Looop

コスト削減と脱炭素経営を同時に実現する
太陽光発電による電気の自家消費

2011年に創業したLooopは、EPC事業を軸として、自社で発電所を保有して売電するIPP事業、企業や工場に電力を供給するPPS事業という3つの事業を軸に展開している。創業時より独創的なアイデアで再エネ事業を拡大し、2018年2月には太陽光発電にかかわるサービスをワンストップで提供する「MY自家消費セット」の販売を開始した。このMY自家消費セットを中心に、自家消費モデルの特徴と同社の新しい取り組みであるPPAについて解説する。

再エネの取り組みは費用削減だけでなく
ESG投資における重要な指標に

藤原 啓介 氏
株式会社 Looop
再エネ事業本部
自家消費事業部
営業課 課長
藤原 啓介 氏

 従来のFIT(固定価格買取制度)は発電した電気を電力会社に売電するというモデルだ。それに対して自家消費型ソーラーは、自社が設置した太陽光発電設備で発電し、それを自社で使用するという点が大きく異なる。発電設備のコストが安くなってきたことを受け、以前よりも短期間で投資回収ができるようになった。

 2012年度に始まったFITは、1kWh当たりの買取単価が40円でスタートしたが、2017年度には電力会社の電気料金とほぼ同一レベルの20円前後に、2019年には14円まで低下。地域によってはFIT価格よりも電気料金のほうが高くなっているのが現状である。つまり、発電した電気を全量売電するよりも、自家消費するほうがエネルギー代が得になるということだ。

 「さらに、電気料金に上乗せされる再エネ賦課金は、今後上昇することが予想されます。2019年度には1kWh当たり2.95円ですが、Looopの試算によれば、2030年には4円以上になると予想されます。電気料金が現状維持であると仮定すると、再エネ賦課金が総電気料金の20%近くを占めることになるわけです」とLooopの藤原啓介氏は説明する。

 高圧電力の場合は低圧電力に比べ従量料金が安いために再エネ賦課金の比率はさらに高くなり、自家消費のメリットは大きくなる。そして、費用削減だけでなく、環境価値が生まれるというのも大きなポイントとなる。

 「国連によるSDGsの採択により、SDGsのへの取り組みはESG投資における重要な指標となりました。再エネへの投資による経営リスクの回避という視点からも、企業において再エネ導入はますます重要になってくるでしょう」と藤原氏は指摘する。

太陽光発電の計画からメンテナンスまで
ワンストップで提供

 Looopが販売している「MY自家消費セット」は、まさにこの自家消費型ソーラーのサービスとして、精緻なシミュレーションに基づいた導入計画から、部材調達、施工、メンテナンス、さらには不足分の電力の供給まで、ワンストップで提供するソリューションである。太陽光発電設備は施設の屋根や遊休地に設置し、発電した電気はパワーコンディショナーで直流から交流に変換して既設のキュービクルに接続するという仕組みである。太陽光でまかないきれない分については、電力会社から購入する。

 発電した電気はすべて自家消費することを想定しており、余剰電力を系統に流さない、つまり逆潮流させないのが特徴だ。

 「昨今では高圧発電所の系統連系が難しい。また、系統連系工事に時間や費用がかかることがあります」と藤原氏は理由を説明する。

 逆潮流が発生しないよう、RPR(逆電力保護継電器)を設置するとともに、パワーコンディショナーの停止を防ぐために発電出力を制御する出力制御装置の設置を提案している。

「MY自家消費セット」の内容
自家消費型ソーラーに必要なものすべてがワンストップで提供される
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 導入事例として藤原氏が挙げたのは、パネル容量520.8kW、パワーコンディショナー容量400kWで設置した長野県の新築工場である。納品から完工までは約1カ月で、稼働後は晴天時に使用電力量の約半分を太陽光でまかなっている。その結果、従量料金の削減分が年間775万円、再エネ賦課金支払い回避による削減分が年間155万円となり、合わせて年間930万円の電力料金の削減効果が生じた。電力会社から供給される電気料金が現在よりも上がれば、削減効果はさらに大きくなる。「MY自家消費セット」は、すでにホームセンターなどにも導入されており、一般的に約5~6年で投資回収が可能という。

 投資回収に当たってもっとも重要なポイントは、正確な需要予測だと藤原氏は強調する。

 「全量売電型の太陽光発電設備ならば、とにかく大量のパネルを設置すればするほど利益が上がりましたが、自家消費型システムでは電気の使用状況を正確に把握することが重要になってきます。それによって、投資回収期間が大きく異なってくるためです」(藤原氏)

 もし、太陽光パネルを過剰に取り付けてしまうと初期費用が高くついてしまうし、余剰電力が発生しても売電ができなければその分は無駄になってしまう。逆に、パネルが少なすぎても、系統から購入する電気が増えてしまうのでコストがかかる。要するに、事前に正確な需要予測を立てて、それに沿った発電量になるよう、無駄なくパネルを設置することが最重要なのである。Looopでは、365日、30分ごとの使用電力量をもとに、需要予測を立てて最適なモジュール設計をしている。先に紹介した長野県の工場のように、新築で電力消費データがない場合は、Looopが電気を供給している類似の施設のデータをもとに需要予測を行い、最適な発電容量を決定する。

新しい取り組みであるPPAモデルと
さまざまな企業とのアライアンス

 Looopでは、「MY自家消費セット」とは別に、新しい取り組みとしてPPAモデル(第三者所有モデル)の提案も行っている。これは、Looopが費用負担をして、需要家の敷地や屋根に太陽光発電設備を設置・所有し、そこで発電した電力を需要家に販売する事業モデルだ。設置後のメンテナンスもLooopが行う。

 需要家にとっては初期費用がかからないのが大きなメリットで、契約した固定価格で電気を使用でき、不足分は系統から供給を受ける。

 「PPAモデルは、スーパーマーケット、ホームセンター、工場など、昼間の電力需要が多い施設向けのソリューションです」と藤原氏は説明する。

LooopのPPAの取り組み
電力需要家の敷地や屋根などに太陽光発電システムを設置し、そこで発電した電力を電力需要家に販売する
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 栃木県にある工場では、合計で出力247.5kWhの太陽光パネルを設置し、1kWh当たり税別15.5円の単価で使用する設定とした結果、初年度で約57万円の費用を削減することができた。10年間で約700万円の費用削減が見込まれており、今後の電気料金が高くなればなるほど効果が大きくなる。また、電気料金や環境負荷の低減だけでなく、災害時には非常用電源として活用できるというメリットもある。

 Looopでは現在、銀行、商社、建設会社、リース会社、大手電力会社、電機メーカーなど、さまざまな業種の企業とアライアンスを組み、Looopの自家消費システムを商材の一つに組み入れることで電力需要家に対して自家消費の提案を進めている。SDGsの目標達成に向けて、Looopはその一翼を担っている。

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