AR×5Gがスポーツ観戦の新体感に貢献
テクノロジーがスポーツの未来を切り拓く

いざ体感、AR体験の感想は?

取材に同行した宮越愛恵さん

 12月24日のイベントにはモデル/タレントの宮越愛恵さんに同行してもらい、ブース体験や関係者へのインタビューを行った。対象となった試合はジャパンラグビートップリーグ第13節のNTTドコモ レッドハリケーンズ対NECグリーンロケッツである。

 最初に訪れたのは4Kと8KのVRブース。前回同様に長蛇の列となり、VR映像への関心度の高さを物語っていた。映像は自分が選手の1人になった視点で進み、他の選手がその場にいるかのような高い臨場感を楽しめる。励ましの言葉やプレイ中の音などもサラウンドでリアルに聞こえてくるため、宮越さんは見ている間ずっと興奮しっぱなし。「私がいる場所がピッチの中なので、必死にプレイしている感じが体験できました」と感想を話してくれた。

大盛況だったVRブース(最左)。4Kの3DVR(中央)と8KVR(最右)を堪能する宮越さん

 続いてAR体験へ。観客スタンド上方の体験エリアでスマートグラスを装着すると、左上に選手情報、右上に別視点の画面が表示される。さまざまなデータが吸収できるため、初心者でも興味がわく仕組みだ。手をかざして画面を動かすことができる操作感は非常に未来的で、これには宮越さんも「うわー、何これ!」と驚きを隠さない。その一方でスマートグラスの向こう側では激しくぶつかりあう試合が展開されているため、まさにリアルとバーチャルがシームレスに交錯する。

スタジアムでは白熱した試合が展開されていた(最左)。ARによるライブ映像視聴に感激する宮越さん(中央)。スマートグラス越しにはスタジアムの試合がちゃんと見えている(最右)

 感動したのは、これらすべてがリアルタイムで処理されていることだ。映像の遅延もなく、画面移動も難なく成功した。改めて技術がここまで進歩していることを実感するとともに、サブ情報を提供しながらも「現場で生の試合を観戦する」ことを第一に考えた今回の取り組みは、5G×ARの可能性をぐっと広げるものだった。


 会場でNTTドコモスポーツ&ライブビジネス推進室 主査 寒川知生氏に聞いたところ、「試合を見ながらグラスの画面上に付加情報を投影できるため、スマートフォンに比べてより熱中しながら試合を観戦できる。このARの特長を活かして、ラグビー観戦に応用したいと考えた」と答えてくれた。さらに今後の展開に関しては、次のような姿勢で臨んでいきたいとする。

話を聞いたNTTドコモの寒川知生氏(左)。観戦支援アプリ「ラグビー先輩」でルールを質問するとAIが回答する

 「5G時代になれば、より多くのお客様が新しいスポーツ観戦スタイルを楽しむことができるようになる。スタジアムのような場所で多くのお客様が同時にいろんな映像を見る体験を実現するためには大容量・高速・低遅延・多端末接続という5Gの環境をより発展させていくことが重要。これからも新たな挑戦に向け、5Gの特性を活かしていきたい」(寒川氏)

協業したTBSテレビの藤本剛氏(最左)とWOWOWの神保直史氏(中央)

 試合実況のLMVアプリを手がけたTBSテレビとWOWOWの2社にも話を聞いた。「新しいことにチャレンジしたいとの思いからスタートした。我々が作っている映像技術を使ってこれまでにないサービスを提供できるところが面白い」(TBSテレビ 技術局 制作技術統括部 兼メディアビジネス局デジタルメディア事業部の藤本 剛氏)、「NTTドコモのAR技術と組み合わせることで、これまで体験できなかった映像をお客様に届けられるようになった。イベント会場に限定した映像配信はまだまだ手付かずの状態。そこはテレビ局としても開拓の余地がある」(WOWOW 技術局 技術企画部の神保直史氏)。

 両社とも、この取り組みをきっかけとしてさらなるコンテンツのブラッシュアップを図りたいと語る。いずれにせよ「ARで開発したスマートグラスの体験は、近未来として想像されていた世界を具現化したもの」(藤本氏)との言葉通り、この日は“スポーツ観戦におけるちょっと先の未来”を実感した記念日となった。

<前へ   

お問い合わせ

ドコモ・イノベーションビレッジ事務局
E-mail:village-application@nttdocomo-v.com