KPMGコンサルティング

対話型AIの現在と未来
~成長したチャットボットは
人間を超えるのか?~

KPMGコンサルティング 執行役員 パートナー 椎名 茂 氏

対話型AIの現在と未来
~成長したチャットボットは人間を超えるのか?~

KPMGコンサルティング
執行役員 パートナー

椎名 茂

モビルス

モビルス 執行役員 柏原 学 氏

モビルス
執行役員

柏原 学

対話型AIであるチャットボットが進化し、ビジネスの様々な場面で活用されるようになった。KPMGコンサルティングの椎名氏が、モビルスの柏原氏と共に、ビジネスでの活用事例を交えて、チャットボット技術の現状と課題、今後の展望を解説した。

顧客接点をAIに任せることで情報提供の効率と精度を向上

 椎名氏は、ビジネスでチャットボットを活用する意義を次のように語る。

 「どのようなビジネスでも、お客様との情報のやり取りの大半は自然言語となっています。ここを人間に代わってAIに任せることで、情報提供の効率と精度が飛躍的に向上します」

 こうした利点に注目して、顧客接点にチャットボットを導入する企業が急増中だ。アスクルが運営するインターネット通販サイト「LOHACO」では、FAQ(よくある質問と回答)の自動回答にチャットボットを導入。全問い合わせの3分の1をチャットボットが対応しているという。この結果、オペレータ6.5人分に相当するリソースを省力化するとともに、顧客満足度の向上に結びつけている。ペットに対する損害保険を提供するアニコム損害保険でも、保険金の自動受付にチャットボットを導入。チャットボット経由の受付率が16%にも達しているという。

 このようなチャットボットの開発を手がけているのが、モビルスである。同社の柏原氏は「システムを構築する際には、用途に応じてモデルとチャットエンジンを選択することが必要です」と指摘する。モデルには、①チャットボットが自由に対話する「100%自動応答モデル」、②電話でのIVR(音声自動応答)と同様の条件によって有人と切り替える「条件振り分けモデル」、③資料請求などの業務定型プロセスを対応させる「自動応答呼び出しモデル」──の3つがあるという。チャットエンジンは、業務フローの自動化や有人応答の事前仕分けには「シナリオ型チャットエンジン」が、自動回答や自動処理には「ルールベースAIエンジン」または「機械学習型 AIエンジン」が適していると説明する。

 柏原氏は「対話しているように見えても、AIは言葉の意味を理解していないことに留意しなければなりません」と語る。自然言語処理に関わる技術の進歩はこれからが本番で、技術者の多くが「AIが心を持つ」ことを目指して開発しているところだという。

講演で紹介されたIDEIボット。元ソニー会長の出井氏のアバターが、簡単なあいさつ、ちょっとした雑談から相談、人物についての質問などに自動で回答する

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