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AIを活用してビジネスに変革をもたらすことは、業種や業態に関わらず、企業にとって大きな命題となっている。製造業はもちろん、自動運転の実現を目指す車業界、顧客サービスの最適化を目指すマーケティング部門、エンターテインメント業界やメディア業界、ヘルスケアに至るまで、AIを活用しようとしている業種は幅広く、GPUコンピューティングの進化によって、AI市場は拡大してきた。

しかし、「AIのインフラには、大きな課題がある」と米国のネットアップでAIのシニアプロダクトマネージャーを務めるスンダ―・ランガナタン氏は説明する。そのカギは、どこにあるのだろうか。

AIにはシームレスなデータ管理が必要

AIや機械学習、ディープラーニングなどが注目されているが、日本はこれらの分野で米国に大きく差を付けられていると議論されることも多い。しかし、ランガナタン氏は「AIの分野で、日本が遅れているとは思わない」と話す。「たとえば、日本はロボティクスに強く、世界の中でもリーダー的存在だと思います。AI活用の中で、ロボティクスはカギとなるものです。自然言語処理などで人が何を話しているかをロボットが理解し、アクションにつなげるためには、AIをどのように活用するかが重要になります。また、AIを活用する分野としては、ガンの研究などがありますが、日本は大きな投資を行っていると理解しています」。

一方で、企業がAIを活用するためのインフラを導入/構築/運用するためには、大きな課題があると説明を続ける。「AIのインフラを設計するためには、パフォーマンスを予測し、拡張性を確保する必要があります。また、コンピューティング、ストレージ、ネットワーク、ソフトウェアをどのように組み合わせて最適化していくかも課題となっていくでしょう。さらに、それぞれ別のベンダーの製品を使った場合、複数のサポート窓口とやり取りする必要があり、運用の手間も問題となってきます」。

AIインフラの3つの課題

さまざまな顧客から、インフラの課題があることを聞いていたランガナタン氏は、それらを解決するためには、エッジからコア、クラウドまででシームレスにデータ管理が行えるソリューションが重要だと強調する。そこでネットアップは、NVIDIAとの協業で「ONTAP AI」というソリューションを提供。AIの展開でインフラ周りの複雑な課題に時間を取られることなく、イノベーションにフォーカスできるのだという。

ネットアップが考えるデータ管理のあり方

AIやディープラーニングでは、エッジ側のIoTセンサーなどから来る大量のデータをどう扱うか、コアやクラウドにどのようにデータを渡してアクションにつなげるかが課題となってくる。ONTAP AIは、NVIDIAが提供するAI専用のスーパーコンピュータ「DGXシリーズ」のストレージとして利用できるが、ネットアップでは「統合AI/DLデータパイプライン」という考え方で、コアのONTAP AIだけでなく、エッジやクラウドも含めて統合的にデータ管理ができるソリューションを提供しているとランガナタン氏は説明する。

ネットアップの統合AI/DLデータパイプライン

エッジ側では、さまざまなハードウェアのエコシステムパートナーと協業し、エッジハードウェアにソフトウェア定義型のストレージプラットフォーム「ONTAP Select」を提供している。また、エッジからコアやクラウドにデータを転送する場合は、Cloud SyncやSnapMirrorを利用してシームレスなデータ転送が可能だ。たとえば、ヴェクタデータ社のVault EdgeシリーズにもONTAP Selectは採用されており、インテルのCPUを搭載して数百TBの容量を持ちながら耐衝撃性に優れ、過酷な環境でも利用されているという。ONTAP Select検証済みのエッジパートナーは多種多様で、ランガナタン氏は「我々は、産業用IoTで使われる機器から、石油ガスの現場で使われる機器まで、さまざまなパートナーとの協業に数年前から取り組んできました」と話し、用途に合わせた選択が可能だと説明する。

ヴェクタデータ社のVault Edgeシリーズ

コアでは、データの前処理やトレーニングなどが行われる。ここではONTAP AIとNVIDIAが提供するAI専用のスーパーコンピュータである「DGXシリーズ」が、クラウドとのデータのやり取りは、FabricPoolやCloud Syncが利用される。さらに、クラウドではAWS、Azure、GCPとの協業によって、パフォーマンスの高いファイルサービスであるCloud Volumesが提供されている。クラウド上でのセキュリティやコンプライアンスを高めるために、NetApp Private Storageという仕組みが提供されていることも安心できるだろう。「我々は、エッジからコア、クラウドまでの完全なソリューションを提供している唯一のストレージベンダーで、創業から25年、一貫してデータとその管理が重要だと考えてきました。データを自由な形で管理・移動できる仕組みが重要だと考えて開発したソリューションがONTAP AIおよび統合AI/DLデータパイプラインなのです」とランガナタン氏は話している。

ネットアップとONTAP AIの優位性

ネットアップのONTAP AIは、NVIDIAのDGXシリーズの検証済みアーキテクチャとして提供され、ストレージの平均レイテンシ約600マイクロ秒と高速で、32個のGPUすべてが常時95%以上の稼働率でありながら、ストレージCPUの利用率が約18%と非常に高性能となっている(NVIDIA DGX-1とNetApp A800でのトレーニング)。GPU稼働率が高く、CPU利用率が低ければ、DGXの台数を増やしても十分に対応できることになり、ディープラーニングに最適なインフラとして利用することができる。

また、拡張性も高く、最大79PBまでの拡張が可能。多彩なラインナップがあり、小規模構成からスタートさせて目的や状況、コストに合わせて拡張することも可能だ。

アジア太平洋地域の大手通信事業者では、25台のDGX-1を使ったディープラーニングのシステムでと2PB SSDが搭載されたNetApp FAS 9000が採用されている。この通信事業者では、非常に高いパフォーマンスが要求されていたが、95%以上のGPU稼働率を実現できるネットアップ製品でなければ要件を満たすことができなかったとランガナタン氏は言う。また、DGXとONTAP AIは、アジア太平洋地域の大手自動車メーカーやグローバルなコンサルティング会社でも導入されているという。

では、なぜネットアップはAIに注力し、製品が受け入れられているのだろうか。シニアマーケティングマネージャーのエリック・モルダー氏は次のように話す。「これまでネットアップはハイテク分野や製造業のお客様に認められ、成功を収めてきました。製造のプロセスの中でのAI活用は、我々にも大きなチャンスがあると考えています。日本市場においても、我々は20年の歴史を持っていますが、製造プロセスの最適化やスマートファクトリー導入による自動化などで我々のソリューションが貢献できると考えています」。

また、スンダ―氏は、ネットアップが選ばれる11の理由を次のように示している。

競合他社と比べて25倍以上となる79PBの物理ストレージ容量
競合他社と比べて4~6倍となる300GB/秒のパフォーマンス
DGX-1やAzureでも使われている業界No.1の実績を持つNFS(Net File System)
ONTAP Select、Vector Data、PacStarなどのエッジソリューション
AWS、Azure、GCPなどとの親和性
StorageGRIDやCloudストレージなどに企業データの80~85%を占めるコールドデータを自動階層化
重複排除や圧縮、コンパクションなどのストレージ技術
Oracle、SAP、Splunk、MongoDB、Hadoop、Sparkなどのマルチデータソースを単一プラットフォームで扱えること。
10年の歴史を持つFlexPodなど、検証済みアーキテクチャのリーダーであること
広範なパートナーネットワーク
公的機関などとの長年の関係と実績

「AI導入を検討されているのなら、できるだけ早く始めることが重要です」とモルダー氏は話を続ける。「我々に相談いただければ、PoCで試して小規模に始め、後から拡張することが可能ですし、予算が限られているのなら、まずはクラウドでの展開もお手伝いできます」。

また、スンダ―氏も最後に次のように話してくれた。「我々は、データを保護する企業として、お客様がどこでどのようにデータを管理するのかを自由に選択するお手伝いをしていきたいと考えています。お客様第一の会社として、これまでもお客様の悩みに答える形でプロダクトやサービスを展開してきました。AIやディープラーニングに関して、何も手を付けていないお客様であっても、迅速に始められるようにお手伝いしていきたいと考えていますし、NVIDIAだけでなくさまざまなパートナーと協業しながら、ご支援できる体制を作っていきたいと考えています」。

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