4つのソリューションでプレス成型プロセスのデジタル化を推進 AUTOFORM

今、自動車メーカー、部品メーカーおよび自動車用金型メーカーは多くの課題を抱えている。リードタイムを短縮するとともに、超ハイテン鋼やアルミなどの新素材にも対応し、コネクテッド・インダストリーズに向けたデジタル化にも対応しなくてはならないからだ。そうした数々の課題を解決するソリューションプロバイダーとして名乗りを上げるのが、オートフォームジャパンだ。代表取締役社長のマルコ・クリベリ(Marco A. Crivelli)氏に話を聞いた。

スイスが本社のソフトウエアベンダー
日本には創業直後の1995年に進出

オートフォームジャパン株式会社
代表取締役社長
マルコ・クリベリ
(Marco A. Crivelli)

オートフォーム(AutoForm)はプレス成形業務支援ソフトウエア、特に自動車用金型のシミュレーションの分野で高い評価を得ているとうかがっています。どのような会社なのですか。

クリベリ氏当社は1995年にスイスで誕生したソフトウエアベンダーです。オートフォームの創業者で現在もCEOを務めているヴァルデマー・クブリ(Dr. Waldemar Kubli)は、プレス成形シミュレーションの研究でスイス連邦工科大学から博士号を取得しました。その後、その論文を知的財産として大学から自ら買い取り、それを基にソフトウエア製品として完成させました。

日本市場にはいつ進出されたのですか。

クリベリ氏創業直後の1995年から、日本のソフトウエア商社に独占的販売代理店になっていただきました。ですので、日本のメーカーとは20年以上の取引があります。2007年には日本法人を設立して直接のサポートを開始し、2011年からは販売も弊社による直接の体制に切り替えています。
一方、私はというと1986年に来日し、いくつかの在日スイス企業でセールスマネージャーや代表者を経験しました。オートフォームとは2007年の日本法人設立時から関わり、2010年からジェネラルマネージャーに就きました。

プレス成形の完全デジタル化で
部門間の“壁”を超える

日本市場で20年以上ビジネスを続けているIT企業として、日本の金型メーカーはどのような課題を抱えているとお考えですか。

クリベリ氏まず、これは日本のものづくりだけの課題ではありませんが、設計から製造までのリードタイムを短縮し、トライアウトの回数と費用を削減することが求められています。最近の日本の車づくりではデザイン指向が進んでいるので、トライアウトの回数は平均して8回から10回。多い場合は15回に及ぶこともあると聞いています。

自動車については、環境性能と安全性が世界共通のテーマになっています。

クリベリ氏その2つの課題をクリアするには、素材から見直す必要があるというのが自動車業界の共通認識です。新素材として今注目されているのは超ハイテン鋼とアルミ合金です。どちらについても、プレス成形シミュレーションの精度を高めるのは容易なことではありません。

ものづくりのデジタル化に向けて、日本ではコネクテッド・インダストリーズ、ヨーロッパではIndustrie 4.0が叫ばれています。

クリベリ氏プレス成形のプロセスを完全にデジタル化すべき理由はいくつかありますが、その1つに、“部門間の壁”の存在があります。エンジニアリング部門と製造部門の間がしっくりいっていないと、シミュレーションをかけたときの条件と異なる材料、異なる方法で部品がつくられてしまい、予測の精度が下がってしまうのです。これでは、トライアウトの回数を減らしてリードタイムを短縮することはできません。コンセプト・スタイリングから製品製造までの全工程をカバーするオートフォームのソリューションなら、このような問題を解決できます。

「オートフォームのソリューションなら、全工程をカバーします」(クリベリ氏)

金型に関わる全工程をカバーする
4つのソリューションを提供

プレス成形プロセスの完全デジタル化に向けて、オートフォームはどのような製品を用意されていますか。

クリベリ氏デジタル化に貢献するソフトウエア製品は多数用意しているのですが、われわれは、それを目的別のソリューションとして提供していきたいと考えています。具体的には、「製品開発」「工程計画/コスト検証」「金型開発」「トライアウト/量産」の4つの目的別ソリューションで、コンセプト・スタイリングから製品製造までの工程をカバーします。
例えば、「AutoForm-DieDesignerplus」はダイフェース作成用のソフトウエアで、CADソフトウエアよりも高速なのが特長です。「AutoForm-Solverplus」はスプリングバックも正確に表現できるシミュレーション用ソフトウエアです。また、トライアウトの工程には「AutoForm-TryoutAssistant」、ロバスト性の予測には「AutoForm-Sigmaplus」という製品を用意しています。

そうしたオートフォームのソリューションの強みは何でしょうか。

クリベリ氏何よりも、スピードが速いことです。ある自動車のドアのシミュレーションでは、他社製品が1カ月かかるところを、オートフォームのソリューションは3時間で処理できました。また、検証やトライアウトの結果を設計工程にフィードバックするフロントローディングも、オートフォームが得意とするところです。

プレス部品の包括的なデジタル・エンジニアリング・プロセスの流れ

日本市場ではサポートに特に注力
5年以内に国内トップを目指す

日本市場でのさらなる成長を目指して、今後、どのようなマーケティング施策を考えていますか。

クリベリ氏日本のユーザーからはサポート品質にも多くのことを求められますので、弊社はこれまでにもいろいろな施策を実施してきました。例えば、迅速な対応を目指して、サポート拠点はユーザーの近く、具体的には東京以外にも太田市、広島市、名古屋市、福岡市に置いています。各拠点にはエンジニアリングのスキルが高いエンジニアを常駐させて、ソフトウエアの使い方だけでなく、プレス成形に関わる様々なアドバイスを提供できるようにしました。「AutoForum」というイベントも2年に1回の頻度で開催していますし、広島や大阪で立ち上がっているローカルユーザー会もあります。全製品に日本語版を用意していることも、日本のユーザーには好評です。

成長の具体的な目標について教えてください。

クリベリ氏日本国内で直販体制が始まった2011年当時のユーザー数は、55社。それが2018年には113社へと倍増しています。私たちは、プレス部品設計から製造プロセス、金型設計と製造まで、全工程で日本の自動車産業をこれからも支援していきます。その際、「ぜひ、ROIを考えてください」ということをお伝えしたいです。プレス成形業務支援ソフトウエアの分野で、今後5年以内に日本でのシェアトップを取りたいと考えています。

「5年以内に日本でのシェアトップを取りたいです」(クリベリ氏)

お問い合わせ先

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