デジタルイノベーション東京2019

デジタル革命の最前線を体感できる唯一の全国ツアーイベント「デジタルイノベーション2019」。ツアーの幕開けとなる東京開催が2019年2月19日・20日に行われ、合計で約1万5000人の来場者が最新のソリューションや導入事例を通じて、デジタル革命の向かう先を探った。ここでは主なセミナーのレビューを紹介する。

基調講演
2月19日(火)

デジタルの活用によって目指す
「保険が必要ない世界」の創造

SOMPOホールディングス株式会社
グループCDO・常務執行役員
楢﨑 浩一

イベントの幕を開ける初日の基調講演に登壇したのは、「保険の先へ、挑む。」をグループ戦略に据えるSOMPOホールディングスの楢﨑浩一氏だ。保険業界には、デジタル技術の活用による様々な破壊的イノベーションが進んでいる。「新たな技術にビジネスモデルを壊されるくらいなら、自ら壊して生まれ変わろうという考え方に立ち、デジタル技術を駆使して『保険が必要ない世界』を目指したサービスの提供に取り組んでいます」と楢﨑氏は話す。

SOMPOホールディングスでは、2017年度にデジタル技術の活用に関わる42件にも上るトライアル、実証実験を展開してきた。うち10件が実サービス化に向けた取り組みへと進んでいる。例えば、同社グループが持つヘルスケアサービスのノウハウを生かして大手ITベンダーとの協業で進められている糖尿病などの生活習慣病リスクを予測するAIの開発などもそうした取り組みの1つだ。「その他にも、ロボットやサイバーセキュリティ、ブロックチェーンなど広範なデジタル領域での取り組みを推進。『安心・安全・健康のテーマパーク』としてお客様に新たな価値を提供していきます」と楢﨑氏は力強く語る。

基調講演
2月20日(水)

人の愛する力を引き出し
生活に潤いをもたらすロボット

GROOVE X 株式会社
代表取締役
林 要

イベント2日目の基調講演の壇上には、家族型ロボット「LOVOT」の開発で知られるGROOVE Xの林要氏が登場した。内閣府によれば、犬や猫を飼いたいと思っている世帯のうち実際飼っている世帯は約1/4、一方約3/4の世帯は、住宅の問題など何らかの事情によって、欲しいのに飼えない状況だという。「そうした人々の要望をかなえる存在としてLOVOTを開発しました」と林氏は紹介する。

LOVOTは、人の代わりに仕事をするわけではないが愛着が湧く、というのがそのコンセプトとなっている。深層学習に基づく個人識別を行い、自動運転技術によって障害物を避けながら人に近づいてくる。人との間で言語的なコミュニケーションは行わないが、全身に搭載されたタッチセンサーによって、誰に触られた、なでられた、叩かれたというスキンシップに関する情報を保持して人になつく。

人の作業を支援する機能は備えていないが、愛着が湧く存在だからこそ人の役に立つというシーンも想定される。「例えば、老齢の方の場合、飼っていたペットが死んだときに、自身の寿命などを考えると次のペットが飼えないという、いわゆる『セカンドペット』問題に対しても、LOVOTが役立つのではないかと考えています」と林氏は語る。


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