株式会社 日経BP
日経クロストレンド発行人
佐藤 央明
佐藤 レベニュープロセスについて、もう少し詳しく教えてください。
北村 顧客の購買行動に沿った組織の連携プレーを実行し、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を高めるための在るべき姿がレベニュープロセスです。
一般的には、見込み顧客を発掘する「リードジェネレーション」、見込み顧客を商談につなげる「リードナーチャリング」、案件成約まで漕ぎ付ける「クロージング」、顧客の成功を支援して定着化を図り、取引を継続・拡大していく「カスタマーサクセス」という4つのプロセスで構成されています。
尾花 付け加えると、購買行動開始前の段階もレベニュープロセスに含むことがあります。顧客に商品・サービスの存在を認知させたり、興味を喚起したりする。あるいは、それがないことで発生する課題を認識させることで、購買行動を促すプロセスです。
佐藤 確かに、これだけ多岐にわたると先発完投型ではカバーしきれませんね。
尾花 もちろん、必ず全プロセスを構築しなければいけないわけではありません。例えば、マスメディアの情報発信を利用することで、デマンドジェネレーションにはほぼ手をかけずに済んでいる企業や商品もあります。ただ、いずれにせよ単に「売る」だけではないことがレベニュープロセスのポイントです。
また、レベニュープロセス全体をサイクル化して、顧客との関係性を強化していくことも大切です。商談をクロージングしたら2周目でアップセルを提案し、3周目でクロスセルを提案、4周目では別の顧客を紹介していただく。このような形で継続的に売上増を図っていくのが理想です。
佐藤 それら一連のプロセスを支えるデジタルテクノロジーには、どのようなものがあるのでしょうか。
北村 マーケティングやインサイドセールス、営業、カスタマーサクセスなど、レベニュープロセスを支えるすべての組織が顧客フロント業務を遂行する上で使うテクノロジーはレベニューテックと呼ばれています。
このレベニューテックにはSFA/CRM、MA(マーケティングオートメーション)、CDP(顧客データ基盤)やBIなどの様々なシステムが含まれます。必要になるレベニューテックの集合(レベニューテックスタック)は各社各様ですが、前提となるのは「あらゆるチャネルで収集した顧客データを統合し、組織横断型で活用する」ということです。それにより、一貫した顧客対応が実現できるようになります。