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インテルの先進テクノロジーがビジネスを加速する!:IDCフロンティアx富士通事例[前編]
高性能で“クラウドライク”な「ベアメタルサーバー」を
インテルのプロセッサーを搭載した富士通サーバーで実現

ソフトバンクの法人向けITインフラ事業会社として、データセンターやクラウドサービスを展開する株式会社IDCフロンティアは2018年11月、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーおよびインテル® Optane DC Solid-State Drive搭載の富士通サーバーを採用した「ベアメタルサーバー」の提供を開始した。よりハイパフォーマンスなコンピューティング環境を求める企業、セキュリティポリシー上、クラウドには置けないシステムを保有する企業を主なターゲットとするサービスで、インテルと富士通の先進テクノロジーを取り込むことで、高い処理能力と低遅延性能を備えたインフラ環境を提供することを可能にし、顧客企業のよりスピーディーなビジネス展開を支援する。

“究極の使いやすさ”を提供する
IDCフロンティアの2つのインフラサービス

IDCフロンティアでは、データセンターとクラウドという2つのビジネスを展開している。まずデータセンターでは、東日本側と西日本側のそれぞれに大規模なデータセンターを構え、首都圏と関西を含む計8か所のデータセンターで、顧客企業に運用監視やネットワークセキュリティを含む高品質なデータセンターソリューションを提供している。

データセンターの特徴について、クラウド本部 クラウドインフラ部の松山隆昌氏は、次のように説明する。

「例えば東日本最大規模である白河データセンターでは、環境負荷を低減する外気空調を採用しており、冷却効率の高い空調方式など最新のテクロジーを取り入れて施設を運営しています。また万一の障害発生時にもお客様がわざわざ現地に足を運ばなくて済むように、カメラの映像を通してお客様にご指示いただきながらスタッフが復旧支援作業を行うサービスなどもご提供することで、利便性の高い環境を実現しています」(松山氏)

株式会社IDCフロンティア
クラウド本部 クラウドインフラ部
松山 隆昌氏

一方クラウドでは、使いやすくパワフルをコンセプトにしたIaaS型パブリッククラウドサービス「IDCFクラウド」を始め、国内で初めてVMware vSANにオールフラッシュストレージを採用してSDS(Software-Defined Storage)環境を実現したプライベートクラウドサービス「IDCFプライベートクラウド」、そして今回紹介する「ベアメタルサーバー」などを提供している。

「クラウドではパブリッククラウド、プライベートクラウド、ベアメタルサーバーなどのサービスを、CLOS Fabric ネットワークという広帯域のネットワークで接続することで、お客様が複数のサービス同士をシームレスに、ストレス無く相互接続できる環境を実現しています。データセンター、各クラウドサービス共に“究極の使いやすさ”を持つインフラ環境をご提供できることが、我々の大きな強みだと言えます」(松山氏)

そして同社は2018年11月、顧客個々に専用の物理サーバーを提供する「ベアメタルサーバー」において、従来よりも高性能を実現したサービスメニューの提供を開始した。採用された物理マシンは富士通のPCサーバー「FUJITSU Server PRIMERGY」で、その心臓部を担うのが、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーだ。

先進的なインテルプロセッサーが、
“パワフル”なコンピューティング環境の提供を可能にする

IDCフロンティアの提供するベアメタルサーバーは、サーバーの購入から設置、導入後の運用監視や障害対応までを同社が代行するもので、さらにリモートメンテナンス機能によって、仮想マシンと同等の利便性を顧客企業に提供する。ユーザ企業は、IT資産の保有コストと運用の手間を削減することが可能となる。

「ベアメタルサーバーをご利用されるのは、同一サーバー上の仮想環境を共有するパブリッククラウドでは“ノイジーネイバー”が気になるとか、セキュリティポリシー上、社内システムを共用環境には載せられないといった企業様ですが、やはり“より高いパフォーマンスが必要なので、自社でリソースを専有できる高性能な物理サーバーが欲しい”というお客様が多いです」(松山氏)

今回IDCフロンティアがリリースしたベアメタルサーバーは、まさにハイパフォーマンスなコンピューティング環境を求めるユーザ企業のニーズに合致するものだ。同社のベアメタルサーバーを採用することで、ユーザ企業は自社独自の高性能なサーバー環境を安定して利用できるようになり、ラインナップされているインテルの先進的なSSDを選択すれば(詳細は後述)、より高速なストレージ環境を獲得することも可能となる。同社はこのベアメタルサーバーの心臓部を担うCPUとして、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを選択した。

「我々は、クラウドでご提供するサービスを“パワフル”であることを最優先に考えています。今回Skylake(開発コード名)世代であるインテル® Xeon® Gold 6142 プロセッサーを採用したことによりCPUの性能アップを実現し、お客様により高性能なコンピューティング環境が提供可能となりました」(松山氏)

インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーについて、同社では実際に検証を行い、以前のCPUと比較して、同一クロック数当たりの性能比 約1.1倍を記録した。

「お客様に“パワフル”なコンピューティング環境を継続してご提供していくためには、新たなテクノロジーに随時、対応していく必要があります。今回インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを採用したことで、より高性能なベアメタルサーバーをお客様にご提供することが可能となりました。スタンダードタイプでは、インテル® Xeon® Gold 6142 プロセッサー(16コア×2ソケット)の2P32Cモデルをラインナップとしております」(松山氏)

インテル® Optane SSD DCが、
ストレージのボトルネックも解消

また今回IDCフロンティアでは、インテル® Optane DC SSD搭載サーバーをラインナップすることで、ストレージ性能も大幅に強化した。

インテル® Optane DC Solid-State Drive(インテル® Optane DC SSD)をオプションメニューとしてご用意させていただくことにより、ストレージの性能要求が高いシステムにてご利用されるお客様にも満足いただける構成が可能なラインナップとしております」(松山氏)

実際にIDCフロンティアではインテル® Optane DC SSDの検証を行い、4KBのランダムライトで、カタログスペックに掲載されている55万IOPSを実測値として得ることができたという。

「インテル® Optane DC SSDはレイテンシーが低いので、ここまで大きな数字が出せるのだと思います。やはりNAND型のSSDでは、55万IOPSまでのライト性能は得られません。またインテル® Optane DC SSDをストレージとしてではなく、メモリーキャッシュとして利用する場合には、リード性能も求められますが、こちらも30万IOPS以上は出ていますので全く問題のない数字です」(松山氏)

IDCフロンティアでは、ベアメタルサーバーの高速ストレージタイプとして、インテル® Optane DC SSD 1枚もしくは2枚を組み合わせた[2P32C+Opt750GB]モデルと[2P32C+Opt750GB×2]モデルをラインナップしている。

「インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーとインテル® Optane DC SSDとの組み合わせにより、我々はより高性能なインフラ環境をご提供することが可能となりました。しかもIDCフロンティアのサービスをご利用いただくことで、お客様は運用の手間が一切不要となり、仮想マシンと変わらない操作性で“クラウドライク”にベアメタルサーバーをお使いいただくことができる。非常に利便性の高いサービスだと自負しています」(松山氏)

「当社にはゲーム業界のお客様が多く、ベアメタルサーバーを主にデータベース用途としてご利用されています。その際には、エンドユーザの皆様がゲームをする中で獲得したアイテムやプレイの履歴などを随時データベースに書き込む“Write”の性能が非常に重要となりますが、これまで性能アップを図るためには、サーバーの利用台数を増やす必要がありました。しかしそれはお客様のコストアップに繋がるものです。そこにインテル® Optane DC SSDをご利用いただくことで、お客様は多大なコストをかけることなくストレージ性能のボトルネックを解消いただけます」(松山氏)

同社のベアメタルサーバーは、2018年11月のリリースから現時点で半年以上が経過しているが、新規の顧客も獲得している。

「例えばこれまで他社のベアメタルサーバーを20~30台規模でご利用されていたゲーム関連のお客様が、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーとインテル® Optane DC SSDを組み合わせた当社の高速ストレージタイプを採用したことで、以前よりサーバー台数を減らすことに成功されました。まさにサーバーの性能向上とコスト削減を同時に実現された好例です」(松山氏)

富士通独自のテクノロジーで、
より強固なセキュリティを担保

ここまで先進的なインテルテクノロジーの採用メリットについて紹介してきたが、IDCフロンティアが顧客企業に提供する物理サーバーとして採用したのが、富士通のPCサーバー「FUJITSU Server PRIMERGY」だ。

「クラウド時代となった現在、クラウドサービス上で仮想環境をご利用されているお客様は、もはや物理サーバーの信頼性や堅牢性はあまり気にされないかもしれません。しかし我々が提供するベアメタルサーバーは、物理サーバーをそのままご提供するもので、製品の品質や信頼性は最重要の要件となります。製品の導入に当たっては、当然複数メーカーの製品を検討しましたが、その中で一番評価が高かったのが富士通サーバーでした」(松山氏)

IDCフロンティアでは、第三者機関が提供する製品レポートなどもチェックし、他社製品も含めて信頼性を横並びで比較検討したという。

「具体的な評価項目としては、ダウンタイムの少なさや故障率の低さなどで、これらの項目で富士通製品には優位性がありました。また工場見学にも行きましたが、製造後には全台通してテストをしており、KY(危険予知)活動も実施している。こうした観点も含めて、富士通製品の高い信頼性を実感することができました」(松山氏)

さらに製品の発注から納品まで、技術面を含めてワンストップで富士通にサポートしてもらえる導入のしやすさも、大きな安心感に繋がったという。

「今回新たにPRIMERGYを採用したことで、ユーザインタフェースも大きく変わることになりました。利用方法や詳細なチューニングなどに関して技術支援いただいたことより、サービス提供のための体制構築も迅速に行うことができたと考えています」(松山氏)

またベアメタルサーバーそのものの信頼性を確保するためには、セキュリティの担保も非常に重要な要件となる。

「これまでお客様との利用契約が終了した際、ソフトウェア製品を使ってベアメタルサーバー内のハードディスクのデータ消去を行っていました。しかしこの方法では、手間も時間もかかります。その時に富士通独自の自己暗号化ドライブ技術を搭載したSSDを利用することで、簡単な操作でデータを消去することが可能になりました。“サービス利用を止めた後には、きちんとデータを消去できますか”というお問い合わせも多々いただくので、この自己暗号化ドライブ技術は、そうしたお客様に対しても大きな訴求ポイントとなるメリットです」(松山氏)

この点について、富士通株式会社 システムプラットフォーム技術本部 プラットフォーム商談統括部 PRIMERGYビジネス部 プロダクトプランナーの佐藤勇治氏は、次のように説明する。

「我々の自己暗号化ドライブ技術は、暗号化チップと暗号化キーを利用して、データの暗号化と復号化を実現するテクノロジーで、暗号化キーを削除してしまえば、SSD内のデータは技術的にはほぼ見ることができなくなります。これはデータ消去のやり方として国が推奨する方法にもなっており、ソフトウェアでデータ消去するよりも強固なセキュリティをご提供するものです」(佐藤氏)

富士通株式会社
システムプラットフォーム技術本部 プラットフォーム商談統括部
PRIMERGYビジネス部 プロダクトプランナー
佐藤 勇治氏

またサーバーベンダーとしての富士通の豊富な知見は、インテル® Optane DC SSDを含むベアメタルサーバーの性能チューニングの場面でも大いに活かされた。

「ベアメタルサーバーでは、性能のチューニングをOS側ではなく、完全にサーバー側で行う必要があります。その中でインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーの性能を引き出し、同時にインテル® Optane DC SSDの性能も引き出すというご支援をさせていただきました。具体的には、PCIスロットに装着したインテル® Optane DC SSDのクロック動作周波数を落とさずに、最大限の性能が出せる設定に寄せるチューニングを行いました」(佐藤氏)

さらに富士通のサポートは、監視管理面にも及ぶ。この点について、株式会社PFU 情報・流通営業統括部 第三営業部 課長の村田勇治氏は、次のように説明する。

「ベアメタルサーバーの信頼性を担保するためには、何と言っても安定稼働が必須です。富士通では、IPMI(Intelligent Platform Management Interface)を利用し、BMC(ベースボード管理コントローラ)という管理用モジュールを介して、システムボードの温度やCPUのステイタスなどの情報を収集することでサービスの稼働状況を遠隔監視します。万一メモリー故障の予兆などを検知した場合には、監視担当者の方にアラートを通知するという運用も実現しており、サーバー停止のリスクを最小限に留めるご支援をしています」(村田氏)

株式会社PFU
情報・流通営業統括部 第三営業部 課長
村田 勇治氏

今回IDCフロンティアでは、インテルの先進テクノロジーを搭載した富士通サーバーを導入することで、より高性能なベアメタルサーバーを、より低コストで提供することを実現した。

同社はこの時に獲得した知見を社内システムにも応用し、顧客に提供するクラウドサービスの管理基盤も構築した。この点について、クラウド本部 クラウドインフラ部の最上恒義氏は、次のように説明する。

「これまでは我々は、サービス管理基盤用のストレージとして、ハードディスク、オールフラッシュメモリーを利用してきましたが、今回インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載したPRIMERGYでインテル® Optane DC SSDを採用し、VMware vSANのキャッシュとして利用することで、SDS(Software Defined Storage)環境を構築しました。これによりオールフラッシュストレージと比較して高いIOPS性能とコスト削減効果を獲得することができました」(最上氏)

株式会社IDCフロンティア
クラウド本部 クラウドインフラ部
最上 恒義氏

後編では、VMware vSANとインテル® Optane DC SSDの組み合わせによって得られるメリットついて、詳しくご紹介する。

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