高額療養費制度の改正にともない医療費負担が増加の可能性?

高額療養費制度の改正にともない
医療費負担が増加の可能性?

黒田 尚子 Naoko Kuroda

CFP®1級ファイナンシャル
プランニング技能士
CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター
消費生活専門相談員資格

1969年富山県出身。千葉県在住
立命館大学法学部修了後、1992年(株)日本総合研究所に入社、SEとしてシステム開発に携わる。在職中に、自己啓発の目的でFP資格を取得後に同社退社。1998年、独立系FPとして転身を図る。現在は、各種セミナーや講演・講座の講師、新聞・書籍・雑誌・Webサイト上での執筆、個人相談を中心に幅広く行う。

高額療養費制度の改正によって、2026年8月から自己負担分となる医療費の月額上限が引き上げられ、年齢と所得に応じて医療費の負担が増えるケースがあります。一方、年間の上限が新設され、長期療養者の負担を抑える仕組みも導入されています。

医療費負担の増加は、高齢者だけでなく、働き盛り世代の家計にも影響する可能性があります。例えば、共働きで家計にゆとりがあるように見えても、変動金利で住宅ローンを組んでいる場合は、金利上昇による住宅ローン返済への影響も懸念されます。また、子どもがいれば、子どもの進学にともない教育費負担が大きくなり、家計に余裕がないというご家庭も少なくありません。そんな中、病気やケガによる医療費の増加や収入の減少に対する備えは必要だと思います。

高額療養費制度の改正は来年も予定されていますし、社会保障全体の流れから考えて、今後も医療費負担が増える可能性は高いでしょう。今回の改正は、単に「負担が増える」という話ではなく、公的医療保険の「自己負担を抑える仕組み」が少しずつ弱まっていくという点が重要なのです。

民間の医療保険の役割は?

民間の医療保険の役割は、あくまでも公的医療保険を補完するものであり、その基本的な構図は変わりません。ただ、今後、医療費の自己負担分が増える可能性が高まることで、相対的に、自助努力としての民間の医療保険の役割が重要になってきます。

特に30~40代は、子育てや住宅ローンなどで毎月の固定費が大きく、病気やケガによる追加支出や収入減少の影響を受けやすい世代です。健康なときは保険の必要性を感じにくいかもしれませんが、がんになったり、長期治療が必要になったりするケースは珍しくありません。

また、高額療養費の対象になる医療費だけでなく、休職による収入減少や通院交通費、入院時の雑費、ベビーシッター代や外食費、宅配利用の増加費用、家事代行費用など、公的医療保険制度ではカバーしきれない出費も発生しがちです。物価高の影響もあり、差額ベッド代や入院時の食事代負担は増加傾向にあり、これらの費用が医療費を上回るケースも考えられます。

これからの医療保険は、単に医療費を補うためだけではなく、安心して治療を受け、生活を続けられる経済的な支えになるかどうかという視点も必要だと思います。

医療保険を選ぶときのポイントは?

医療保険を選ぶ際のポイントは、いまの医療事情に適応しているか、個々のニーズにマッチしているか、そして貯蓄や投資とのバランスの3つです。
厚生労働省のデータによると、入院日数は短期化の傾向にあり、平均入院日数は約15日(*1)です。脳血管疾患など、入院が長期化する病気もありますが、がんによる入院も、平均入院日数は約14日(*2)です。
入院日数は短期化傾向にある一方で、公的医療保険が適用されない治療を受けたり、通院治療が長期化した場合など、医療費負担が高額となってしまうケースもあります。いまの医療に対応した保障になっているか確認するなど、定期的な見直しも重要です。

また、最近の医療保険は特約が非常に多く、保障内容も複雑化しています。それだけに、自分の家計や働き方、健康状態、家族構成に合った保障を選ぶことが肝心です。例えば、自営業と会社員では必要な備えは異なりますし、子育て世帯では「働けなくなったときの影響」も大きくなります。

最近はNISAなど資産運用への関心も高まっていますが、病気やケガの際、短期間で必要になる可能性がある資金については、投資だけに頼らない備えが必要です。実際には相場が下がっている時に資産を売却しなければならない可能性もあるからです。将来のための「貯蓄・投資」と必要な「保障」のバランスをいかに考えるかが重要です。

ご契約例

<ご契約例> 主契約(本則):5,000円(入院給付金の支払限度の型:60日型)(手術給付金等の給付倍率の型:3型  保険期間・保険料払込期間:終身  保険料払込方法:月払(クレジットカード払扱)※健康状態・喫煙歴・年齢などの条件を満たす方は優良体保険料率で申し込めます。※上記は一例です。契約内容などによって保険料は異なります。

FWD医療をおすすめする理由は?

FWD生命の『FWD医療』について、FPとして注目したいのは「保険料の合理性」と「保障のカスタマイズ性」のバランスです。近年は、入院や手術だけでなく、個々の保障ニーズも多様化していると思います。まず注目したいのが、健康状態などに応じて保険料が割安になる優良体保険料率(*3)です。30~40代は、20代より保険料が高くなるのが一般的ですが、一定条件を満たせば、割安な保険料で保障を確保できます。物価高や社会保険料負担増の中、とくに30~40代では、生命保険加入時に「保険料の安さ」を重視する人も多く、『FWD医療』は「必要な保障を無理なく持ちたい」というニーズに合った仕組みになっています。

また、女性疾病を保障する特約は、不妊治療にも対応しています。不妊治療は2022年4月から一部の不妊治療が保険適用となった一方、通院負担、仕事との両立など、医療費以外の負担も大きい分野です。不妊治療と仕事を両立できなかった人は 4人に1人以上(26 .1%)(*4)という厚生労働省のデータもあります。働く女性のライフプラン支援という視点でも意義のある保障です。

さらに、3大疾病などの重い病気に備える特約のほかにも、骨折や熱中症などにも対応できる特約がある点も特徴的です。例えば、入院短期化が進む一方で、骨折した場合は通院・リハビリ期間が長期化する人もいますし、「退院後の費用」が家計に影響する場合もあります。こうした比較的身近なリスクまでカバー範囲を広げられる点は、『FWD医療』の魅力の1つと言えます。

一方で、特約を付けすぎると保険料負担は増えます。多様化する医療保険に対して、FPとしては、高額療養費の改正も踏まえて、公的医療保険でどこまでカバーされるのかを理解すること。そして、「何を貯蓄で補い、何を保険で備えるか」を整理し、自分に必要な保障を見極める力が重要になってきていると思います。

*1 厚生労働省「令和5年 医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」より

*2 厚生労働省「令和5年 患者調査」より

*3 20歳以上で、健康状態・喫煙状況などに関する所定の条件を満たす必要があります。

*4 厚生労働省「令和5年度 不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査」をもとに作成。
「両立できず仕事を辞めた」、「両立できず不妊治療を辞めた」、「両立できず雇用形態を変えた」の回答の合計。男性の回答も含みます。

※この記事でご案内している保険商品に関する内容は、2026年8月1日現在で適用されているものです。

※この記事でご案内している社会保障制度の内容については、2026年8月1日現在の制度に基づいています。今後の制度改正等によって、内容が変更される場合もあります。

※特約の一部の保障は責任開始日から91日目に開始するものもあります。また、不妊治療に関する給付金(女性特定不妊治療給付金)は、責任開始日から2年経過後の所定の不妊治療が支払事由の対象です。

※この記事では、保険商品の概要をご案内しています。保険商品の詳細については「パンフレット」などをご確認ください。

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