いつでも必要なデータの断面をすぐに取得 開発効率化のボトルネックを解消 マツダ/アシスト

自動車メーカーのマツダは、システム開発において、効率化の様々な取り組みを行いながら、開発生産性の向上を目指してきた。そうした活動は一定の成果を上げてきたが、テスト工程の効率化には本格的な改善のメスが入っていない状態であったという。その状況を打破したのが「Delphix」だ。仮想データベース技術を核とする、このソリューションによって、同社はテストデータの準備時間の最小化を実現。開発生産性をさらに大きく向上する目途が立った。

テストが開発生産性向上のボトルネックに

株式会社アシスト データベース技術本部 ビジネス推進部 部長 岸和田 隆 氏
株式会社アシスト データベース技術本部 ビジネス推進部 部長 岸和田 隆 氏

今日、「データ」の持つ価値はますます高まっているが、システム開発においてもデータは生産性を大きく左右することになる。

「システム開発のテスト工程において、効率的にテストデータを用意したり、活用したりできるかによって、開発スピードに大きな差が生まれます」とアシストの岸和田 隆氏は言う。

アシストの提供する「Delphix」は、このテストデータにまつわるニーズに応えるソリューション。日本を代表する自動車メーカーのマツダも、Delphixを活用したシステム開発の生産性向上に取り組んでいる。

現在、マツダは、ビジネス競争力強化に向けたIT活用とそれを実現するシステムの構築に積極的に取り組む一方、COBOLを中心とする既存システム資産をJavaで再構築するといった計画も進めている。「こうした攻めと守りのシステム開発を効率的に行っていくのが、我々、情報システム部門に課された重要なミッションとなっています」とマツダの品川 誠一氏は語る。

高速開発の考え方の導入、独自開発フレームワークの構築、カタログ選択型開発の推進など、様々な取り組みによって、同社は設計から実装に至る開発フェーズの効率化を進めてきた。しかし、システムの品質の維持と直結するテスト工程だけは、どうしても工数をなかなか減らすことができないでいたという。

マツダがDelphixに期待した効果

マツダがDelphixに期待した効果

マツダでは、各種ツールの採用や開発プロセスの改善により設計・実装にかかわる開発生産性の向上を実現してきたが、テスト工程に限って、工数削減が困難な状態が続いていた


テスト対象となるデータの「断面」を容易かつ瞬時に取得

マツダ株式会社 ITソリューション本部 サプライチェーンシステム部 主幹エンジニア 品川 誠一 氏
マツダ株式会社 ITソリューション本部 サプライチェーンシステム部 主幹エンジニア 品川 誠一 氏

一般的にテストデータを作成するには、データベースからデータをコピーして、必要な加工を行う。その工数は決して小さくなく、データができあがるまで開発者は手を止めるという場面も見られる。

それに対してDelphixは、元となるデータベースから「仮想データベース」を作成。さらにこの「仮想データベース」からテスト担当者ごとにテストデータを供給することができる。

これまでは、各テスト担当者の手元にデータベースを置き、長時間をかけてエクスポート処理とインポート処理を行いながらデータベースを供給してきたが、Delphixにより、これまでの手間も時間も不要となり、テスト工程に飛躍的な生産性の向上をもたらす。

「任意の日時など、必要なデータの『断面』を容易かつ瞬時に取得できることに加え、特定の断面を起点に、そこからタイムラインを作って断面を増殖させていくというブランチの作成も容易。データを任意の断面にリストアするといったことも速やかに行えます」と品川氏はDelphixの利点を端的に紹介する。

さらにマツダは、Delphixのメリットを踏まえながら、独自のアプローチを実践。例えば、Delphixの一般的な利用方法である、1つの仮想データベースから各開発者がコピーを行って必要な断面を切り出すという方法に加え、仮想データベース自体を大量に作って、個々の開発者が自分の仮想データベースを使えるようにしている。

「仮想データベースが仮に100個になっても、必要なディスク量は2倍未満程度で済みます、これはDelphix仮想データベースが元からの差分のみを保持する仕組みだからです。各開発者が個々にデータを準備する工数がほぼなくなるため、テスト工程のさらなる効率化につながっています」と品川氏は語る。

現在、マツダは、さらなる開発生産性の向上を念頭にDockerなどのコンテナ技術の活用も進めている。「コンテナ技術による環境の仮想化だけではなく、データをコンテナ化していくというアプローチもDevOpsやアジャイル開発を考える際には必要ではないかと感じているからです」と品川氏。そこで、Delphixで仮想化したデータベースをデータコンテナと見なし、Jenkinsなど自動実行ツールのプロセス内で各環境のDockerコンテナと柔軟に結び付けながら、高速にリリースしていくという方法を検討しているという。

テストデータに関する問題を解消することで、もう一段上の開発生産性の向上を目指すマツダ。今後も様々なデータの課題をDelphixで解決していく構えだ。


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