消費で日本を元気に 日経トレンディSpecial ニューノーマル時代のヒット分析

現代人の課題をサポートする新しい「ヤクルト」! 一時的な精神的ストレスがかかる状況でのストレス緩和、睡眠の質向上 話題の「Yakult(ヤクルト)1000」に迫る

「Yakult1000」は
いかにして生まれたのか?

  • 乳酸菌 シロタ株は1930年に発見

    写真:代田稔氏

    ヤクルトの創始者である医学博士の代田 稔氏は、衛生環境が悪く、命を落とす人も多かった1920年代の日本で予防医学を志す。そして、研究をとおして乳酸菌が腸内の悪い菌を抑制することを発見、1930年に生きたまま腸にとどく乳酸菌の強化培養に成功した。1935年に「ヤクルト」として商品化され、この菌が、今日も「ヤクルト」に使用されている乳酸菌 シロタ株である。

  • 「Yakult1000」は開発に20年

    写真:渡邉氏
    ヤクルト本社
    開発部 研究開発管理課
    主事 渡邉 治

    1999年発売の「ヤクルト400」から、2019年発売の「Yakult1000」まで約20年。その開発の経緯を渡邉氏は次のように語る。「製品中の菌数を高め、製品中で維持することが難しかったのはもちろん、従来品と違う価値を提供するためには、科学的に説明する必要がありました。ストレスをやわらげ、睡眠の質を高める機能を実証するための臨床試験を行い、データを取得したうえで機能性表示食品として機能を表示して発売するために、これだけの期間がかかりました」。

  • カギは高菌数、高密度化

    画像:乳酸菌 シロタ株

    「Yakult1000」の菌数は、「ヤクルト400」の2.5倍にあたる1000億個。1mlあたりの密度も2倍の10億個/mlだ。「高菌数、高密度化の実現には、菌を増やす培養技術や原料の選定、また、風味を損なう酸が出すぎないように高菌数を維持するといった課題まで、一つひとつを乗り越える必要がありました。まさに『ヤクルト』を80年以上作り続けてきたノウハウが詰まった1本です」(渡邉氏)。

  • 「ヤクルト」 エトセトラ 「ヤクルト」の名称は、健康は世界共通の願いとの考えから、エスペラント語でヨーグルトを意味する「ヤフルト」から名付けられたという。容器の形状だけを見て、一目で「ヤクルト」とわかる容器は、1968年に導入されたもので、2011年に立体商標登録された。おなじみのヤクルトレディによる訪問販売が始まったのは1963年。今では、その販売システムは海外でも採用されている。

こうして現代社会の健康課題であるストレスと睡眠に寄り添う機能性表示食品として、「Yakult1000」は産声をあげた。

「時代が変わっても、社会の悩みに寄り添うという当社の原点は変わりません。既存のお客さまはもちろん、ストレスや睡眠の悩みを抱えるビジネスパーソンの方にもぜひ届けたいと考えています。味わいも、従来の『ヤクルト』より甘さを抑えた味で、甘さが苦手な方にも継続して飲用いただけると思います」(渡邉氏)

テレビCMも、これまでのファミリー層を意識したものから、業界のプロフェッショナルを起用するなど、ストレスと常に戦う人々をイメージし、従来とは一線を画すアプローチを採用。実は、製品名の「ヤクルト」が英語表記なのも、「Yakult1000」だけであり、そこにもフラッグシップとしての意気込みが感じられる。

「『ヤクルト』は、子どもの飲み物というイメージをお持ちの方も少なくないと思いますが、大人になって卒業したという方にこそ、進化した『Yakult1000』を知っていただき、体感していただければ、イメージが変わると確信しています。ぜひ試してみてください」(渡邉氏)

機能性表示食品として登場した「Yakult1000」。ストレスや睡眠の対策をしたいと思うビジネスパーソンこそ、進化した「ヤクルト」を日々の生活に取り入れてみてはいかがだろうか。

「Yakult1000」マーケティング戦略

フラッグシップとして納得できる顧客体験を届ける

  • 写真:ヤクルトレディ

    「Yakult1000」は、ヤクルトレディによる宅配専用商品。「1本130円と従来の『ヤクルト』よりも高価なため、お客さま一人ひとりとのコミュニケーションの中でまずは特長を理解してもらい、実際に体感いただくことが継続的な愛飲につながっていくと考えています」(渡邉氏)。

  • 図:「Yakult1000」販売目標の推移 1年半で約8倍に 14万本/日→110万本/日

    ストレスや睡眠への課題を抱えるビジネスパーソンをターゲットに定める「Yakult1000」は、当初は関東1都6県のエリアに限定して発売した。好調な売り上げに伴い、徐々に販売エリアを拡大し、4月から全国展開を開始した。「4月からは、発売当初の販売目標の約8倍となる、1日あたり110万本を目ざしています」と渡邉氏はその意気込みを語る。

「Yakult(ヤクルト) 1000」公式サイトはコチラ
ロゴ:人も地球も健康に Yakult