(BXカネシン)木材利用促進のカギを握るのは「普通の中規模木造の普及」  木材活用フォーラム2018レビュー

木構造テラス 代表理事 實成 康治 氏

BXカネシン株式会社 営業統括部 多目的木造営業推進課 高橋 直樹 氏

国産材の利用促進に大きく寄与するのは、住宅用の部材や加工をベースにした「中規模木造」が全国で普通に建てられるようになることだ。そのためには、各地の設計者や施工者が「材料」「接合金物」「加工」のコスト感覚を持ち、設計の初期段階から取り組む必要がある。

 当社でも最近、中大規模木造に関する様々な相談を受けるようになった。今、中大規模木造に関する多くの情報が整理され始めていると思うが、実務として幅広く活用できていないのが現状なのではないだろうか。

 ところで、住宅以外の木造は、「中大規模木造」や「非住宅」などと呼ばれ、統一されていない。そこで、当社では、これらを「MP木造建築」と命名して普及に取り組んでいる。“MP”とは「多目的」を意味する“Multi Purpose”の頭文字を取ったものだ。

 実務にまつわる話は、木構造テラスの實成さんに引き継ぎたい。

普通の中規模木造の要点は材料・金物・加工のバランス

 ここからは、「普及品としての中規模木造」と「コストコントロール」の2点に絞って話したい。よく「中大規模木造」とひと括りに言われるが、「中規模」と「大規模」は、材料もプレイヤーも違う。木材利用を促進するには、雑誌に載るような特殊な大規模木造を1つ建てるよりも、普通の中規模木造を全国で数多くつくるほうが有効だ。

 建築市場を見ると、建物の高さやスパンによって、構造種別ごとに得意とする“守備範囲”がある。そのなかで、中規模木造が最もつくりやすいのは、住宅より高さもスパンも少し大きい領域だ。

 次に、中規模木造のコストコントロールを見ていきたい。中大規模木造の躯体コストは、「木材費」「接合金物費」「加工費」の3つが主たる要素となる。これらをバランスよく計画することが重要で、そのためには各要素のコスト感覚を持つことが大切だ。

 コストをコントロールするためには、木材は一般流通材、接合金物は既製品金物を基本とする。私の経験からすると、木材のコストは、一般流通材を1とすると、大断面などの特注材は2.5倍から3倍くらいだ。湾曲集成材や地域材指定などをするとさらに高くなる。接合金物は、一般の住宅用は1個当たり数百~数千円だが、特注は数万円以上。金物は数が多いだけに大きなコスト高につながる。加工費も同様に、加工が特殊だとコスト高になる。

 こうしたコスト感覚を頭に入れて計画すると、住宅用の材料や金物、加工をベースに、例えば大スパンの箇所だけ大断面材を用いるなどの工夫をすることになる。

 中規模木造らしい開放的な空間をつくりたい場合、耐力壁の確保も課題となる。解決策として、幅450mmの狭小な耐震壁をつくれるBXカネシンの柱脚金物「ベースセッター」がある。

 こうしたことを理解したうえで、早い段階から構造設計者などと情報を共有し、コストと構造のバランスのよい計画を立てていくことが重要だ。

構造別の建物規模守備範囲
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