自治体のデジタルガバメントを支援 都市運営の効率化と住民サービス向上を推進するクラウドサービス

「官民データ活用推進基本法」の施行に伴う、自治体および民間におけるオープンデータの流通基盤の構築にかかわる要請を1つの契機として、自治体におけるクラウドへの注目度がさらに増している。グローバルなクラウドサービスプロバイダーとして知られるアマゾン ウェブ サービス(AWS)では、持ち前の多彩なサービスの提供を通じて、クラウド活用へと舵を切る自治体の取り組みを、広範な側面からデジタルガバメントの実現を強力に支援している。

125以上の多彩なサービスの提供でデジタル技術の活用を支援

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 パブリックセクター 統括本部長 宇佐見 潮 氏

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
パブリックセクター
統括本部長
宇佐見 潮 氏

今日の自治体には、急速に進む少子高齢化、あるいは地域住民の価値観や生活様式の多様化などに対応した高品質な行政サービスの提供が求められる。一方、国が推進する働き方改革も念頭に置いた庁内業務の改革などの様々な課題が浮上してきている。
 特に2016年4月に施行された「官民データ活用推進基本法」では、自治体や公共機関、あるいは民間企業が保有するデータの連携・活用により、新たな施策の立案や新サービス、新ビジネスの創出に活かしていくべきとする国の方針が示されている。それに向けた対応が自治体にとって重要なテーマとなっている。
 「ITの仕組みを構築するうえでの有効なアプローチとして、多くの自治体が注目しているのがクラウドの活用。オープンデータの公開にかかわるシステムの基盤に、クラウドの持つ俊敏性や柔軟性、運用管理性の高さを活かしていきたいと考えています」とアマゾン ウェブ サービス ジャパンの宇佐見潮氏は語る。
 自治体業務を支えるシステムでは、セキュリティをはじめ、可用性や信頼性などの厳しい制約が課されていることは言うまでもない。こうした要件をクリアし得るクラウド基盤として、近年、政府や公共団体、そして全国の多くの自治体において採用が進んでいるのが「アマゾン ウェブ サービス(以下AWS)」である。
 AWSは、全世界で数100万という圧倒的なユーザー数を誇る、クラウド基盤のいわば定番サービスだ。国内においても、様々な業種業態の企業、および既に述べた官公庁や公共団体に加え、教育機関や病院など幅広い分野にわたる10万以上の組織に導入されている。
 「AWSでは、単にコンピューティングリソースやストレージ、ネットワークといったインフラ環境のみならず、例えばアプリケーションから利用可能なAIやIoT、BI、モバイルなどに関する機能、さらにはアプリケーションサービスも提供しています。AWS全体のサービス群は、現在、125以上を数えます」と宇佐見氏は紹介する。

国内リージョンも整備され自治体のセキュリティ要件を満たす

AWSでは、現段階で世界中に19のリージョン、1つのローカルリージョンが展開されており、これらリージョンは複数のデータセンター群から成る57のアベイラビリティゾーンで構成されている。日本国内にも、5つのアベイラビリティゾーンが東京、大阪のリージョンを展開し、これにより非常に安定したクラウドサービスを提供している。また、各種の世界標準のセキュリティ機能を実装し、公的機関の認証も多数取得、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)のセキュリティ基準にも準拠している。
 「データの置き場所についての厳密なポリシーが定められている自治体のお客様にとっても、こうした国内リージョンが用意されている点は非常に重要なポイントであると考えます。なかには『AWSのデータセンターは海外にしかない』というイメージを抱くお客様もいらっしゃるようですが、それは誤解だということを、ぜひ認識いただきたいと思います」と宇佐見氏は強調する。
 充実したパートナーエコシステムが構築されていることもAWSの大きな特徴だ。具体的には、AWS上にSaaSやパッケージ製品を提供するISV、最新技術を活用するスタートアップから基幹システムを担う大手SI事業者や独立事業者など広範なプレイヤーを巻き込んだ「AWS パートナーネットワーク(以下APN)」がグローバルで展開されている。これにより、ユーザーはAWS上でパートナーの提供する多彩な技術やサービスをスムーズに活用できるわけだ。
 AWSとパートナーとの協業に関し、最近特に注目されているものとしては、VMwareが提供する「VMware Cloud on AWS」が挙げられる。これは、ユーザーがオンプレミス上でvSphereによる仮想化環境で稼働させているシステム資産、運用プロセスをそのままAWS上に移行することを可能にする画期的なサービス。VMwareユーザーから、好評をもって迎えられている。また、SalesforceをはじめSaaSパートナーとの連携も積極的に行っている。

AWSは様々なデータ連携を支える基盤となり、個性豊かな地域社会の形成を支援する
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【AWSは様々なデータ連携を支える基盤となり、個性豊かな地域社会の形成を支援する】

オープンデータ連携の仕組みを実現し
住民サービス向上を実現している事例も

AWSを活用して、冒頭で述べたような官民をまたがるデータ連携の仕組みを実現し、新たな住民サービスの立ち上げや都市運営の効率化に役立てている自治体の事例も、グローバルで見れば数多く登場している。米国シカゴ市の取り組みはその典型例である。
 シカゴ市では2016年に、その保有する市内の水質データや気象データ、犯罪記録、行政総合窓口の通話データ、ビジネスライセンスかかわるデータなどの600以上のデータセットを公開。市民があらゆる角度から市の状況を知ることができる、AWSをベースにした「OpenGrid」と呼ばれるサービスを立ち上げた。
 「シカゴ市のケースにおいて注目すべきは、同市自身はデータの公開などの部分にその役割を限定して、OpenGrid自体の企画や構築を市民団体に委ねていること。これによって、市民が自由に参画して必要なサービスを作り上げていくことのできる情報プラットフォームを実現しているのです」と宇佐見氏は説明する。自治体側がいわば“お仕着せ”のサービスを提供するのではなく、市と市民団体、そして一般市民が一体となって、それぞれに最適なサービスの構築を可能とする。シカゴ市の事例は、国内の自治体にとっても、きわめて示唆に富んだモデルになるものと言える。
 なお、AWSでは同社サービスを活用した、自治体や公共団体におけるGovTech*の取り組みをはじめ、病院・医療機関でのHealthTechにかかわる活動、教育機関におけるEdTechの取り組み、さらにはFinTech領域の活動などに対し、その支援を行うためのプログラムである「AWS CloudStart」をグローバルで展開。国内においても2018年5月からプログラムをスタートさせている。AWS CloudStartでは、取り組みを行う官公庁、教育機関、非営利団体(NPO)などに対して、教育やトレーニングに関するサポート、各種リソースの提供、さらには一定規模のファンディングなども行う。

*GovTech(ガブテック):政府、行政(Government)と技術(Technology)を組み合わせた造語でITを活用した政府、行政サービスを指す。例として「スマートシティプロジェクト」など。

AWS CloudStart
【各種取り組みを行う公共機関、団体を支援するAWS CloudStart】

「オープンデータにかかわる取り組みに限らず、自治体のIT利用全体のトータルな領域において、クラウドの活用が、今後、不可欠な視点となってくることは間違いありません。AWSでは、なお一層のサービスの拡充を継続的に進め、自治体のお客様に我々ならではの価値を提供していきたいと考えています」と宇佐見氏は語る。
 2018年11月末に米国で開催された自社イベント「re:Invent」では、行方不明になった子供たちの捜索サービス「GMCNgine」や人命にかかわる場面が多い非営利団体に対して簡単にサービスを利用できる「AWS Disaster Response Program」も発表、サービスを開始した。今後、様々な場面でのAWSの利用がますます期待される。


【お問い合わせ】
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
http://aws.amazon.com/jp/government-education/
e-mail:aws-jpps-qa@amazon.com

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