デジタルイノベーション東京2019

ビジネス環境が劇的に変化する中、いま企業にとって、デジタル技術を活用し、新たなビジネス価値を追求していくことが切実なテーマとなっている。そのような状況下、名古屋、関西、九州、札幌で開催された「デジタルイノベーション 2019」では、クラウドやセキュリティ、IoT、AI(人工知能)、働き方改革、ブロックチェーンなどのカテゴリで、新時代のビジネスを加速させるデジタル技術の最新動向が伝えられた。

基調講演
かんぽ生命保険

デジタル技術により
保険事務や顧客サービスを高度化

今泉 道紀 氏
株式会社かんぽ生命保険
デジタルサービス推進部
部長
今泉 道紀

日本郵政グループの一員として、保険商品・サービスを展開するかんぽ生命保険。デジタル技術を活用した事務処理の高度化や顧客サービスの向上を推進している。

現在、重要な柱と位置づけられているのがAIおよびRPA(Robotic Process Automation)の活用である。

AIの主要な取り組み領域となっているのが保険金支払審査業務だ。かんぽ生命保険では2017年3月にIBMのWatsonを業務に本格適用。AI が過去の類似事案・判断材料を提示し、次なるアクションを提案してくれるような仕組みを実現した。「これにより、経験の少ない担当者でも、経験を積んだ担当者と同様の対応が可能となりました」とかんぽ生命保険の今泉道紀氏は言う。

またRPAについては、保険事務領域にて効果が見込める178業務を選定し、うち9業務でパイロット的な運用を開始した。そこで十分な効果が確認されたことを受けて2019年度から段階的に本格適用を進めているところだ。

「まず導入ありきではなく、技術の活用に即した業務フローの見直しを進めていくことが肝要でしょう」と今泉氏は語る。

基調講演
パナソニック

エッジコンピューティングを
ベースに新たな価値を訴求

宮崎 秋弘 氏
パナソニック株式会社
ビジネスイノベーション本部
エッジコンピューティング
PFプロジェクト
Vieureka
CEO
宮崎 秋弘

2018年3月に、創業100周年を迎えたパナソニック。世界に10億人以上にものぼるユーザーを抱えている。「今後当社では、それら膨大な数の製品にセンサーを組み込み、あるいは製品自体をセンサーとしながら多種多様なデータを収集し、それをベースに人々の暮らしや企業のサービス向上に資する新たな価値提供につなげていきます」とパナソニックの宮崎秋弘氏は語る。

カメラ型のIoTデバイスを活用した「Vieureka(ビューレカ)プラットフォーム」は、まさにそうした同社の考えを具現化したものだ。カメラが捉えた映像情報をデバイス側でAI 処理し、その解析結果のメタ情報のみをクラウドに送信するエッジコンピューティングとなっている。

「例えば小売店舗での来客分析や防犯対策、介護施設や病院での見守りサービス、工場・オフィスの入退室管理など応用はアイデア次第です」と宮崎氏は説明する。まさに無限の可能性を秘めたIoT/AIプラットフォームとして大きな注目が集まる。


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