いよいよGIGAスクール構想が始まり、教育現場でのICT活用が必須のマナーとなってきた。未来に順応する子どもたちの教育の実現には、“学びの楽しさ”を体得できるプログラムが求められる。インテルと連携協定を結んだ鳥取県教育委員会、現場で指導する教諭の声から、PBL(プロジェクト型学習)カリキュラム「インテル® Teach プログラム」に対する期待、そしてPBLがもたらす効果について聞いた。

GIGAスクールの推進には
民間企業の知見が不可欠

全国の公立小中学校に1人1台の教育用端末を整備する「GIGAスクール構想」(以下、GIGAスクール)によって、ICTを活用した学びが本格化した。奇しくも2020年の新型コロナウイルス感染症の影響により、オンライン授業の重要性が一段と高まった中、GIGAスクールはベストタイミングでのスタートを切ったと言える。

鳥取県教育センター
GIGAスクール推進課
係長
岩崎 有朋 氏

鳥取県ではGIGAスクールを進めるにあたり、令和3年度(2021年度)を「学びの改革元年」と位置づけた。県内から「ICT活用教育推進地域」を4地域、「学びの創造先進校」1校を指定し、“今後の授業改革”のモデルケースとして研究を重ねていく。

「とっとり学び方改革」と名付けられた本推進事業には、インテルが全面協力している。鳥取県教育委員会と連携協定を結び、PCによるICT利活用教育実証研究、STEAM教育(※)、PBL(Project Based Learning:プロジェクト型学習)を通じて、21世紀型スキル育成教育の有効性を実証する。

※STEAMは科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、人文社会(Arts)、数学(Mathematics)の頭文字。STEAM教育では文理の領域をまたいだ創造的学習を目指す

インテルに対するイメージは「世界的な半導体メーカー」だろう。GIGAスクールを鑑みれば、ハイスペックなCPUを搭載したPCやネットワーク機器などでの協力が主体と思う人が多いに違いない。だが本協定はハード面での支援もさることながら、インテルが長年培ってきたPBL教員研修カリキュラム「インテル® Teach プログラム」の協力が中心となる。

2001年から世界で展開している「インテル® Teach プログラム」は、次世代人材教育に向けた授業デザイン、学習環境のデザイン、テクノロジー活用、指導方法、ルーブリック評価などを体系的に構成したもので、GIGAスクールで掲げる探求・課題解決型学習に欠かせないメソッドとして注目を集めている。これまでにグローバルで1000万人以上、日本でも4万人以上の教員が受講済み。おもな自治体には茨城県つくば市、埼玉県戸田市、東京都世田谷区、広島県などがあり、そこに鳥取県が新たに加わった形だ。

鳥取県教育センター GIGAスクール推進課 係長の岩崎有朋氏は、インテル® Teach Master TeacherとしてPBLを実践してきた人物。インテル® Teach Master Teacherとは「インテル® Teach プログラム」を世に広めるエバンジェリスト的存在である。今回の連携協定のキーパーソンとなった岩崎氏は、協定の経緯を次のように振り返る。

「GIGAスクール構想を推進する上で、ハード面の整備と同時に教員の授業づくりの変革も必要でした。一方で、視野を広げるために民間の力も借りながら推進する必要性も出てきたので、私自身PBLを通して授業改善の手応えを感じていたので『インテル® Teach プログラム』の提案をしたところ、教育委員会内でも授業改善につながるという考えが高まり、ぜひ連携して授業を創っていこうということになり、現在に至っています」(岩崎氏)

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