いまや世界100カ国以上に販売網を広げるグローバルブランドの辛ラーメン。発売は今から40年前の1986年に遡る。
韓国の食品メーカー「農心」の創業者であり当時の社長だった辛春浩(シン・チュンホ)氏のアイデアから生まれたこの商品は、「辛さ」を売りにした前例のない設計ということで反対の声も少なくなかったそうだが、辛氏にはこの商品に絶対の自信があった。
だからこそ、商品コンセプトでもあり自身の名前でもある「辛」という漢字一文字を商品名に当てたのだという。辛ラーメンは発売後、急速な経済発展に伴う人々の食嗜好の広がりも相まって、韓国国内で大ヒット。その後現在に至るまで、即席麺市場において、91年以降、35年連続で売上1位を維持している。
辛ラーメンが日本で本格的に広まったのは90年代。さらに2002年に「農心ジャパン」が誕生してからその勢いは増した。特に昨今の売上の伸長は著しく、25年には160億円を突破、26年は180億円を目標に掲げている。
日本市場における成長の背景には、韓流ブームや激辛ブーム、コロナ禍といった外的要因もあるが、それらが全てではないと農心ジャパンの三浦善隆氏は言う。
「現在、日本における辛ラーメンのコアな購買層は20~30代の女性で、背景には韓国ドラマや映画、KPOP人気があり、その潮流に合わせて辛ラーメンの売上が伸びる傾向があるのは確かです。
一方で、そうした時流を味方に付けながら新規喫食機会を創出し、コアなファン層を獲得してきたこと、また、韓国ナンバー1即席麺という信頼できる商品力と、長年にわたる地道な営業努力も、日本における販路やシェアの拡大につながっていると考えています」
辛ラーメンは26年10月に発売40周年を迎える。韓国はもちろん、日本においても大型プロモーションを予定しており、この機会により幅広い層の日本の消費者に辛ラーメンがもたらすことのできる価値を発信したいと三浦氏は語る。
「辛ラーメンのグローバルスローガンは『Spicy Happiness in Noodles』。人々にスパイシーな幸せを与えられる存在でありたいという思いが込められています。辛ラーメンは、単なる韓国の辛い食べ物ではなく、食生活を楽しく豊かにできる食品です。ブランドの多様なラインアップを通じ、『辛いって、たのしい!』という体験を提供し続けたいと思っています」



