特別広報企画 人工知能サミット 2018

REVIEW
AIがもたらすビジネス革命

その実現のためにいまなすべきこととは

NTTPCコミュニケーションズ

「構築実績にみる」GPUを利用した演算高速化のキーポイント

NTTPCコミュニケーションズ テクノロジー&オペレーション開発本部 第一サービステクノロジー部 部長 山崎 俊之  氏

「構築実績にみる」GPUを利用した演算高速化のキーポイント

NTTPCコミュニケーションズ
テクノロジー&オペレーション開発本部
第一サービステクノロジー部
部長

山崎 俊之

NTTPCコミュニケーションズ(以下NTTPC)はNTTグループの一員でVPN、クラウド、データセンターなど、最先端の技術・サービスを数多くの企業に提供している。同社の山崎俊之氏は事例を示しつつ、GPUプラットフォームの構築について説明した。

ディープラーニングを急速に発展させたGPU

 近年のAIの急激な発展は、ディープラーニングの登場が契機となっている。ディープラーニングは人間がルール設定をしなくても、対象の「特徴抽出」を機械が行い、自ら認識して学ぶ「強化学習」を行う。「それにより、2015年にはAIの画像認識精度が人間を越えました」と山崎氏。ディープラーニングに欠かせないのがGPU(Graphic Processing Unit)だ。もともとはコンピュータの画像表示を高速化する演算装置だが、数値演算能力が極めて高く、ディープラーニングに利用され、これによって学習の質、量、速度が飛躍的に向上した。

GPUプラットフォームに必要なコンポーネントを一気通貫で丸ごと提供することが可能

GPUプラットフォームに必要なコンポーネントを一気通貫で丸ごと提供することが可能

画像を拡大する

演算高速化を支援し、企業の競争力を高める

 山崎氏は、NTT Comと共同で構築したNTTPCのGPUプラットフォームについて、構築事例を挙げて解説した。

 まず、機械学習技術の研究および実用化を進めるPreferred Networks(PFN)の事例だ。PFNがめざしたのは同社の深層学習フレームワーク「Chainer」の潜在能力の向上。「PFNが求める潤沢な計算環境の実現に向け、NTTPCのGPUコンピューティングの設計・構築力を生かし、1,024基のGPUを並列処理できる国内最大級の民間スーパーコンピュータの構築を支援しました」と山崎氏は語る。

 もう一つは、全世界の特許文献の検索を日本語環境下でできるサービスなどを手がける日本特許情報機構(Japio)の機械翻訳能力の強化だ。特に最新の機械翻訳手法であるNMT(ニューラル機械翻訳)の性能向上が求められており、技術用語の翻訳の精度や速度の向上、学習効率化と翻訳言語の拡大を推進。NMTに最適なGPUサーバー群の設計、構築、設置、運用・保守まで総合的に手がけたという。

 これらの成功事例の背景には、演算の高速化技術がある。中でも高速インターコネクトは重要な位置を占め、NVLink、GPU Direct、InfiniBandの三つの技術を駆使して実現。加えてサーバーが高温になると効率が低下するため、排熱処理を考慮した設計やデータセンターの空調管理も行ったという。

 NTTPC の強みは、GPUプラットフォームに必要なGPUサーバー、ストレージ、高速VPN、パブリッククラウド、データセンター、接続回線、電力などについての高度な技術・ノウハウを持ち、一気通貫で提供できることにある。そうした総合力への期待は大きく、「今後も先進的企業の試行錯誤や挑戦を支援していきたい」と山崎氏は語った。

このページのトップに戻る