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TOFU(豆腐)の革新を支えるアメリカ大豆 プラントベースへのシフトで100年に一度の大変革期が到来!

コロナ禍とともに、米国でTOFU(豆腐)が再注目されている。これを100年に一度のチャンスととらえ、日本の豆腐メーカーが海外に打って出る動きもある。業界団体である日本豆腐協会の会長であり三好食品工業の代表取締役を務める三好兼治氏、革新的な豆腐を次々と世に送り出す国内最大手の豆腐専業メーカー相模屋食料の代表取締役社長である鳥越淳司氏、日本の豆腐づくりを安定供給とサステナビリティで支えるアメリカ大豆をプロモートするアメリカ大豆輸出協会(USSEC)日本副代表の立石雅子氏が、TOFUの未来について語り合った。
三好氏
日本豆腐協会 会長
三好食品工業
代表取締役
三好兼治
鳥越氏
相模屋食料
代表取締役社長

鳥越淳司
立石氏
アメリカ大豆輸出協会
(USSEC)
日本副代表
立石雅子

純和製のプラントベースが
世界の“食”を変える

立石 米国では新型コロナウイルスの感染が急拡大した2020年3月、プラントベース(植物由来)食品の市場が前年同月比で90%も拡大しました。食肉加工施設の閉鎖や“ステイホーム"で運動不足になった人々が、代替タンパクを求めるようになったからです。

 中でも、低カロリーで価格も安い豆腐は理想的なプラントベースとして再注目され、売れ行きも非常に好調のようですが、鳥越社長はこの状況をどう見ていますか。

鳥越 われわれ日本の豆腐メーカーにとって、「100年に一度」のチャンスが訪れたと期待しています。そもそも豆腐は、はるか昔から純和製のプラントベースとして長い歴史を重ねてきました。大豆の加工技術に関しては世界のトップを走っています。

 相模屋食料は最近、チーズのような食感・味わいを持っていて、ピザなどに使えるBEYOND TOFUという製品や、肉の食感を持たせた革新的ながんもどきを開発しています。こうしたTOFU食品を米国など海外にも積極的に送り出し、日本の豆腐の素晴らしさを広めていきたいです。今は、まさにそのチャンスだと思います。

三好 本当にそうですね。わたしが会長を務める日本豆腐協会は全国の地場豆腐メーカーの業界団体ですが、歴史が長いだけにともすると「伝統」に安住しがちですが、このチャンスをつかんでいかねばならないと感じています。

立石 さすがです! 今回、USSECにお声がけいただいた、原料となるアメリカ大豆の安定確保を目指す「TOFU FUTURE PROJECT」では何を一番成し遂げたいですか。

三好 ただ安くて歩留まりがいいだけでなく、日本の豆腐づくりに適した品種を探し、安定的に輸入できるようにするためのフレームワーク作りをまずしたいですね。そのためには、米国の大豆農家や大学、種子会社などと連携しながら、どの大豆がどんな特性を持っているのかというデータとそれを評価する力を蓄えなければなりませんし、商社から言われたままに調達するのではなく、われわれ自身が「豆腐を科学する」という意識を持って、理想の品種を追求したいですね。是非、USSECのリソースを活用させてください。

立石 もちろんです。 まずはUSSECが今年7月に構築したアメリカ大豆の品種データベースをご利用いただければ嬉しいです。

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