提供: アクセンチュア

杉山 愛

アクセンチュア株式会社
デジタルコンサルティング本部
インダストリーX.0グループ
コンサルタント

河野 真一郎

アクセンチュア株式会社
デジタルコンサルティング本部
アクセンチュア・イノベーション・ハブ
東京共同統括
インダストリーX.0 日本統括
マネジング・ディレクター

白幡 博光

アクセンチュア株式会社
デジタルコンサルティング本部
インダストリーX.0グループ
マネジャー

“多彩な人材がいるからこそできる真のデジタル変革 IoT時代の産業界に新風を吹き込む「インダストリーX.0」とは何か?

 「Industry X.0(インダストリー・エックス・ポイント・ゼロ)」。聞き慣れないこの言葉は、アクセンチュアが提唱する独自のコンセプトだ。ドイツの国家戦略である「インダストリー4.0(第4次産業革命)」やアメリカの「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)」のように、産業はいま、グローバル規模でデジタル変革へと突き進んでいる。こうした社会の潮流に対し、製造・流通、通信・ハイテク、素材・エネルギー業界等、あらゆる業界のデジタル変革を目的とした組織が設立された。それが「Accenture Industry X.0」である。
 本記事では、同組織のトップである河野真一郎氏のほか、実際にプロジェクト現場の最前線で活躍している白幡氏・杉山氏のお2人を交え、モノづくりの未来像や最新のプロジェクト、そこで活躍する人材像まで、幅広く話を伺った。

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第4次産業革命以降、産業は垣根を越えていく

Accenture Industry X.0(以下、インダストリーX.0)とはどのようなミッションを持つ組織なのでしょうか。

河野 インダストリーX.0は、製造・流通、通信・ハイテク、素材・エネルギー業界等、あらゆる業界における「デジタル化の推進」を担う組織です。ドイツの「インダストリー4.0」は、第1次産業革命から数えて「第4の産業革命」として命名されましたが、この「第n次革命」はこれから「5.0」「6.0」というように継続していきます。そのため未知数「X」を掲げました。

 加えて「X」には「これからは産業がクロス(X)していく」という意味も込められています。このように、これまで想定されていた産業の垣根を越えて、いろいろな形でビジネスが融合し、競争の多様化が起こることを想定しているのが「インダストリーX.0」の概念です。

 アクセンチュアはコンサルティング企業として知られていますが、コンサルティングという業態さえも超越していくという概念も含んでいます。

第4次産業革命が進行中の現在、日本企業、特に製造業の企業はどのように変化していくのでしょうか。

写真:河野 真一郎 氏

河野 真一郎

アクセンチュア株式会社
デジタルコンサルティング本部
アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京共同統括
インダストリーX.0 日本統括
マネジング・ディレクター

インダストリーX.0 製造業の「デジタル価値」実現戦略

インダストリーX.0 製造業の「デジタル価値」実現戦略

著:エリック・シェイファー 
監訳:河野真一郎、丹羽雅彦、花岡直毅

河野 ポイントは2つあります。1点目は1社完結型からエコシステム型への変化です。たとえば、日本のものづくり企業の多くでは過去50年間にわたって「基本的に自社内でさまざまな作業が完結する」という完成度の高い社内体制を構築してきました。しかし昨今は、さまざまな企業とパートナーシップを組み、エコシステムを構築することが求められています。

 2点目はデジタル化です。日本企業の特徴である高品質は、技術者や職人による「すり合わせ技術の高さ」によるものです。日本企業はこれまで、半世紀以上をかけて職人技を極度に洗練させてきました。しかしグローバル化によって世界中に生産拠点を構えるようになったいま、日本人の技術者に匹敵するスキルの人材を各地で集めることは困難です。そこで発想を転換し、デジタル化によって製造の各工程の精度を高め「すり合わせ自体を不要にする仕組み」を考えなければいけません。

 国内においても少子高齢化と職人技を持つ方々の引退が進んでいます。こうした変化に対応するための支援を行うのがインダストリーX.0に所属するエンジニアやコンサルタントたちなのです。

製造業の先端をいく、
インダストリーX.0のプロジェクト

インダストリーX.0の具体的なプロジェクトについて教えていただけますでしょうか。

河野 デジタル技術の活用による工場の自動化・無人化などが挙げられます。工場や生産現場は人材不足が深刻な課題となっており、その対策と効率化の両面でこれらの取り組みが進められています。特に海外では中国でこの傾向が顕著です。こうした「人に依存しない生産現場の確立」へのニーズは高まる一方です。

 とはいえ、従来の工場のあり方の延長線で考えてしまっては抜本的な改善になりません。「人を必要としない工場」のコンセプトを1から立ち上げていくアプローチで、経営者や生産現場のトップの方々と議論しています。そうした方々は、アクセンチュアがもつ「海外の成功事例」や「他の業界での取り組み状況」などの情報を求めています。成功しているパターンとして多いのは、経営者自身が「デジタル技術を活用するためのマインドチェンジ」を起こし、実際に変革のツールとしてデジタルを活用しているケースですね。アクセンチュアは経営目標の達成というゴールへ向かってお客様に伴走しているのです。

図:インダストリーX.0の世界 ~ インダストリー4.0に留まらない未来

インダストリーX.0所属の社員は、そうしたプロジェクトにどのように関わっているのでしょうか?

 インダストリーX.0では、ビジネス、ものづくり、ITの全領域に渡って世界中のお客様企業を支援しています。工場の自動化といったプロジェクト以外でも、消費財商品の企画開発、製品設計、プロダクトデザイン、組み込みソフトの設計開発、マーケティングなどを手がける案件もあります。そのため、エンジニアやコンサルタント、デザイナー、マーケターなど、さまざまの職種のメンバーがそれぞれのスキルを発揮しながらプロジェクトに参画しています。先ほどの例では、プロジェクトに参画したアクセンチュアメンバーの多くがインダストリーX.0チーム所属の社員です。

 コンサルティング企業のアクセンチュアがここまで手掛けていることに驚かれることが多いですが、これが時代の先端なのです。企業の多くが新規ビジネスの創造やデジタル変革に苦戦しており、激化する競争を勝ち残るために「頼れる外部のプロ」としてアクセンチュアへご相談くださる件数が増えています。言い換えると、事業会社の社員でなくても製品開発やビジネスモデル構築などを手掛けられるのがインダストリーX.0のプロジェクトです。

業界横断の知識が活かせる
インダストリーX.0のプロジェクト現場

写真:白幡 博光 氏

白幡 博光

アクセンチュア株式会社
デジタルコンサルティング本部
インダストリーX.0グループ
マネジャー

プロジェクトの最前線で活躍中のお二人に伺います。現在のプロジェクトの概要とご自身の役割を教えてください。

白幡 私は車載製品メーカーのお客様先に対して、MES(製造実行システム)の導入検討を支援しています。製造現場を改革するにあたって、最新機器を導入してすべて自動化することも可能です。しかし、私は「カイゼン」して洗練し続ける従来の働き方の良さは残しながら、現状からこれからの時代に適応していくためのアプローチをお客様へ日々提案し、実行支援しています。

杉山 私はお客様である自動車メーカーのR&D部門にて、将来の自動運転を見据えたコネクテッドカーの通信モジュール開発を支援しています。具体的にはPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)を担当しており、ステークホルダーやプロジェクトが複雑に錯綜する開発管理のサポートとして、OEMメーカーの現場マネジメントや担当者にとどまらず、OEM設計書に基づいて開発を進めるサプライヤーの方々とのコミュニケーションを日々行っています。

 このプロジェクトにはIoTや自動運転、最新のデータマネジメント、これからのモビリティなど、新しいキーワードがたくさんあります。このようなトレンド分野に携われることや、クロスインダストリー(業界横断)の知見を最大限に取り入れられることが、インダストリーX.0所属社員ならではの価値だと思っています。

社内の知見はどのように集めるのでしょうか?

写真:杉山 愛 氏

杉山 愛

アクセンチュア株式会社
デジタルコンサルティング本部
インダストリーX.0グループ
コンサルタント

白幡 社内に「KX(ナレッジ・エクスチェンジ)」という情報共有の仕組みが整備されています。そのため、自分が必要とする情報がすばやく見つかりますし、すでに同様の課題を解決した経験者にアドバイスをもらうこともできます。このネットワークはグローバル規模なので、海外の情報もすぐに手に入ります。

杉山 インダストリーX.0では部署内の勉強会も盛んですね。情報や知見は積極的に共有していくのがアクセンチュアのスタイルですので、週次で具体的な事例共有などいろいろな発表が社内で行われています。関心あるキーワードがあれば聴講してみて、使えそうな情報があれば発表者に直接聞くなどして掘り下げることも気軽にできます。

河野 そうした勉強会には私も頻繁に顔を出していますし、役職を意識せずに率直に質問できるのもアクセンチュアのカルチャーでしょう。

メーカーからコンサルタントへの転身
それぞれの動機と成長

アクセンチュア入社の経緯と入社後の成長について教えてください。

白幡 私は電気部品メーカーのシステム子会社に17年勤務してからアクセンチュアに転職しました。あるシステムのパッケージ製品のパートナー会でアクセンチュア社員と会話をしたのがきっかけで、アクセンチュアが戦略から運用まで一貫して手掛けている企業であることを知ると同時に、アクセンチュアのイメージもガラっと変わりました。私はビジネスの一部分を担当するのではなく、トータルにお客様ビジネスを手掛けたいと考えていましたので、アクセンチュアに転職しました。

 入社後は、化粧品メーカー、農機具メーカー、電子部品メーカーなどのお客様にさまざまな提案を行うプロジェクトに参画したほか、製鉄業界のお客様のプロジェクトでは要件定義にも加わりました。そうした経験を経て、前職ではほとんど機会がなかった「提案スキル」や「コンサルティングスキル」が劇的に伸びたように感じます。

河野 白幡さんはMESの知識と経験が豊富な専門家ということが面接段階でわかっていましたので、そのスキルを生かしつつ、より幅広い経験を積んでいただきたいと考えていました。まさに期待通りとなりました。

杉山 私は前職でOEMメーカーの営業部に所属していたので、サプライチェーン観点で幅広く知識を持っていました。それまで積み重ねた知見をベースに、「未知の領域で、自分の成長スピードをさらに高めたい」と思ってアクセンチュアへの転職に踏み切りました。それまでの安定した環境にも魅力はありましたが、自分のキャリアを自分でハンドルできる今の環境に満足しています。

 最初はインダストリーX.0グループではなく、製造・流通本部にて経営コンサルタントの経験を積みましたが、次第に「自動車業界×デジタル」で一貫したキャリアを構築したいと思うようになり、インダストリーX.0グループに異動しました。アクセンチュアには、キャリアズ・マーケットプレイスという「社内の転職サイト」があり、社員はポジションを自由に検索し、応募することができます。自分の希望で柔軟な異動が実現しやすいのもアクセンチュアならではワークスタイルです。

河野 いま2人が紹介したように、アクセンチュアにはスキルアップのチャンスがたくさんあり、自分らしいキャリアを築ける環境が整っています。たとえば研修メニューは2万コース以上あり、学習のためのツールも完備しています。

 もちろん、プロジェクトにアサインされると、その現場で求められる知識や専門性を速やかに身につけなければいけません。会社が提供する情報を貪欲に吸収することで、主体的に自分の仕事をより面白くしていくことができます。

とはいえ、コンサルティング業界未経験の場合には苦労などもあったのではないでしょうか?

白幡 はい、私の場合は「論理的思考能力」を高めるうえで苦労しました。人は誰でもある程度は論理的に物事を考えていますがアクセンチュア社員は呼吸するように論理的思考を実践し続けます。

 論理的に考えるスキルが身につき始めると、自分の弱みが明確になってきて一時は自信を喪失してきますが、トライアル&エラーを繰り返したり、コンサルティング能力の高い人が実践していることを真似して取り入れてみたりすることで、「自分ならではのやり方」が少しずつ高まってきます。

杉山 私の場合、外部のコンサルタントとして、お客様の意思決定を「サポートする」立場となったことに歯がゆさを感じることがありました。しかしお客様と一体感を持ちつつも、時には発破を掛けたり、改善提案をしたりすることで、お客様の意識や状況改善に僅かながらでも貢献できたかもしれないと実感するときに、仕事の楽しさを感じるようになりました。

 そうした中、「開発部門から企画部門への逆提案」を行うなど、開発部門のモチベーション向上や部門間の垣根を超えたコミュニケーションの活性化などが実現しています。

写真:3人の対談風景

「デジタル技術でモノづくりの未来を変えたい」と思う人に最適の環境

インダストリーX.0が求める人材像はどのようなタイプでしょうか。

河野 人材像についてお答えする前に、まず、次のいずれか1つにでも当てはまる方は、インダストリーX.0の仕事にやりがいを感じると思います。

  • モノづくりに新しいやり方、手法や方法論などを持ちこんで劇的な改善を実現したい。
  • 先端テクノロジーを駆使する仕事で、モノづくりに新風を吹き込みたい。
  • 日本企業をさらに強くして、グローバル市場での戦いを支援したい。グローバルなプロジェクトに携わりたい。
  • 「形にしてみたいもの」がある。
  • IoT活用やスマートファクトリー実現などにおいて「担当の1工程」だけでなく「全工程のスマート化」をやってみたい。
  • 企業の製品をもっとカッコいいものにしたい。自分のデザイン力をモノづくり分野で昇華させたい。
  •  こうした野心や動機があるうえで、インダストリーX.0が求める人材像としては、エンジニアリング系の仕事や設計開発、機械関連でモデルベース設計やモジュラーのデザインを担当したことがある方、化学メーカーでインフォマテリアルなどの経験者などは、経験・スキルをインダストリーX.0で存分に発揮できます。

    白幡 実際に私の周囲でも転職したメンバーが工場自動化のプロジェクトなどでスキルや経験を生かして活躍しています。ものづくり企業のシステムや組織構造を理解していると、立ち上がりが早いですね。

    杉山 同感です。ですが、製造業以外であっても、ものづくりシステムの改善に寄与できる共通項を見つけ、積極的に取り入れ適用できる「プラスの価値」を、お客様へ提供できることもインダストリーX.0のメンバーならではの働き方ですね。

    ありがとうございました。

     今回のインタビューからもわかる通り、アクセンチュアのインダストリーX.0グループには、前職でのコンサルティング経験がなくとも、自分の独自のバックグラウンドを生かしつつ「モノづくり×デジタル」の課題解決を楽しめるマインドを持つメンバーが大勢活躍している。現状の環境に満足していない人、さらなる成長とキャリアアップ、活躍の場を求めている人はアクセンチュアを志望してみてはいかがだろうか。グローバルレベルでパフォーマンスを発揮できる機会が得られるに違いない。

    写真:3人の対談風景

    お問い合わせ

    〒107-8672 東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティ
    TEL:03-3588-3000(代表)
    URL:www.accenture.com/jp

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