
2022年以降、値上げラッシュが続く食品・飲料業界。背景にあるのは、気候変動や円安の影響による原料価格の高騰だ。加えて、燃料費や電力費の高止まりによる操業コストの増大、人件費や社会保険料の値上がりなども、メーカーの収益を圧迫している。もはや企業努力だけでは、コスト上昇分を吸収できないのが現状だ。
こうした事情から、2024年10月1日、飲料メーカー各社は2年ぶりに大規模な価格改定を実施。対象商品はペットボトルや缶飲料など約1000品に上り、このうち540品以上は20円以上の値上げに踏み切った。
それでもまだ追いつかないのが、コーヒー飲料だ。世界的なコーヒー豆価格の急騰は、コーヒーを取り巻く業界全体を直撃。コスト削減や値上げにも限界があるため、メーカーはあらためてものづくりの原点に立ち、自社ブランドの価値向上に取り組んでいる。
その好例を示すのが、キリンビバレッジのペットボトルコーヒー「ファイア ワンデイ」だ。同シリーズは、価格改定と同時に思い切ったリニューアルを実施。「ファイア」ブランドのDNAである“直火”にこだわった新設計により、従来ファンはもちろん、新規ユーザーをも取り込み、発売から1カ月で2500万本以上の売り上げを達成した。
逆境にあってなお、「ファイア ワンデイ」がこれほど多くの支持を得ているのはなぜか。その理由を、3つの要因から検証してみよう。


好調のトリガーとなったのは、価格改定と足並みを揃えたリニューアルの実施だ。キリンビバレッジでは、2024年10月に「ファイア ワンデイ ブラック」「ファイア ワンデイ ラテ微糖」の味覚を刷新。ペットボトルコーヒーにも、「焙煎されたコーヒーの香り高さ」や「淹れたての香り」を求めるユーザーの声に応え、全面リニューアルを行った。
ポイントは、「香ばしさ」にある。ファイアは、一般的な「熱風式焙煎」に加えて、「直火式焙煎」で仕上げており、直火仕上げのうまさに対してのこだわりがある。今回のリニューアルでは、新たに直火焙煎豆抽出物を導入し、より香ばしく、香り高い味わいを実現。「焙煎されたコーヒーの香り高さ」を体感できるようになった。
「コーヒーの香りを口の中でしっかり感じる」「コク深く、本格的なコーヒーの味わいが楽しめる」(ブラック)、「本格的なロースト感があり、ミルクとのバランスもいい」(ラテ微糖)と、ユーザーからの評価も上々だ。
また、パッケージに関しても、前出の2品目に「ファイア ワンデイ 甘くないラテ<砂糖不使用>」を加えた全ラインアップでリニューアルを実施。メタリックカラーをベースに、象徴的な炎のエンブレムを大きく入れることで、直火コーヒーのおいしさや品質感を伝えるデザインに変更した。「スタイリッシュでかっこいい」(ブラック)、「温かみを感じる」(ラテ微糖)、「クールで目を引くデザイン」(甘くないラテ)など、好印象をもたらす外見が、商品を手に取るきっかけにつながっているようだ。
「ブラック」はシルバー、「ラテ微糖」はゴールドのメタリックカラーを採用。「ファイア」らしさの中にも、それぞれの個性が際立つデザインに刷新した

1999年に缶コーヒーで誕生し、2024年に25周年を迎えた「ファイア」ブランド。発売以来「炎」をトレードマークとしているのは、「働く人たちの心に火をつけたい」という想いがあるからだ。だからこそ、「ファイア」を名乗り、直火にこだわり続けた。
ペットボトルになっても、その姿勢は変わらない。「ファイア ワンデイ」では、炎のエンブレムを大きく目立たせることで、「ファイア」のブランドイメージと品質感を強調。仕事中のデスクに置いても違和感のないデザインで、働く人々のモチベーションに火を灯し続けている。
がんばる人の背中を押し、前向きな気持ちにしてくれる「ファイア ワンデイ」。四半世紀にわたって醸成されたブランドへの共感と信頼は、逆風の中にあっても決して色あせることはない。むしろ、今こそ「ファイア」を応援したいというファンの熱い想いが、好調を後押ししているといえよう。

「ファイア ワンデイ」は、「おいしいコーヒーを手元に置いて、仕事に集中したい」という、ビジネスシーンのニーズから生まれた商品だ。香り高いコーヒーを一日中楽しめるよう、ボトルサイズは600mlの大容量。酸味と苦味の変化を抑えた設計により、常温になってもおいしいから、仕事中もずっとデスクに置いておける。もちろん、直火ならではの力強い味わいで、「オンモード」への切り替えにも貢献してくれるだろう。
こうした「ファイア ワンデイ」の特長は、さまざまな働き方にマッチし、ビジネスパーソンからの大きな支持につながった。とくに出社回帰の動きが加速する昨今は、その活躍シーンもさらに広がり、魅力を再評価する声も増えている。キリンビバレッジの調査によれば、「ファイア ワンデイ ブラック」愛飲者の約45%が、デスクワークを中心としたオフィスワーカーであるという。
今回のリニューアルで、香り高さに磨きをかけ、仕事中もデスクに置いておきたくなるスタイリッシュなパッケージデザインに一新した「ファイア ワンデイ」。働く人々に寄り添うペットボトルコーヒーとして、今後もビジネスシーンにおける人気と存在感を高めていくことは間違いない。

「ファイア ワンデイ」はその名のとおり、一日を通して楽しめるペットボトルコーヒーだ。通勤の途中で購入し、始業前の冷えた1本でやる気をアップ。600mlの大容量だから、飲みきることなく、デスクワークのお供としても活躍してくれる。時間が経って、コーヒーが常温になってもおいしさが続くから、ランチタイムや午後の仕事中にも楽しむことができる。
直火仕上げによるコーヒーの香り高さ。一日中飲み続けても満足できる味わいとサイズ感。「ファイア ワンデイ」だけが持つこの魅力にまだ触れたことのない人は、ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。リニューアルでさらにおいしくなった今は、絶好のタイミングといえる。その価値を体感すれば、好調の理由にも納得するはずだ。
Okaffe Kyoto オーナーバリスタ 岡田 章宏 氏

コーヒーには、気持ちのスイッチを切り替える力があります。少し疲れたとき、気合いを入れたいとき、その一杯が元気をくれる。「ファイア ワンデイ ブラック」は、まさにそんな存在です。口に含んだ瞬間はすっきりしているのに、飲み込んだ後には焙煎コーヒーの香りとコクがしっかりと感じられ、一口ごとに満足できます。後口の余韻がとても心地よいので、飲み疲れせず、またすぐ飲みたくなるブラックコーヒーです。ミルクの入った「ラテ微糖」「甘くないラテ」も、口あたりや喉ごしのよさの後に、ふわっと直火コーヒーの香ばしさが立ち上がる、絶妙なバランス。このおいしさが、常温になっても変わらないというのは素晴らしい技術です。
こうしたペットボトルコーヒーの進化は、コーヒー業界にとっても非常に喜ばしいことです。「ファイア ワンデイ」をきっかけに、おいしいコーヒーに目覚める人も増えてくるでしょう。一方で、コーヒー豆の高騰などの逆風もありますが、こんなときだからこそ、お客さまをさらに満足させて、コーヒーの価値を高めていくのが僕らの使命。コーヒーに関わる人間として、共に業界を盛り上げていきたいと思います。

岡田 章宏(おかだ あきひろ)
1971年京都市生まれ。2002年小川珈琲本店入社。04年よりバリスタ修業を始め、08年ワールド ラテアートチャンピオンシップ3位入賞、09年ジャパン バリスタ チャンピオンシップ優勝。16年に独立し、京都・四条烏丸に「Okaffe(オカフェ) Kyoto」を創業。姉妹店の「Okafe bar & dolce」、自家焙煎所「Okaffe ROASTING PARK」と共にコーヒー好きの名所となっている。