いよいよ始まる省エネの“本丸”攻略

省エネ大賞受賞モータなら、
年間5000万円の電気料金削減も
実現可能です

神嵜 英俊

東芝三菱電機産業システム
執行役員
回転機システム事業部 事業部長

損失を35%削減、
5000万円の電気料金削減も

img02_1 img02_2

※高効率モータ採用時の注意点は、 JEMAの資料を参照ください。

 では実際に、トップランナーモータTM21-FIIプレミアム効率シリーズの省エネ効果を、耐圧防爆形90kWの低圧モータを例に挙げて具体的に紹介しよう。この例は、工場の中のポンプやファンの動力源として利用しているモータに相当する。

 従来の同一容量機では、6.77kWの損失を生じ、効率は93%だった。これが、高効率技術を適用することによって、損失は35%減の4.44kWに低減。効率は、95.3%へと向上した。年間の運転時間が8040時間(24時間、335日運転)とすれば、1台当たりの年間節約電力量は18.8MWh/年という計算になる。電気代を13円/kWhとすると、年間節約電気料金は24万4115円。大規模な事業所では、同程度の容量のモータを数千台も使っていることを考えると、大変なコスト削減効果が期待できる。75kW~375kW容量のモータが200台以上あると仮定すると、1事業所当たり、5000万円の電気料金を削減できる可能性がある。

 日本全体のモータ年間消費電力量は5430億kWh。すべてを省エネ型に置き換えれば、約4億kWhの電力削減、原油換算で約1億kℓ分を節約できる。

 TMEICの回転機システム事業部では、2018年4月から、「3E(Energy、Efficiency、Enpowering)」をスローガンとして掲げ、環境負荷低減とエネルギー問題の解決に取り組んでいる。モータの高効率化はその一環である。高効率化技術をより広範囲のモータに適用できれば、これまでボイラーで動かしてきた装置や設備の電動化が可能になってくる。電気は、石油やガスに比べてクリーンであるだけではなく、エネルギー変換効率が高い、装置のメンテナンス期間を最小化できるなどメリットが多い。そこのため、TMEICは、1万回転を超える大容量高速モータを開発し、従来ボイラーで発生した蒸気を使ったタービン駆動の電動化を推進している。同社は、モータとともにインバータにも高度な技術を保有しているため、こうした電動化を実現することができる。

 モータの買い替えによる省エネ化は、これからさらに加速することになるだろう。これまでボイラーなどで動かしていた設備の電動化も進むに違いない。企業の省エネ対策はこれからが本番である。