あと1年に迫った5Gサービス開始
ドコモのイベントで未来を探ってみた “ビジネスを、世界を、5Gで革新する。”をテーマに、東京ビッグサイトにて開催された「DOCOMO Open House 2018」。5G、IoT、AIなどの最新技術を活用したビジネスソリューションが数多く展示され、来場者から高い関心を集めた。商用の5Gサービスが始まる2020年まであと1年、DOCOMO Open House 2018から見えた未来をレポートする。
 “ビジネスを、世界を、5Gで革新する。”をテーマに、東京ビッグサイトにて開催された「DOCOMO Open House 2018」。5G、IoT、AIなどの最新技術を活用したビジネスソリューションが数多く展示され、来場者から高い関心を集めた。商用の5Gサービスが始まる2020年まであと1年、DOCOMO Open House 2018から見えた未来をレポートする。

ボーダーレスなスタートアップが放つ新世代のパワー

 DOCOMO Open House 2018は、これまで毎年開催してきたNTTドコモの研究開発イベント「R&D Open House」を拡張したものだ。会場では実ビジネスや社会への実装を想定した200点を超えるテクノロジーとともに、NTTドコモが“協創”を進めているパートナーたちの成果を展示。その名のとおり、外に開かれた“オープン”な雰囲気で盛況となった。今回はモデル/タレントの宮越愛恵さんと一緒に会場をくまなく回り、関係者の取材も含めて詳細を紹介していく。

取材に同行してくれた宮越愛恵さん(左)。5Gのゾーンはたくさんの人で賑わっていた(右)

 まずはスタートアップゾーンを訪問した。NTTグループ総体のスタートアップ/ベンチャーコミュニティの総合窓口であるNTTドコモ・ベンチャーズが関わった一画で、フレッシュなソリューションを集結しているのが特徴だ。

 さっそく宮越さんの興味を惹いたのが、クロスデバイスによる「サイクリングVR」。ペダルを漕ぐスピードにあわせ、目の前に広がる360度VR映像のスピードが変化する仕組みで、「まるで本当に体験しているかのような」(宮越さん)ダイナミズムがある。クロスデバイスはこれまでも観光やエンターテインメントなどの分野において、VRコンテンツを用いてNTTドコモと協創を重ねており、本ソリューションは各種イベント催事などで引き合いがある。

 米Original, Inc.は、簡単・高精度な身体採寸テクノロジー「Bodygram(ボディグラム)」を披露。スマホで正面、側面から全身を撮影し、身長、体重、性別、年齢を専用のプログラムに入力するだけで身体採寸を可能にした。AIを活用し、衣服を着用したまま全身16カ所のヌード採寸データを取得できるとのことで、アパレルECサイトにおけるサイズのミスマッチによる機会損失を防ぎたいとしている。そのほか、自社のオンラインカスタムシャツブランドOriginal Stitchへの導入も見込む。

仮想現実のサイクリングにのめり込む宮越さん(左)。簡単かつ高精度なAI採寸技術のBodygram(右)

 こちらも海外からの参加となったイスラエルのWiliot Ltd.は、電源不要のBluetoothタグを展示した。NTTドコモ・ベンチャーズがグローバルに目配りしていることがよくわかる事例である。タグは厚みがわずか0.2〜0.5ミリ、縦横1.92ミリの極薄形状で、周囲の電磁波からエネルギーを回収するために電源を必要としない。ID情報や重量・温度情報を発信可能で、スマホやスマートスピーカー、タブレットなどで読み取れる。衣類に貼り付けてのスマートアパレルとしての利用などに加え、サプライチェーンや物流の効率化といった社会システムの課題に貢献するソリューションと言える。

 スポーツエンターテインメントアプリ「Player!」のデモを紹介したookamiは、学生スポーツを中心に、普段あまり目にすることのないマイナースポーツの速報・情報提供に大きな強みを持つ。速報コンテンツは月間1000〜2000試合と豊富で、すでにdメニューに「学生スポーツ特設サイトPowered by Player!」を配信済みだ。オンラインのみならず、駅中や電車などのデジタルサイネージにもリアルタイム配信を行っている。

貼り付けられるほど薄い電源不要のBluetoothタグ(左)。学生スポーツの速報配信を行うPlayer!(右)

 半導体レーザソリューションを手がけるQDレーザは、高い技術力を活かした網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA Display」で注目を集めた。外観こそ小ぶりなスマートグラスだが、低出力RGBレーザとMEMSミラーを組み合わせた超小型プロジェクターを搭載しており、網膜に直接映像を投影するという画期的な方法を採用している。体験した宮越さんに聞くと「宙に映像が浮かんでいるようだった」とのこと。リアルな空間と映像が混じり合う体験はARに近い感覚だが、網膜に投影する特性からユーザーの視力に依存せず、目が悪くてもクリアな映像を楽しめるのがポイントだ。

 パロニムの「TIG」は、動画と親和性の高いスマホ世代に向けた次世代ソリューション。TIGではサングラスや洋服、アクセサリーなど、あらかじめ動画に情報タグが埋め込まれており、ユーザーがその部分をタップして一旦ストックする。後からストックした画像をタップすれば、わざわざ検索することなく商品サイトや情報サイトへ誘導してくれる。最近では「TOKYO GIRLS COLLECTION 2018 AUTUMN/WINTER」のランウェイ動画に採用され、購買力の高い層に好評を得た。担当者は、ファッションやエンタメのリアルイベントからECへの動線として強力なツールになると話してくれた。

網膜走査型レーザアイウェアの映像に驚く宮越さん(左)。動画をタップしてクリッピングするTIG(右)

 ハシラスが展示したマルチプレイVRアトラクション「GOLDRUSH VR」は大人気だった。国内外のアミューズメント施設やイベントなどでも展開しているアトラクションで、VR内でほかのプレイヤーと協力しながら宝物を集める“協力型アドベンチャー”だ。より没入感を出すため、ブースにはVR内と連動した簡易トロッコが設置され、映像だけでなく風や振動が伝わる仕掛けになっている。これには宮越さんも大興奮。VRエンターテインメントの世界を堪能した。

 日本初、“水中VRゲーム”のコンセプトを展示したRockin’Poolは、アテネ五輪代表選考会に出場経験のあるスイマー、西川隼矢氏が代表を務める。同社が考えている「スペースデブリスイーパー」は水中でHMDとセンサーグラブを装着してVRの宇宙空間でゴミ拾いをするという内容。水中で体が浮遊しているため、あたかも宇宙にいるかのような感覚に没入でき、自然に全身運動ができる効果もある。そこには、元競泳選手ならではの視点が存分に反映されている。

GOLDRUSH VRのトロッコで風を感じる宮越さん(左)。元競泳選手の西川隼矢氏とともに(右)



 次に「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」のブースに足を運んだ。2018年2月から始まった本プログラムは、幅広いパートナーとコラボして5Gの新たな利用シーンを創出する取り組みで、2018年11月現在で1900社超のパートナー数を誇る。NTTドコモ 法人ビジネス戦略部 サービス企画担当課長 宮本薫氏は、「企業はもちろんのこと、地方自治体やテレビ局などとのコラボ事例も出てきている」と語る。また、5Gの実証実験が可能な5Gラボのスペースが併設され、数多くのパートナーが興味を示していた。

ドコモ5Gオープンパートナープログラムについて説明していただいたNTTドコモの宮本氏

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