日経 xTECH Special

多様な働き方に備えて
クラウドへの移行を検討

芸陽バスにはITに特化した部署はないが、中堅・中小企業の常として、ITに近い業務は総務部が担当してきた。総務部次長の高杉文則氏にお話を伺った。

「社内LANは、セキュリティ規定を整備しながら、できるだけ自分たちで構築しましたが、ダイヤ編成システムなど業務ソフトの導入やサーバートラブル時の対応については、IT専門の会社にお願いしております」(高杉氏)

芸陽バス
総務部 次長
高杉 文則

デジタルシフト面での当面の目標も聞いた。

「当社のデジタルシフトはまだまだ途上ですが、今後検討したいのが出先からでもサーバーへアクセスできるシステムです。IT環境が整っていけば、事務系職員の在宅勤務など、多様な働き方が導入される可能性も高まると考えるからです」(高杉氏)

全てを自社で賄うのではなく、IT専門の協力会社の力やサービスを活用する。それも、中堅・中小企業のデジタルシフト実現を促進する方法の一つだろう。

高性能デバイスが
IT化や働き方改革の軸になる

芸陽バスがデジタルシフトを模索するなか、ノートPCをはじめとするデジタルデバイスの役割は大きい。同社が導入を検討しているのは、第8世代インテル® Core™ プロセッサーを搭載した東芝のモバイルPC『dynabook VC72/J』だ。

「当社は、ドライブレコーダーの画像を分析して安全対策に役立てたり、ダイヤ改正のための分析や計画に取り組んでいます。データ量が膨大になるため、動作が軽快でトラブルが少ないマシンということで、この機種が候補になりました。当社のようなIT化途上の企業にとっては、サポートが手厚いメーカーさんだというのも大きいですね」(安井社長)

デジタルシフトが思うように進まない企業こそ、ITがもたらすメリットは大きいというのが安井社長の持論だ。

「地方の中堅・中小企業は、中央の大手企業に比べてIT化も働き方改革も遅れているのが現実ですが、むしろ人手不足に悩む中小企業こそIT化が必要なのであり、前向きに考えれば、ITを活用することで良くなる余地がそれだけ大きいともいえる。私は、この状況をむしろビジネスチャンスだと捉えています」(安井社長)

高性能CPUを搭載したノートPCなどデジタルデバイスの導入を軸にIT化を進め、業務の効率化や働き方改革の実現を目指す芸陽バスの取り組みは、デジタルシフトに悩む多くの中堅・中小企業にとって有益なヒントになるのではないだろうか。

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