提供:アサヒビール株式会社
<

「『健康性』をケアしながらビール類を楽しみたい」という声に応える糖質オフ・ゼロ系ビール類のシェアが伸びている。とりわけ「プリン体ゼロ※1、糖質ゼロ※2」のいわゆる「ゼロゼロ※4商品」は、この数年でその存在感を大きく高めてきた。しかし一方で、ビールとしての「味わい」に物足りなさを感じる生活者の声も課題となっていた。その流れに新機軸を与えるのが、2026年3月に登場した「スタイルフリートリプルゼロ」だ。「プリン体ゼロ」「糖質ゼロ」に、新たに「甘味料ゼロ※3」を加えて3つのゼロを実現。さらに、本格的なビールに近いおいしさを追求した結果、中味評価において、従来製品に比べ6つの評価項目で10ポイント以上改善するという期待の仕上がりとなった。製造法自体を見直すという大胆な決断の背景、同製品が提示する新たな価値について、ブランドマネージャーの大石彩帆氏に聞いた。

※1: 100ml当たりプリン体0.5mg未満を「プリン体ゼロ」と表示(以下同様) ※2:食品表示基準による(以下同様) ※3: 原材料には糖類を使用(以下同様) ※4:ゼロゼロは、プリン体ゼロと糖質ゼロのことであり、表示基準は※1~※2を参照(以下同様)

健康志向の糖質オフ・ゼロ系ビール類が好調
「ゼロゼロ」の存在感が高まる

健康志向の高まりを受け、糖質やプリン体を抑えたゼロゼロ商品が市場での存在感を高めている。その動きは、2023年10月の酒税法改正後も堅調だ。2027年には、ビール類全体に占める糖質オフ・ゼロ系ビール類の割合が2019年比で6%増えると見込まれている。なかでも「プリン体ゼロ、糖質ゼロ」のいわゆる「ゼロゼロ」市場は、2024年に2017年比で105.2%と大きく伸びており、健康志向の生活者のニーズに応える新たなカテゴリーとして、確かな存在感を示している。

アサヒビール
マーケティング本部 ビールマーケティング部
スタイルフリートリプルゼロ ブランドマネージャー
大石 彩帆 氏

ゼロゼロ商品は、「味わい」の面で一般的なビール類に劣ると考えられていた。業界内でも「健康のために我慢して飲んでいる」という定説があった。しかし、丹念な生活者調査の結果、その定説が必ずしも正しくないことが分かった。

アサヒビール
マーケティング本部 ビールマーケティング部
スタイルフリートリプルゼロ ブランドマネージャー
大石 彩帆 氏

「ゼロゼロ商品はビールの代替品として飲まれていると思われてきましたが、実態は違っていました」と語るのは、「スタイルフリートリプルゼロ」のブランドマネージャーを務める大石氏だ。プリン体や糖質を制限されている人が仕方なく飲むのではなく、「体をいたわりたい日に選ぶ」「好きな料理と一緒に飲んでも罪悪感がない」など、健康志向のユーザーがポジティブな発想で選んでいる。

「ならば、格段においしい『ゼロゼロ』を作れば、市場をリードできる。ゼロゼロ市場には、これからまだ発展する余地があるのではないかと考えました」(大石氏)

ゼロゼロ商品には、大きく分けて2つのユーザーがいる。1つは「とにかく体への負担を減らしたい」というユーザー。もう1つが「ゼロゼロとおいしさ(飲みごたえ)を両立したい」というユーザーだ。後者のユーザーの期待に応えるために開発され、ゼロゼロ商品でありながら本格的な味わいを実現したのが、2026年3月31日に登場した新製品「スタイルフリートリプルゼロ」だ。

「3つのゼロ」と「おいしさ」を両立
新製法で本格的なビールに近い味を実現

最大の特長は、「3つのゼロ」を実現したことだ。「より体にやさしいものを求める声に応え、まずはスペック面で市場の頂点を目指しました」(大石氏)。従来の「プリン体ゼロ」「糖質ゼロ」に加え、「甘味料ゼロ」を実現した。ゼロゼロ商品は、味の奥行きを出すために甘味料を使っている場合が多い。「スタイルフリートリプルゼロ」は、新しい製法によって自然なおいしさと深い味わいを生み出せることが分かっていたため、甘味料を使わないことを商品の強みにしている。

第2の特長は、「新製法で実現したおいしさ」だ。ゼロゼロ商品は、原料成分、香気成分、フレーバーなどを組み合わせてビールらしい味を創り出す「調合」によって製造されているものが多い。糖質とプリン体をゼロにするには、発酵による醸造が不利に働くためだ。

「スタイルフリートリプルゼロ」は、そういった技術要件をクリアし、糖質オフ・ゼロ系ビール類でありながら一般的なビールと同様の醸造と発酵を行うことで「本格的なおいしさ」を実現した。麦芽使用量を自社従来製品の5倍に増やして麦芽のうま味を最大限に引き出し、穀物が持つ芳醇な香りと豊かな味わいを出している。また、フルーティーな香りが特長のホップを使用することで、フローラルなホップ香をプラス。味わいに奥行きを与えている。「これらの新製法によってビールに近いおいしさを追求し、糖質ゼロ、プリン体ゼロ、甘味料ゼロであることを感じさせない、しっかりとした飲みごたえを実現しました」(大石氏)

最終製品のユーザー調査では、圧倒的に高い評価を得ることができた。多くの項目で従来製品を凌駕している。

第3の特長は、「パッケージ」だ。従来のゼロゼロ商品との違いを表現するため、パッケージのデザインにこだわった。まず、「3つのゼロ」をひと目で分かるように訴求。カラーリングはユーザー調査を重ね、「しっかりしたうま味」が最も感じられると好評だった濃い水色を選んでいる。パッケージ全体のトーン&マナーは「スタイルフリー」を踏襲し、同シリーズの新製品であることを分かりやすく提示している。

パッケージでは、「3つのゼロ」と「飲みごたえのあるおいしさ」の両立を視覚的に表現した

過去と採算性をいったん忘れ、
「おいしいゼロゼロ」を目指す

「スペックと味の両方で、ゼロゼロ市場のトップを目指す」を目標に開発を始めたが、その最初の段階で、開発陣は大きな壁にぶつかった。ユーザーを招いて最初の試作品のブラインドテストをしたところ、他社製品の評価の方が圧倒的に高かったのだ。これは関係者一同を落胆させる事態となった。

「生半可な方策では勝てないと、皆が理解しました」(大石氏)。スタイルフリーをはじめとする糖質オフ・ゼロ系ビール類のブランドが築いてきた過去の遺産やノウハウ、ビール事業としての採算性をいったん忘れ、とにかく「おいしいゼロゼロを作ること」だけに焦点を絞ることにした。これがきっかけとなり、従来のゼロゼロ作りの延長線からあえて踏み出し、一般的なビールと同じ醸造・発酵で、とにかくビールに近いゼロゼロを目指す方針に切り替えるという大胆な決断もできた。

この決断は、マーケティング面でも難しいものだった。「従来のブランドに愛着のあるお客様もたくさんいます。一度市場で愛された味を大事にしたいという社内の意見も強かったのです。しかし、それでは市場で勝てません。過去にとらわれず、製品をゼロベースで再考するしかないと、開発チームが一丸となりました」(大石氏)

研究所が時間をかけて開発してきた「醸造・発酵でおいしいゼロゼロを作る技術」をこの商品に導入し、新たな試作品を完成させた。「ブラインドテストを行ったところ、確かな手ごたえを感じました。ビールと同じ醸造・発酵工程を経ていることで、ビールに近いおいしさ、飲みごたえ、切れを感じるといった声が一気に増えました」(大石氏)

心配していた既存ユーザーの離反も、起きづらいことが見えてきた。既存ユーザーが求めていたのは「健康」と「確かな飲みごたえ」だ。経緯がどうであれ、その2つが大きく向上したことに不満の声はなかった。「これなら、こちらを買いたいといった声を頂き、安心して切り替えることができました」と、大石氏は振り返る。

今回の新商品について、アサヒビールは中味そのものに強い自信を持っているという。「最大の武器は、やはり“おいしさ”です。試していただけさえすれば、従来の商品からスイッチしてもらえる可能性は高い。そこには確かな手ごたえがあります」

一方で、糖質ゼロ・オフ系ビール類のユーザーには特徴的な傾向もある。一度お気に入りの商品が定着すると、なかなか他の商品に乗り換えない──。そんな“動きにくさ”を持つ層が多いことも、これまでの知見から見えている。ただし、その中でも例外となるタイミングがある。それが「新商品発売時」だ。「普段は同じ銘柄を選び続ける方でも、新商品が出たときだけは、“いつもの一本”とは別の選択肢を手に取ってくれる。その動きが明確に見えてきました」(大石氏)

そこで重要になるのが、新商品の存在をしっかりと認知してもらい、店頭で商品を目にした瞬間に“思い出してもらう”こと。そのためのフックとして、今回のTVCMでは、近藤春菜さんの印象的な一言── 「ただのゼロじゃねーよ!トリプルゼロだよ」というストレートでインパクトのあるコミュニケーションを採用した。「ゼロ系」の商品群の中で、まずは手に取ってもらう。そして、その先で中味のおいしさに驚いてもらう。“試してもらえれば伝わる”という自信があるからこそ、記憶に残る言葉で背中を押す設計にこだわったという。

バナナマンさん、ハリセンボン・近藤春菜さん出演のCM。
近藤さんが商品を知らない2人に向けて、「ただのゼロじゃねーよ!トリプルゼロだよ」という掛け声で商品の特長を訴求する

本格的な「飲みごたえ」を実現へ
「体への気遣い」も「おいしさ」もあきらめない

アサヒビールは2007年に、糖質ゼロの「スタイルフリー」を業界に先駆けて発売した。以来、同シリーズは常に新たな価値を提供してきた。「体への気遣いもおいしさもどちらも叶えられるなら、日々の選択はもっと前向きになる」。スタイルフリーブランドはそうした選択肢を広げることで、ビールが好きな人たちが自分らしく過ごせる日常を届けている。

そんななかで、「スタイルフリートリプルゼロ」は、アルコール度数が6%と高めの設定にしている。理由は「飲みごたえ」を重視した製品だからだ。「『スタイルフリートリプルゼロ』は、健康を意識すると、おいしさが犠牲になるという固定観念を払拭し、体への気遣いもおいしさも両立できるという新たな価値観を提案します。健康が気になりだした方、新しい選択肢を求めている方に、私たちの自信作をお届けします。ぜひ一度、お試しいただければと思います」と大石氏は述べた。