありがたい。使いやすいことは、継続の重要なポイント。この仕組みは非常に使いやすいですね。
町田 これには私も驚きました。ここまで正確なものはあまりありませんね。もしかしたら、実際に使っている人は、このすごさに気づいていないかもしれません。でも、説明されていないのに便利で継続できる仕組みが、いちばんいいですよね。
高塚 そういった意味では、「ユーザー視点の使いやすさ」を追求していますね。デジタルやサブスクでの購買体験が一般的になった今の時代、ユーザー視点に立つことは重要です。
町田 もう一つ、「リアッププレミアムクラブ」にも、ユーザー視点の信頼感を感じました。
品田 ヘアケアに関心がある男性を応援する登録無料の会員限定サービスですね。
町田 ヘアケアに関する様々な記事を読めたり、毎日の塗布結果をカレンダーに記録できたり、毎日、続けるための仕組みが整えられています。商品を売るまでがメーカーの仕事ではなく、それを継続させることまで考えている。みんなで楽しく頑張ろうといったモチベーションまで商品に同梱されているのは、なかなかすごい。

毎日新聞デジタル 編集長 高塚 保 氏