【Dropbox Japan】東京海上日動システムズ「グローバルに展開する東京海上グループをIT戦略で導く」

「技術×ビジネス」の最前線を体験する「日経xTECH EXPO 2018」。10月18日の Dropbox主催セミナーでは、建築業の今日的な課題である、働き方改革と生産性向上を、クラウドストレージの効率化ツールで解決を試みた事例をトークライブ形式で紹介した。

ICTの活用は、仕事の効率化にどう貢献したのか

 クラウドストレージでチームが情報共有し、生産性と管理性の向上を実現する「Dropbox Business(以下・Dropbox)」は、国内1200社が導入する効率化ツール。安全性の高さ、場所やデバイスを問わないことから、近年は建設業の導入が増えている。

 「今年3月、国土交通省は建設業働き方改革加速化プログラムを策定。特に、働き方改革と生産性向上は施策の大きなテーマになっている。本日は3社の土木、建築、ITの責任者のトークライブを通し、明日から現場で使える学びを持ち帰っていただきたい」

 Dropbox Japanの古舘昌孝氏の言葉でスタートしたセミナーは、「仕事の効率化」と「人材、資機材の効率的活用」の二つのテーマで、それぞれの立場から意見交換が行われた。

飛島建設の事例(動画)はこちらから視聴可能  冒頭に、Dropbox Businessを導入し、働き方改革を実現した企業として、飛島建設の事例が動画で紹介された。

 災害復興事業や2020年に向け、インフラ整備が最盛期を迎える建設業界では、社員の長時間労働の是正が重要課題となっている。飛島建設でも、事業の一層の発展を支える人材を確保・育成するためにも、IT環境を始めとする働き方改革が急務だったとのことだ。

 全社員に、手元で操作可能なデバイスを支給し、現場・現場事務所・拠点オフィスといった「場所」にとらわれないモバイルワーク環境を整備した。そこで選ばれたのがクラウド型ストレージのDropboxだった。操作画面が分かりやすいDropboxの導入により、タイムリーに情報にアクセスでき、社内や協力会社と簡単に情報共有が可能となり、業務効率が各段にアップした。

 写真や図面といったデータが日々増え続ける建設業界。容量の拡大が柔軟に行え、故障や災害によりデータ消失リスクが低減されるといった、Dropboxの特徴が現場の人の生の声として紹介された。

 トークライブではまず、徳倉建設の浅井昌幸氏が、設計の責任者の立場からBIM化に言及。

 「設計・設備の効率化で取り組んでいるのはBIM化だ。3DCADに移行することで、図面は平面に描かれた情報から、高品位で価値を生み出すツールになった。ボリュームチェック、イメージパースなどが効率的に作成できるし、顧客へのプレゼンも大きく進化した。意匠、構造、設備を統合した設計も可能になる。これらのデータをDropboxに保管し効率的な活用を行っている。これらの新たな施策は、若い世代にはゲーム感覚でどんどん浸透しているように思う」

 熊谷組の鴫原功氏は、建設現場と内勤部門の二つの取り組みを紹介する。

 「建設現場では複数のサービスを評価中だが、いずれもマルチデバイス対応で場所を問わず建設現場にマッチしている。これらを統合し、建設キャリアアップシステムと連携できれば導入は進むだろう。打ち合わせ業務、施工体制台帳、施工体系図の作成の効率化を進めていくが課題は建設現場のITインフラ整備の遅れだ。

 内勤部門および建設現場ではペーパーレスの推進が課題で、ドキュメント・ハンドリング・ソフトとDropboxを連携させ、伺書、稟議書、各種申請書の簡易電子決裁システムを構築した。導入では、決裁プロセスの見直しが大きなポイントで、現状のままシステムのワークフローに載せると失敗する。プロセスの単純化は重要だ。また、将来的にはNASを撤廃し、その代替として、Dropbox活用を検討している」


【モデレーター】Dropbox Japan 株式会社 シニアマネージャー 古舘 昌孝氏【パネラー】徳倉建設株式会社 建築設計部長・建築設備部長 浅井 昌幸氏/株式会社熊谷組 経営企画本部 経営企画部 IT企画グループ 部長 鴫原 功氏

人材や資機材の効率的活用をどう考えているか

 人材、資機材の効率的活用について、最初に浅井氏が徳倉建設の現状を次のように説明してくれた。

 「少し前まではNASも活用していたが、クラウドはメンテナンスフリーで一元化のメリットも高い。今は社員全員がデータの保管管理としてDropboxを活用している。Dropboxはグーグルと提携しているので、同社のスケジュール管理、社内掲示板、メール活用で、社内のコミュニケーションの改善も期待できる。ただし、Dropboxはあくまで『受け皿』なので、収め方のルールは全社的に決めること。乗り遅れがないように社員教育にも力を入れる必要があるだろう」

満員の会場風景。各社の現場での取り組みを語るトークライブ

 鴫原氏は、熊谷組のアウトソーシングの活用について、「社員、時間が限られる中、アウトソーシング活用は重要だ。当社のIT部門は15年前からフルアウトソーシングで、情報部門は4人で企画管理業務を行っている」と言う。続けて「建設現場においては、社員は品質や安全等のコア業務以外の周辺業務、例えば写真整理、書類作成、施工図、測量業務はアウトソーシングを活用したい。写真整理は委託業者が整理を行い、そのデータをDropboxに格納して納品するスキームを構築中である。秘密保持契約や業務要領を作成し、こうした仕組みを積極的に活用できる体制を整備中だ」と語る。

 最後に古舘氏が「それぞれの立場の有意義な意見交換ができた」と振り返り、トークライブ形式のセミナーは終了した。

問い合わせ先

Dropbox Japan 株式会社
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