トップへ

第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー主要なビジネス用途で5割以上の性能アップ、高度なセキュリティとAI性能を提供

2021年4月、インテルはデータセンターおよびビジネス向けの高性能な新型CPU「第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー」を発表した。その特長は、ビジネスの主要な用途向けに最適化されていることに加え、高度なセキュリティ、人工知能(AI)向けのブースト、暗号化アクセラレーションをCPUの中心機能として実装している点で、IoTやAIのワークロードで5割以上の性能アップを実現しているという。

ビジネスに効く4つの特長を備えた
高性能なプロセッサー

今回発表された第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーの主な特長は4つある。第1の特長は、クラウドやエンタープライズ、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)、5G、エッジコンピューティングなど、主要なビジネス用途向けに性能が最適化されている点だ。1つのプロセッサーで様々な要求に対応できる。

第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーの4大特長

インテル株式会社
執行役員常務 技術本部
本部長
⼟岐 英秋 氏

第2の特長は、高度なセキュリティ。近年、アプリケーションのレベルよりさらに深いOSやドライバー、BIOSレベルへの攻撃が増えている。BIOSが攻撃されたら起動すら不可能となり、通常は打つ手が無くなってしまうのだが、インテル® ソフトウェア・ガード・エクステンションズ(インテル® SGX)はさらに深いハードウェア層にセキュリティ機能を実装しているため、仮に攻撃者によってプラットフォーム全体が制御されてしまった場合でも防御を可能にする。

以前は、ハッキングを防ぐための技術開発が主流だった。しかしハッキングを完全に防ぐことは難しいため、最近ではハッキングされた時にどう守るかが焦点となっている。インテル 執行役員 常務技術本部 本部長の土岐英秋氏は「ハードウエアレベルでの防御と暗号化技術により、理論的に検討し得る最高レベルの対策を進めています」と話す。

第3の特長は、AI向けの特別な機能強化だ。ディープラーニング向けのブーストをCPUの中心的な機能として装備しているため、ビジネスシーンでAIを活用する際に特別な投資を必要とせず、このCPUでプロセスを大きく効率化できる。

第4の特長が、暗号化アクセラレーションだ。暗号化の機能をハードウェアとして組み込み、他のコンピューティングパワーに影響を与えずに暗号化と解読を高速に行う。メモリーやストレージ内のデータを丸ごと暗号化できるため、万が一データが盗まれても悪用されにくい。機密データの漏えいは企業イメージへのインパクトが大きいだけに、ビジネスで使用する際の安心感を大きく高めてくれる特長といえそうだ。

10nmプロセスで最大40コア、
5分野で50%以上の性能向上

今回発表された第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーは、いわゆる「Ice Lake」というコード名で知られた1-2ソケット向けのプロセッサーだ。10nmプロセスで最大40コアをサポートし、前世代との比較で最大1.46倍のパフォーマンス向上などの特長を持つ。

第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーのパフォーマンス

データセンターでビジネス上の様々な用途に使用する場合、プロセッサー単体の性能がいくら高くても、システム全体として高いパフォーマンスを発揮できなければ意味がない。インテルの強みはCPU以外にも多彩なデバイスや機能を持ち、それらをシームレスかつ効率的に連携させられる点だ。

第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーの多彩な機能

高度なセキュリティ、拡張性、柔軟性の面において広範囲な機能とアプリケーションを備え、それらをネイティブに連携させることで最終的なパフォーマンスを高めている。例えば前世代との比較において、クラウドで1.5倍、5Gでは1.62倍、IoTで1.56倍、HPCで1.57倍、AIで1.74倍と、いずれも5割以上のパフォーマンス向上を実現している。

「プロセスが14nmから10nmになり、アーキテクチャにも手を入れてIPCを約20%向上させています。他のデバイス群と連携させたプラットフォーム全体として見た場合、50%以上のパフォーマンス向上を実現しています」(土岐氏)

5つの主要な分野における前世代とのパフォーマンス比較

2021年第1四半期ですでに
20万ユニット以上を出荷

こうしたパフォーマンスやセキュリティが評価され、第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーは2021年第1四半期にすでに20万ユニット以上を出荷している。

各社に支持され、2021年第1四半期ですでに20万ユニット以上を出荷

クラウドサービスの業界では、ほぼすべてのプラットフォーマーが採用を決めているという。
「200社以上がインテル® SGXへの投資を決めています。性能もさることながら、セキュリティに対する関心の高さがうかがえます」(土岐氏)

セットメーカーはすでに50社以上、270のデザインが存在し、広範なエコシステムを構築している。通信業界では専用機から汎用機への移行が進みつつあり、その潮流の中で第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーの採用が進んでいる。

サーバー向けでワークロードが最も高くなるのはHPCだが、そこでも20社以上がすでに採用を表明。
第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーに対する業界の評価は高い。

ソフトウエアのチューニングを生かして
AIアクセラレーションを容易に

前述したように、AIのアクセラレーションは第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーの4大特長の一角を占める。

AI向けに特化したアクセラレーションを装備

AI性能の向上にはソフトウエアのチューニングが大きく効く。例えば、Googleのソフトウェア・ライブラリ「TensorFlow」を使用した「ResNet50」モデルでのディープラーニングでは、デフォルトのディストリビューションと比較してパフォーマンスは最大10倍に達する。また、Pythonの機械学習ライブラリ「Scikit-Learn」を使用したSVC/kNN予測モデルによる機械学習では、デフォルトのディストリビューションと比較して最大100倍もの差が出る。

インテルは独自に開発したチューニング済みのライブラリを最適化ソフトウエア「インテル® oneAPI ツールキット」に実装しており、このライブラリを利用することで誰でもすぐにハードウェアの最適化を終えたレベルの性能を引き出せる。インテル® oneAPI ツールキットでは、CPUのほかにもGPU、FPGA、VPUなど、インテル・ファミリーのデバイス向けに最適化された開発環境が整う。高性能なコンピューティング環境をすばやく起動でき、アジャイルなビジネス展開に貢献する。

第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーは、広範なエコシステムと数十年にわたる実績に支えられ、ユーザーごとに異なる環境でも円滑に導入できる。パフォーマンスと信頼性を両立する新たなプラットフォームとして普及していくだろう。