コンピュータを構成する頭脳「CPU」。その進化の代名詞が、およそ1年ごとにインテルがアップデートし続けてきた「世代」である。2022年1月に発表された「第12世代」は“10年に1度の大変革”と呼ばれ、大いに話題となった。技術的進化を重ねながら、攻めの姿勢を崩さないインテルが見据える未来とは。日本のIT分野を長年見てきたインテルの上野晶子氏に聞く。

“失敗しないPC体験”を可能にする
ニューノーマルの働き方を加速する最新CPU

ニューノーマルの浸透に伴い、“PCのあり方”は劇的に変化している。毎日のようにビデオ会議を行なったり、オフィス出社とリモートワークを組み合わせて働くことが“日常”になるなど、コロナ以前の世界で想定していた人はどれだけいるだろうか。今の働き方の中で、もしも毎日PCに不具合が出たら……。業務に支障をきたし、生産性は著しく低下、ビジネスに大きく影響を及ぼしてしまうだろう。場所を選ばずに安定したパフォーマンスを発揮することがPCの必須条件となったわけだ。

さらに、どこにでも持ち運べる薄型・軽量のボディ、迅速な起動、長時間のバッテリー駆動、円滑なワイヤレス接続、高度なセキュリティの実装などもPC選定の大事な条件となる。これらを兼ね備えたPCでなければ、多様化するビジネスニーズへの対応は難しい。

2022年1月、インテルが発表した「第12世代 インテル® Core モバイル・プロセッサー」(以下、第12世代Core)は、こうしたニーズを叶える革新的なCPUである。最大の進化点は、タスクをどう処理するかを設計するアーキテクチャ(基本設計)の刷新による「ハイブリッドアーキテクチャ」を採用したことだ。

第12世代 インテル® Core モバイル・プロセッサー

第12世代Coreは高性能を担うパフォーマンスコア(Pコア)、高効率を担うエフィシェントコア(Eコア)のハイブリッド構成となっており、タスクの内容に応じて適切に役割を分担。同社が“10年に1度の大変革”と呼ぶのもうなずける。インテルでマーケティングを担当する上野晶子氏は、第12世代Coreの特徴を次のような言葉で表現した。

「2種類の異なるアーキテクチャのCPUコアを採用していることが最大の変革です。Pコアが負荷の高い処理を行なう裏で、Eコアがバックグラウンドの通常タスクを実行する。人間にたとえるならPコアは全力疾走のための筋肉、Eコアは心臓を動かし続けるための筋肉というわけです。第12世代Coreでは“今、どちらの筋肉をどれだけ使うべきなのか”を瞬時に脳が判断してベストなパフォーマンスを提供します。まさに人間の体と同じように、目的に応じて必要なだけのエネルギーを使用するのに似ていて、実践的な活用シーンにおいてどのような作業もストレスなく直感的にこなせます。それにより、“失敗しないPC体験”を可能にしました」(上野氏)

第12世代Coreのラインナップには、ゲームや動画編集などハイスペック用途のHシリーズ、薄型・軽量ノート向けのPシリーズ、Uシリーズがある。2022年2月から本格出荷が始まっており、今夏には第12世代Coreを搭載したノートPCが本格的に市場に出回る。ビジネス用途では性能バランスに優れるPシリーズを搭載したPCがおすすめだ。

Hシリーズ、Pシリーズ、Uシリーズの3つのラインナップ

人類学者が研究に参画
「使いやすさ」を基準に、パーソナルコンピュータを再定義

第12世代Coreの性能を余すことなく引き出すのが、第3版にアップデートしたインテル® Evo プラットフォームだ(以下、Evo)。Evoとはインテルが2020年の第11世代Coreと同時に発表したノートPCの規格で、かつての「Centrino」や「Ultrabook」を想起してもらうと理解しやすい。

インテル® Evo プラットフォーム

CentrinoやUltrabookがハードウエア重視のプラットフォームだったのに対し、Evoでは「どのようにPCを使っているのか」というユーザーの体験価値を重視する。それゆえ、快適にPCを使用するための基準と同義である。

「Evoの開発にはインテルの人類学者チームが関わり、PCユーザーを対象に長年にわたって研究、インタビュー、観察を行ないました。実際の作業でどんなアプリケーションを使っているのか、作業フローはどのようなものかをじっくりと検証したのです。その結果、これまでのように性能面だけではなく“人に寄り添う”ことが重要であるとわかってきました。それを受け、2020年の初版Evoでは機敏な応答性、長時間バッテリー、高速充電、即時起動を4つの主要な体験として位置づけています。第3版Evoではそこに接続性の速さ、ビデオ会議時の大幅なノイズ抑制、第12世代Coreとの融合などを加えています」(上野氏)

背景には、ここ10年ほどの社会環境の変化が影響している。言うまでもないがPCとはパーソナルコンピュータの略称であり、個人が向き合うコンピュータとして一気に広がった。しかし2010年代にその存在はスマートフォンに取って代わられ、PCが遠い存在になってしまった。

「それを変えたのが新型コロナです。働き方やライフスタイルが変化し、皆さんがPCの重要性を再認識しました。仕事でもプライベートでも、何かをしたいと思ったときに“何でもできる可能性のあるデバイス”はPCしかありません。Evoに準拠した第12世代Core搭載PCならば、自分の使い方に合わせたスマートなコンピュータ体験ができます。だからこそ、再びパーソナルな存在になれるに違いない。ある意味、今回の新製品群はパーソナルコンピュータの再定義とも言えるでしょう」(上野氏)

薄型軽量でスタイリッシュなノートブック PC

<第12世代Coreを搭載したEvo製品ラインナップ>

dynabook R9/V

詳細はこちらから

Dell
XPS 13 Plusは全てのモデルがEvoに準拠した第12世代Core搭載PCです。 

詳細はこちらから

インテルではEvoを推進するにあたり、ハードウエアのみならずソフトウエアパートナーとも密接に連携しながらエコシステムを築いている。とりわけ Windows 11 とは一体化を図っており、オフィスソフトの操作、ビデオ会議、Web閲覧、写真編集などの各種作業を最適なタイミングで振り分け、第12世代CoreのPコア、Eコアの実力がいかんなく発揮される。

「Evoに準拠したPCは10数社から発売予定で、選び甲斐があります。ビジネス用途はもちろんのこと、第12世代Coreと内蔵のインテル® Iris® Xeグラフィックスの連動により、動画編集やゲームなども楽しめます。食べたいものが何でも入っている幕の内弁当を想像していただければ」(上野氏)

「革新的なアーキテクチャをもった内蔵グラフィックス」豊かなゲーム体験とさらなるスピード感を届ける

このように、数年先も満足の行くパフォーマンスを求めるなら、Evoに準拠した第12世代Core搭載PCが鉄板だろう。ボディに貼られたマークが目印だ。

売り場の改革も本格的に開始
PCに触れてワクワクする気持ちを感じてほしい

マーケティング担当者として、PC売り場の改革も進めたいと話す。「現状の売り場では、PCの種類が多くて圧倒されてしまいます。せっかくPCが人に寄り添ってきているこの機会に、PCの新しい展示方法を提案してみたいのです」と上野氏。あくまで各ユーザーの“何かをやってみたい”という気持ちに寄り添い、PCを周辺機器とともに展示する方法を確立したい、と強く語った。

2022年2月には東京・渋谷の「b8ta Tokyo – Shibuya」にて、「Intel Premium Pop Up Store」を1カ月間にわたり開催。Evo準拠のノートPCを中心に、「ゲーミングコーナー」「クリエイティブコーナー」に分けてPCを展示する新しい試みを行なった。上野氏はその効果を「目的別に展示して『あなたはどれが好きでしたか?』と聞くとお客さまも選びやすいとの声をいただきました」と振り返る。

2022年3月には、クリエイター支援の「インテル® Blue Carpet Project」を開始。一人ひとりの“やってみる力”を最新のPCを使って背中から押してあげる取り組みだ。

さまざまなプラットフォーム、創作ジャンルで優れた作品を生み出し、新たな挑戦をし続けるクリエイターを支援するプロジェクト

「インテルのマーケティング部門では、“素敵なことをはじめよう”をキーワードに掲げています。これまで憧れているだけで挑戦していなかったことに、新しいテクノロジーでトライしてみてほしい。インテル® Blue Carpet Projectによってコミュニティの場を提供することで、デジタル人材の育成を支援していきます。いずれにしろ、マーケティングとは市場を耕す作業。ビジネスからエンターテインメントまで、全方位的にカバーできるEvo準拠の第12世代Core搭載PCは、これまでにないインパクトを市場にもたらすはずです。この夏は、ぜひ売り場に足を運んでワクワクする気持ちを感じてほしいですね」(上野氏)

あわせて第12世代Coreでも法人向けのインテル® vPro® プラットフォーム搭載PCを用意する。従来から大幅に強化したハードウエアベースのセキュリティにより、ランサムウエアなど高度化・複雑化するサイバー攻撃を防御。PCのリモート管理も容易で、堅牢性に富んだモデルも多い。自宅、コワーキングスペース、オフィスなど、働く場所が多岐にわたる中、効率的な運用管理を求めるならばインテル® vPro® プラットフォーム搭載PCは有力な選択肢となるだろう。

「できることは、マジックなみ、インテルのタネもシカケも入ってる」
をテーマに伊沢拓司氏率いる東大発の知識集団 QuizKnockとのコラボにより、
彼らの動画を通して、普段CPUについて触れたことが無い方にもわかりやすく、 楽しみながら学べる動画コンテンツを制作。

インテル株式会社

https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/homepage.html