10/10〜12の3日間、東京ビッグサイトでSEECATテロ対策特殊装備展が開催され、イスラエルパビリオンが出展した。
イスラエルは地政学リスクなどから国を挙げてHLSやサイバーセキュリティ技術の開発を行っており、
それらをベースとした革新的なソリューションや製品を提供するイスラエル企業は、世界で注目を集めている。
本レポートではイベントの様子をお伝えするともに、
IEICI(イスラエル輸出国際協力機構)のEyal Levy氏と、イスラエル大使館 Noa Asher氏に、
イスラエル企業の強みや日本のインフラ系企業との連携がもたらすメリットなどについて伺った。

テロの範囲にまで拡大されたHLS対策

 政府と民間の共同出資によって設立され、イスラエル企業が提供する技術や製品の誘致を行うIEICI(イスラエル輸出国際協力機構)は、今回のSEECATでHLS(Homeland Security:国土安全保障)やサイバーセキュリティ関連企業11社を日本に紹介した。

 HLSとは、もともと国家間の紛争や戦争を想定し、軍隊が装備しておくべき防衛手段などを定義するものだった。しかし、2001年にアメリカで発生した9.11事件では政府が同時多発テロを防げなかったことから、HLSの対象がテロの範囲にまで拡大され世界レベルで関心が集まっている。

 IEICIのEyal Levy氏は今後日本においても、サイバーセキュリティを含めたHLSが非常に重要になってくると述べる。「テロには明確な戦場などなく、世界中のさまざまな場所で起きる可能性があります。例えば、発電所や製油所など、攻撃されると人々の生活に大きな打撃を与える可能性があるインフラ施設や、飛行場、劇場、スタジアム、都心の繁華街など、大勢の人々が集まっている場所などが躊躇なく攻撃されてしまうのです。さらには、民間企業でさえもターゲットになってしまうことがあるため、今や世界中のどこにいても、普段の生活の中で防衛を意識しておかなければならない時代になったと考えています」。

イスラエル企業が持つHLSソリューションの優位性

 Levy氏は、イスラエル企業がHLS分野において各国から高い評価を受けている理由を、「革新的で正確、かつ多様な顧客ニーズに細かく対応できるテーラーメイドのソリューションが提供できることにあります」と説明する。「イスラエルは建国時から、地政学的にいろいろと困難な状況に置かれてきました。そのため、私たちは継続的にセキュリティの課題を解決する必要性に迫られ、高度な防衛やセキュリティの技術を開発してきました。そして、私たちイスラエル国民には、常に革新的なソリューションを求め続けるDNAが組み込まれているのです」。

 HLSに関する高い評価を証明するように、2011年にノルウェーで発生した連続テロ事件では、犯人の発見にイスラエル企業のソリューションが活躍した。また、記憶に新しいところでは、今年7月に世界中から注目を浴びたタイの洞窟からの救出劇で、少年たちとレスキューチームとの通信手段にイスラエル企業のテクノロジーが使われている。

IEICI(イスラエル輸出国際協力機構)HLS&エアロスペース担当 Eyal Levy

日本におけるHLSソリューションの必要性

 HLSはテロ対策以外の分野でも重要だ。例えば、企業は個人情報や機密事項の漏洩などを狙ったサイバー攻撃や、スパイ行為からも情報を守らなければならない。そして国や自治体は、地震やそれに伴う津波、台風などの自然災害から国民や住民を守らなければならない。これらに加え、さらに日本では2019年のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピックなどのメガイベントが控えており、テロ以外にもさまざまな犯罪に備えておく必要がある。このような背景から、Levy氏は日本市場に対して、「HLSソリューションが必要とされる要素がいろいろと存在し、イスラエルのHLS関連企業の最新テクノロジーを求めるポテンシャルが非常に高いと思っています」と述べる。

 一方でIEICIには、もう一つの重要な役割がある。それは、イスラエル企業と合弁や戦略的提携などのパートナーシップが結べる企業を世界中から募集し、その橋渡しを行うことだ。Levy氏は日本企業に対しても、非常にクオリティの高いプロダクトやサービス、マネージメントを提供しているという印象を持っており、積極的にパートナーシップを結びたいと考えている。「日本企業が提供するハイクオリティな製品が世界中で認められているのと同じように、イスラエル企業が持つHLS関連のソリューションも世界で大きな信頼を得ています。日本企業とイスラエル企業がコラボレーションすれば、さらに高品質なHLSソリューションが誕生するでしょう」。

5回目の参加となるSEECATと日本市場への思い

 イスラエル企業が日本で開催されるSEECATに参加するのは今回で5回目となる。SEECATへのこだわりについて、日本の経済界とイスラエルとの間で効果的な連帯関係を確立する支援を積極的に行う、イスラエル大使館経済部の経済公使のNoa Asher氏は、「SEECATは、日本のみなさんにイスラエル企業のHLSソリューションやテクノロジーをアピールそしてショウケースできる、もっとも相応しい場であると思っています」と述べる。

イスラエル大使館経済部 経済公使 Noa Asher氏

 さらに、イスラエル大使館経済部では日本企業とイスラエル企業とのコラボレーションを支援している。それらは民間企業レベルだけでなく、政府や省庁など公的機関でも同様だという。そしてAsher氏は「イスラエル国内にはすでにHLSに関連する企業は1,000社以上ありますが、いずれも高いポテンシャルを持つ日本企業とのコラボレーションで大きな成果を生み出せると思っています。さらに、私たちは日本でイスラエル企業がもっと活躍できるよう、ディストリビューターや投資家も募集しています」と、日本市場への期を待を寄せた。

先進技術を誇るイスラエル国防企業がSEECATに出展

 イスラエルパビリオンでは、IEICIが選考したHLS関連ソリューションを提供するイスラエル企業11社が、重要インフラ防護、湾岸警備、公共施設などにおける、セキュリティ・ソリューションの紹介やデモ展示を行った。その中には、すでに日本のメガイベントでも活用されていたり、日本企業とのコラボレーションを実現している企業もあった。

 無人による空中からの監視システムを提供するRT LTA Systemsのソリューションは、東京マラソン開催時に空に浮かんだバルーンから参加者や観客の不審な行動を監視するシステムとして活用された。また、オリジナル映像を短縮した映像解析ソフトウエアを提供するBriefCamはキヤノンとのコラボレーションで、膨大な録画映像を短時間で閲覧可能にし、長時間の録画映像の中から目的のオブジェクトやイベントを迅速に特定するソリューションを製品化している。

 その他にも、大手製造業や警備会社、航空会社、自治体とHLSに関するコラボレーションの実績がある企業が多く、すでに日本でも人目に触れない場所でイスラエル企業のソリューションが利用されていると、来場者の関心を集めていた。



Agent Video Intelligence (Agent Vi™)
監視カメラの映像を自動解析し、所定のイベントを検出して警告を発出。
録画映像を迅速に検索し、統計的なデータを抽出する映像解析ソリューション

●Mr. Ariel N. Frischoff ●VP Sales EMEA & APAC ●M +972 54 683 3445
a.frischoff@agentvi.comwww.agentvi.com



Asine
アプリケーション ハッキングに対する多層保護を総合的に提供する
安全性の高い革新的フラッシュおよび組み込みモジュール

●Mr. Shlomo Haddad ●CEO ●M +972 54 773 3606
shlomo@asinegroup.comwww.asinegroup.com



BriefCam
録画映像から人、物体、その属性や挙動を検出、追跡、抽出し特定。
動画から実用的なインテリジェンスへと導く画期的なテクノロジー

●Mr. Ken Chan●Sales Director North Asia●M +65-8822-9055
ken.chan@briefcam.comwww.briefcam.com



Cellebrite
デジタルインテリジェンスでより安全な世界を実現する
革新的なデジタル フォレンジックソリューション

●Mr. Jyunji Okayasu ●Sales Director ●M +972 73 394 8297
Jyunji.Okayasu@cellebrite.comwww.cellebrite.com



D-ID
写真やビデオを顔認識アルゴリズムから保護し個人情報の漏洩を防ぐ、
顔認証無効化テクノロジー

●Mr. Gil Perry ●CEO ●M +972 54 584 4547
gil@d-id.comwww.d-id.com



Magna BSP
特別な機械学習と画像処理のアルゴリズムを活用することで、アラーム誤作動問題を解決し、
高水準の保護を実現する高度自動観測・監視システム

●Mr. Gideon Rosen ●Sales & Marketing Manager ●M +972-527323543
gideon@magnabsp.comwww.magnabsp.com



Netline Communications Technologies
ドローン対策、ジャミング、スマートシティのための、
電子攻撃への防御及び電磁スペクトラムのソリューション

●Mrs. Nati Sharfi ●Director of Business Development ●M +972 52 466 6949
nati@netlinetech.comwww.netlinetech.com



Octopus Systems
緊急時と平常時のセキュリティニーズの連携を管理するすべてのツールと、
ワンストップ・ショップのプラットフォームを提供する物理セキュリティ情報管理システム(PSIM)

●Mr. Danny Nachmuly ●Head of International Sales & Marketing ●M +972 54 422 4882
danny@octopus-app.comwww.octopus-app.com



RT LTA Systems
独自の設計により、最大高度1,500フィートで風速40ノット以上でも安全な飛行が可能な、
コスト効率が高く操作しやすい軽航空機システム

●Mrs. Kosberg Shmueli Taly ●Senior VP for Business Operations ●M +972 52 850 8850
taly@rt.co.ilwww.rt.co.il



Shilat Optronic
戦術用超小型軽航空機システムとナイトビジョンゴーグルによる
防衛と安全保障のための電気光学ソリューション

●Ms. Ifat Kojokaro ●Marcom Manager ●M +972 54 651 8855
ifat_k@shilatop.comwww.shilatop.com



Verint Systems
コミュニケーション・インテリジェンス、オープンソース・インテリジェンス(OSINT)及び
サイバーセキュリティ・ソリューション

●Mr. Shai Arbel ●Vice President ●M +972 54 246 1069
Shai.Arbel@verint.comcis.verint.com