トップへ

データ社会に求められるインテルのテクノロジーとデータセンター管理
ムーアの法則でハードウェアスペックを
向上させるだけでなく
実アプリケーションの性能向上が重要となる

指数関数的にデータが増大している中、世界のデータの50%以上は直近の2年間で生成されている一方、分析されているデータは2%以下となっており、データを十分に活用できていない現状がある。クラウドコンピューティングの普及拡大、AIとアナリティクスの発展、ネットワークとエッジのクラウド化といった3つの大きなトレンドがある中で、どのようなテクノロジーが求められていくのだろうか。

CPU、ネットワーク、ストレージの相乗効果を高める

「データを中心とした社会に貢献するために、インテルは半導体事業者として、インフラを支える3つのテクノロジーに注力しています」とインテル データセンター・グループ・セールス アジアパシフィック・ジャパン HPC/AI担当ディレクターの根岸史季氏は話す。

インテル株式会社
データセンター・グループ・セールス
アジアパシフィック・ジャパン
HPC/AI担当ディレクター
根岸 史季 氏

インテルは、あらゆるものを処理するCPUだけでなく、高速な移動を可能とするネットワーク、より多くのデータを高速に保存させるストレージについてもテクノロジーを提供してきた。ネットワーク、ストレージ、CPUの各ソリューションやコンポーネントを単体のハードウェアとして提供するだけでなく、ソフトウェアとシステムレベルでの最適化を行うことで、元々持っていたテクノロジーを技術革新し、相乗効果を高めることができると根岸氏は説明する。

インテルが注力する3つのテクノロジー分野

たとえば、CPUに関してインテルは、汎用的な物だけでなく、低省電力で長寿命な組み込みCPUやFPGAなどのさまざまなCPUを提供してきた。さらに、2019年4月にはデータセンター向けCPUとして「第 2 世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー」を発表しており、ソケット当たり最大56コアを実現し、これまで1.5TB程度だったメモリー容量も、後述のインテル® Optane DC パーシステント・メモリーと組み合わせることによって、デュアルCPUのサーバーで9TB(ソケット当たり4.5TB)以上搭載できるなど、飛躍的に性能を向上させている。

しかし、根岸氏は「我々はムーアの法則を掲げ、CPUの演算能力を向上させ続けてきましたが、演算だけでなく、データ分析の能力を向上させることが重要で、実アプリケーションの性能を向上させるためのテクノロジーを提供する必要があると考えています」と話す。

たとえば、AIの高度化に伴い、さまざまな場所でディープラーニングを行うことが求められているが、第2世代のXeonは、ネットワークやクラウドに最適化されており、チップ内のハードウェアアクセラレーションでそれをサポートするだけでなく、CPU性能を使いこなすための新しい命令セット「インテル® ディープラーニング・ブースト」も組み込まれている。「これまでのAI系のアプリケーションは、CPUに最適化されておらず、CPUの能力を使いこなせていたとは言えません。インテルでは、AI系のアプリケーションがCPUに最適化できるソフトウェアを提供することによって100倍以上の性能改善をできるようにし、第 2 世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーの性能とインテル® ディープラーニング・ブーストによって、さらに性能を伸ばすことが可能となります。3つのハードウェアの性能を向上しながら、それらを使いこなすソフトウェアを開発して提供することも我々の重要な使命だと考えています」と根岸氏は説明する。

高速なストレージ/メモリーの技術革新

ストレージ分野でインテルは、SSDに加え、「インテル® Optane DC パーシステント・メモリー」と呼ばれるパーシステントメモリーを提供している。まだまだHDDが利用されている中で、高速なDRAMやCPUは、データが移動してくるのを待っている状態で、ストレージがボトルネックとなってその性能が十分に発揮することができない。そのため、高速な3D NAND SSDやSSDを使い、さらにインテル® Optane DC パーシステント・メモリーを使うことによってHDDとDRAMの性能差を埋め、よりスムーズにデータが流れてストレージのボトルネックを解消するようにしている。「現在はHDDよりもSSDのほうが高コストですが、将来的な技術革新によって、SSDのコストが下がり、より使いやすくなることが考えられます。我々は、それを見越してSSDやパーシステントメモリの技術向上を行ってきました。第 2 世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーで初めて使えるようになったインテル® Optane DC パーシステント・メモリーという技術で、より大容量で高速なメモリーを提供することができるようになっています」と根岸氏は話す。

インテル® Optane DC パーシステント・メモリー

これらのテクノロジーは、実環境でのパフォーマンス最適化を行えるように、インテル® Select ソリューションで提供されることも根岸氏は紹介している。インテル® Select ソリューションでは、さまざまなワークロードに対して検証済みのソリューションとしてテンプレート化されて提供されており、高度な分析、ハイブリッドクラウド、ストレージ、ネットワークなどに容易に最適化させることが実現できるという。

自らが実際に利用してホワイトペーパーを公開

根岸氏はさらに、「我々のソリューションは、我々のIT部門が実際に使い、その知見を開発に活かしているという特徴があります」と説明する。全世界で10万人の社員が在籍し、IT部門に5,000人以上が従事しているインテルでは、チップの設計、社内ITサービス、製造、エンタープライズアプリケーションでITを駆使しており、多数のデータセンターを全世界に持っている。これらのIT基盤やIT環境を効率的に運用管理できなければコストに跳ね返ってしまうため、IT部門が自らの製品を使って試して効率化などを行い、その成果を広く公開することを行っているというのだ。

たとえば、インテルでは、自らのテクノロジーを使いながらデータセンターの電力やスペース密度などの課題を解決し、2003年には152か所にあったデータセンターを2018年には55か所に集約することに成功しているという。「我々自身が人柱となり、サーバーやデータセンターの集約やマルチクラウド化など、さまざまな取り組みを行っています。これらの取り組みはホワイトペーパーで公開されているので、ぜひ一度見ていただくことをお勧めします」と根岸氏は話している。

ハードウェアレベルでの管理を可能にする
インテル® データセンター・マネージャー

続いて、オンプレミス、もしくはデータセンターに置いた自社インフラを効率的に運用管理するためのテクノロジーについて、「設備やセキュリティ、コストなどで、オンプレミスからデータセンターに移行するケースは多いが、ある程度の運用管理をデータセンターに任せることはできても、個別機器の温度や消費電力、サーバー内のコンポーネント障害への即時対応など不安となるリスクも少なくない」と語るのはインテル データセンター・ソリューションズ ビジネス・デベロップメント・マネージャーの高木正貴氏。これらを解決するソリューションとして、高木氏は、インテル® データセンター・マネージャー(以下、インテル® DCM)を紹介する。

インテル® データセンター・マネージャーがもたらす価値

サーバーには、BMC(Baseboard Management Controller)と呼ばれる、サーバーの環境情報を収集、管理するチップおよびインタフェースがあり、インテル® DCMはこれらの情報を基に各コンポーネントの情報をネットワーク経由で収集できる。BMCの情報はOSのエージェントなどをインストールする必要がなく、手軽に使えることが大きな特徴の1つだ。

各ハードウェアメーカーがBMCを使ったベンダ固有のサーバー管理のソリューションを提供しており、それらを使う手もあるが、インテル® DCMは各社で異なる機器やプロトコルの違いに関係なく利用でき、マルチベンダー環境でも統合した管理が行える点が異なると高木氏は説明する。また、インテル® DCMは、既存のシステム管理ソフトを置き換えるものではなく、システム管理ソフトはOSやエージェント、アプリケーションを管理し、インテル® DCMはハードウェアを管理する点が異なる。OSなどに依存しないため、OSやドライバに異常があった場合でもインテル® DCMは継続して状態を監視でき、リモートで障害の解析、復旧を支援することが可能なのだ。また、インテル® DCMとシステム管理ソフトウェアはAPIで連携できるため、インフラの管理はこの2つをうまく統合して使うことが重要だと高木氏は説明する。

インテル® DCMユースケース

インテル® DCMでは、上記のような障害管理が行えるが、その他の便利な機能として高木氏はラックプロビジョニングとアセット管理を説明する。ラックプロビジョニングでは、ラックごとの温度や電力を分析することによって、サーバ追加や集約時のプランニングに役立て、最適なラック配置を行うことが可能となる。また、インテル® DCMでハードウェアのシリアル番号やモデル名を取得することでアセット管理が容易に行えるほか、モデルごとの故障率や、故障の原因を分析、グラフで可視化、把握することができる。また、手書きでExcelに書き込んでいたラック搭載図を簡単に作成可能だ。さらに、すでに各社サーバーで対応が進んでいる次世代のプロトコルRedfishにも対応済みで、今後対応サーバが増えることでコンポーネント単位のより細かい情報を取得・管理が行えるようになるという。

インテル株式会社
データセンター・ソリューションズ
ビジネス・デベロップメント・マネージャー
高木 正貴 氏

「インテル® DCMを使うことによって、ハードウェア障害をほぼリアルタイムに把握し、調査もインテル® DCMからシームレスに行うことができます。また、運用コストを大幅に削減することも可能です。インテル® DCMは、数台の小規模環境から使うことができ、既存管理ソフトとも連携できる安価なソリューションです。ホームページからダウンロードして、30日間試用することもできるので、ぜひ一度試してほしいですね」と最後に高木氏は話してくれた。