働き方が変わる。デバイスの選び方も変わる 多様な働き方を支えるMicrosoft Surface

中小企業の働き方改革を後押しする Device as a Service (DaaS)~豊富なデバイスとサービスの組み合わせが、柔軟な働き方をサポート~

近年、テレワークの導入が喫緊の課題になるなど、働き方の多様化に対し企業として柔軟な対応が求められている。さらに、2020年4月には残業時間の上限を定めた働き方改革関連法案が中小企業にも施行され、残業時間削減のための業務効率化に対し企業のIT部門に期待される役割は大きい。しかし、専門的なIT部門を構える大企業であればまだしも、十分なIT人材を持たない中小企業にとって、迅速かつ十分な対応を取ることは簡単ではない。このような状況にあって、企業の働き方改革を強力にサポートする方法の1つとして注目を集めているのが「Device as a Service (DaaS)」の活用である。DaaSとは一体何なのか、その詳細やメリットをひも解いていく。

新しいPCの運用方法として登場した「DaaS」2024年の市場規模は2018年の10倍以上に

インターネット経由でソフトウエアを提供する「SaaS(Software as a Service)」やアプリケーションを実行するためのプラットフォームを提供する「PaaS(Platform as a Service)、コンピュータシステムを稼動させるための基盤を提供する「IaaS(Infrastructure as a Service)」など、「as a Service」と呼ばれるサービスが近年広がりを見せている。これらは、利用した期間に応じて料金を支払うサブスクリプション型のサービスだ。「DaaS (Device as a Service)」もまさにそのサービス形態の1つで、PCなどの最新デバイスやソフトウエア、運用・管理までをサービスとして提供する。

従来のPCの調達方法には、必要な台数を一括購入する方法のほかに、期間を決めて借りる「リース」や「レンタル」がある。しかしこの場合、PCの設定や管理などは基本的に自社で対応する必要があった。

一方でDaaSの場合は、多彩な最新PCの中から好きなモデルを選び、月額決まった料金を支払って借りるという点では、リースやレンタルに近いといえる。しかし、大きく違うのは、借りたPCの運用・管理を含むソフトウエア的な要素についても、月額のサービスに含まれているという点だ。PCの貸し出しとともに、設定やリモートによる監視、保守サービスなど、デバイスのライフサイクルすべてを一括管理してくれることが、DaaSの大きな特長にして最大の魅力となる。

ちなみに、DaaSはここ2~3年前後で登場した比較的新しいサービスだが、その注目度は非常に高く、市場も大きく拡大することが予想されている。Market Research Future の調査によれば、2018年のDaaSの世界市場は61.1億ドルだったのに対して、2020年は107.8億ドル、2024年は715.9億ドルにまで成長すると見られている。また、日本市場も2018年の約223億円から、2020年には約380億円、2024年には約2,360億円にまで拡大すると期待されている。つまり、従来のレガシーなデバイスの調達方法が、急速にDaaSへと移り変わっていこうとしているのだ。

図1 日本でのDaaS市場の拡大見込み

想定外の災害などに対応するために柔軟な
働き方を実現できる環境が早急に求められる

DaaSがここまで注目されている背景には、「職場の環境や働き方を早急に変えなければならない」という差し迫った状況があるからだ。例えば、「時間外労働の上限規制の導入」や「年次有給休暇の確実な取得」などを義務付ける働き方改革関連法は、施行される時期に違いはあるものの、大企業だけでなく、中小企業にも対応が求められる。残業時間削減のための業務効率化に向けて効果が期待できるPCなど最新デバイスの導入や職場環境の整備が必要になってくる。

さらに、2019年秋に台風の影響で鉄道各社が計画運休を実施した際には、会社に行けず仕事ができないという状況になった企業もある。2020年においても、オリンピック開催による交通機関の混雑回避の対策をはじめリモートワークが求められる機会は確実に増えている。もちろん、外回りの多い営業などの社員であれば、自宅や外部で仕事をすることが可能なノートPCをすでに利用しており、外部からデータにアクセスできるような環境も整えられているケースはあるだろう。しかし、大企業であっても内勤の経理部や総務部などの社員にまで、同様のデバイスと環境を準備している企業がどこまであるだろうか。IT系の企業やスタートアップであればまだしも、そこまで完全に準備できている企業は、そうそうないのが現実である。

また、2~3年前まではまだオンプレミスが一般的だった業務環境も、最近では多くのサービスがクラウド上にシフトしている。例えば、コミュニケーションチャットツールに始まり、ストレージ、業務用のソフトウエアまでがクラウドで利用できるようになった。さらに、このようなクラウドサービスは日進月歩で進化しており、改善や新機能の追加が定期的に実施されているほどだ。これに対して、それらを取り扱うPCは「何年も前の製品をそのまま使い続けていてよいのか」という疑問が沸き起こってもおかしくはないだろう。

図2 これから企業に求められるデバイス戦略

ITRの社内標準PCに関する調査(2018年5月調査)によると、業績が下がっている企業に比べて、業績が好調な企業はPC選定の際に、デバイスの暗号化や多要素認証などのセキュリティ、タッチ操作やペン入力などの先進的な機能、バッテリー時間や軽量薄型などの携帯性、そしてデザイン性やパフォーマンスなどユーザーの要望を重視している。さらにITRのPCライフサイクル管理に関する調査(2019年6月調査)では、PCにコストをかけている企業ほど、最新PCをより早いサイクルで導入し生産性の向上を目指していることが読み取れる。優秀な人材を確保・維持し、企業の生産性を高めるためには、画一的なPCを一括購入してコスト削減を図るのではなく、企業の生産性を高めるために必要なPCの導入を検討する必要がありそうだ。

そしてDaaSであれば、「社員が求める、あるいはそれぞれの仕事や業態にあったデバイスを選択でき、しかも柔軟で多様な働き方を実現できる環境」の構築が可能なのだ。

図3 業績が上がっている企業/下がっている企業でPC選択時において重視度の差が大きい項目

DaaSの活用が社員にも経営者にも
さまざまなメリットを生み出す

では、DaaSの導入によってどのようなメリットを得られ、業務環境や働き方はどのように改善できるのだろうか。もっとも大きな恩恵を受けられるのは、「ひとり情シス」という言葉が注目を集めているように、IT担当者が1人や2人など少数しかいない、あるいはPCに詳しい若手社員が本業との兼業で担当しているような中小企業だろう。すでに説明したように、DaaSであればデバイスの調達に加えて管理やセキュリティを含めた諸々の業務をアウトソーシングできるため、貴重なIT人材をよりクリエイティブな業務にまわせるほか、兼業だった社員にとっては本業に集中できるような環境が得られる。

また、十分なIT人材を持たない企業では、リモートワークを実現するためのセキュリティ環境を用意することも容易ではない。だからこそ、これまでの日本の企業は「データを外部に持ち出さない」ことを前提に、社内システムのセキュリティを構築してきたともいえる。しかし、災害などにより会社に出勤できず、それにより仕事ができなくなる状況への対応を考えれば、在宅勤務などリモートワークの環境を整備することは必須だ。リモートワークを前提としたセキュリティを準備するのであれば、例えば多要素認証やリモート管理などが必要となるだろう。このような場合でも、DaaSであればリモートワークに対応する最新PCとセキュリティ環境を、1つのサービスとしてまとめて提供してもらうことも可能だ。柔軟で多様な働き方を実現する上で、越えなければならないハードルを下げてくれる利点は大きい。

一方で、経営者の目線で見ると、従来のようにPCを一括購入する場合は固定資産扱いとなることから、設備投資の観点で予算を考える必要があった。しかし、月額払いのDaaSは経費扱いにできるため、「キャペックス(資本支出)をオペックス(運用費)に移行できる」という点が大きなメリットとなる。

図4 DaaS活用のメリット

また、デバイス調達の観点では、複数の業者から相見積もりを取って比較検討する従来のやり方は、それなりに時間も手間もかかる作業だ。しかしDaaSであれば、そのときの最新モデルの中から各社員が利用したいものを柔軟に選べるため、無駄な時間や手間を削減できる点も見逃せないポイントだろう。

さらに、社員が自分の好きなPCを選べるということは、それが「社員の満足度向上」にも影響を与える。逆に言えば、会社側が選んだコスト重視の画一的なPCでは、社員の満足度が上がる可能性は低い。そもそも、社員の満足度は、社員が会社や仕事に対して主体的かつ積極的に関わる「エンゲージメント指数」と密接な関係にあり、社員の満足度が上がるとエンゲージメント指数も高まると言われている。そして、このエンゲージメント指数が高いと「企業の業績が伸びる」という調査結果がいくつもある。しかし、残念なことに日本の企業はエンゲージメント指数がとても低く、高い社員の割合はわずか7%に留まっている*。そういった意味では、このエンゲージメント指数を上げる施策としても、DaaSがひと役買ってくれるのは間違いない。

*従業員エンゲージメントについては、Vol.1「働く人々が能力を120%発揮できるPCデバイスの選び方とは?」で詳しく触れている。

図5 働き方改革を実現し生産性を高める従業員エンゲージメント

「Surface」シリーズや「Microsoft 365」などがDaaSによる働き方改革をさらにバックアップ

DaaSでPCを導入する際において、選択肢の1つとして注目してほしいのがマイクロソフトの「Surface」シリーズだ。ご存知のように、マイクロソフトはOSの「Windows 10」やオフィスソフトの「Office 365」、さらにはクラウドセキュリティに対応する「Enterprise Mobility + Security(EMS)」を展開するほか、それらをパッケージで提供する「Microsoft 365」も用意している。同じマイクロソフトの製品であることから、それらのサービスとSurfaceとの親和性が非常に高い。Office アプリケーションのリボン設計を考慮した3 : 2 の画面アスペクト比や「Windows Hello」 を利用した顔認証対応カメラの搭載など、Windows 10 のセキュリティと機能をフルに活用できる。ビジネス利用を踏まえればこれほど安心なことはないだろう。

また、豊富で多彩な製品のラインナップも特長の1つだ。ノートPCとしてもタブレットとしても利用できる2 in 1 PCの「Surface Pro」やクラムシェル型の「Surface Laptop」、ハイエンドモデル「Surface Book」、モバイル性に優れた最軽量でよりコンパクトな2 in 1 PC「Surface Go」、さらにはデスクトップモデルの「Surface Studio」などを取りそろえるほか、マウスやタッチペン、ヘッドセットといった周辺機器も充実している。社員の好みや利用環境に応じて、柔軟にPCや周辺機器を組み合わせて選べるのも魅力的だ。

これに加えて、PC展開をリモートからクラウド経由で簡単に行える 「Windows Autopilot」 も、Surfaceならよりスムーズな事前設定が可能だ。例えば、地方拠点に新しいデバイスを配布する際には、ログインした時点で会社環境がクラウドからインストールされるようになる。もちろんDaaSなら、IT管理者の手を煩わすことなく事前設定をサービスに組み込む選択肢もある。さらに、仮に不慮の故障でデバイスを置き換えることになっても、新しい端末を再度DaaS経由で入手することで、即座に同じ環境の復旧が可能となる。

そもそも、SurfaceとMicrosoft 365を組み合わせただけでも、生産性の向上やセキュリティ侵害の削減を実現できたという調査結果もある。それだけに、これらとDaaSを組み合わせれば、中小企業の働き方改革を着実に実現させることができるだろう。

図6 Surface×Microsoft 365でによる生産性や価値の向上

図7 「Surface」シリーズのラインナップ