最新テクノロジーが子どもたちの未来を照らす
NTTドコモと朝日新聞社が仕掛ける5G×教育イベントの意義

最先端技術の“日本代表”が結集!感動が桁違いの8KVRを5Gサービスで実現
 5G、ドローン、プログラミング、遠隔授業――NTTドコモと朝日新聞社がタッグを組み、旬のテクノロジーを集約した小学生向けのワークショップを開催した。両者の狙いはどこにあるのか、そして10年後、20年後を担う子どもたちは何を感じたのか。先進的な取り組みをレポートする。
 5G、ドローン、プログラミング、遠隔授業――NTTドコモと朝日新聞社がタッグを組み、旬のテクノロジーを集約した小学生向けのワークショップを開催した。両者の狙いはどこにあるのか、そして10年後、20年後を担う子どもたちは何を感じたのか。先進的な取り組みをレポートする。

算数が苦手でもプログラミングはできる、実体験に基づいた動機

 2019年3月20日、東京・四谷にある「ドコモ5Gオープンラボ Yotsuya」でユニークなイベントが開かれた。小学生たちがiPadでプログラミングをしてドローンを飛ばすという内容だ。プログラミング教室が盛んな昨今、ここまではよくある企画である。だが今回のイベントはひと味もふた味も違った。

 まず2019年1月に沖縄県那覇市にオープンしたばかりの「ドコモ5Gオープンラボ OKINAWA」と四谷のラボを5G回線を通じて4K映像でリアルタイム中継しながら結び、東京・沖縄で同時に同内容のプログラミングを行う。それに加え、沖縄からNTTドコモ社員が「通信とは何か?」をテーマに遠隔授業を実施。“5G、ドローン、プログラミング、遠隔授業”と最先端のテクノロジーを集結したのだ。

東京会場の「ドコモ5Gオープンラボ Yotsuya」(左)。沖縄の会場と5G回線を通じて4K映像でリアルタイム中継した(右)

 さらにドローンを特設の地図上で飛行させ、ポイント制によって競い合う試合形式とした。東京2チーム、沖縄3チームで互いに予選を行い、最後は東京の勝者と沖縄の勝者がリアルタイム映像を通じて決勝に挑む“空間を超えたバトル”がクライマックスとなった。

関門を設けた競技用の地図。東京スカイツリーと首里城の守礼門が一緒になったハイブリッド版だ

 今回のイベントは、NTTドコモが5G時代に向けたサービス協創プログラムをパートナーと進める中から生まれた。日本を代表するメディア企業である朝日新聞社に「5Gを使った新たな試み」を持ちかけ、それに同社が反応。イベントを企画、取り仕切った朝日新聞東京本社 教育総合本部 教育企画部 ディレクターの竹原大祐氏は「5Gの素晴らしさをどう訴求すべきかを考えたとき、ドローンとプログラミングの組み合わせが面白いと考えた。先進的な取り組みをしたいとのビジョンが一致していたため、5Gのように高速で計画が進んだ(笑)」と話す。

朝日新聞東京本社 教育総合本部 教育企画部 ディレクターの竹原大祐氏

 もともと竹原氏が小学校時代にプログラミングを体験し、その素晴らしさを肌で感じていたことも動機となった。算数が苦手だった竹原少年だが、プログラミングにはのめりこんだという。「算数ができなくても、逆にプログラミングを入口に興味を持てばいい。1550キロ離れた子どもたちが互いに顔を見ながら実際にドローンを飛ばすことでプログラミングの面白さを体感する。それはペーパーの旅人算では体感できない。プログラミングは表現であり会話。ぜひそれを感じ取ってもらいたい」(竹原氏)。

 NTTドコモ 第一法人営業部 第二営業 第一担当 佐藤一正氏は、沖縄で子どもたちの先生を務めた。佐藤氏は今回の取り組みについて次のように語る。

NTTドコモ 第一法人営業部 第二営業 第一担当 佐藤一正氏

「日本の社会課題の解決力や国際競争力を高めていくためにも教育はますます重要になってくる。2020年にはプログラミング教育が義務化されることもあり、プログラミングを楽しく学んでほしいとの思いもある。今回の実証実験だけで終わらせるのではなく、きちんと商用ベースに乗せて教育レベルを向上できるような取り組みにしていきたい」(佐藤氏)

 そのためにもNTTドコモが推進する「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」をより強固なものとし、朝日新聞社とのコラボのようにお互いの強みを持ち寄って新しい技術やサービス、ソリューションを生み出していくことが当面の目標だ。

すいすいとプログラミングする小学生、デジタルネイティブの勘の良さに脱帽

 四谷には男女あわせて8人、沖縄には14人の小学生が集まった。ここで初めて出会った子どもたちもいるため最初はおずおずとした雰囲気もあったが、いざワークショップが始まると徐々に緊張も解け、会場は活気に満ちてきた。

講師からプログラミングの説明を受ける子どもたち(左が四谷、右が沖縄)

 最初は沖縄から佐藤氏が「通信と5G」についての遠隔授業を行った。「通信とは言葉、映像、データをだれかに伝えること。いま、沖縄と東京を結んでいるこの映像は5G回線で通信している」と説明。文字の輪郭まではっきりと見える高精細な4K映像が、ほとんど遅延なく双方向で結ばれる様子を体感し、子どもたちも5Gの可能性を感じ取っていたようだ。

佐藤氏による遠隔授業の様子

 四谷では男子4人、女子4人の2チームに分かれてプログラミングを開始した。言語はiPadでコンピューターに命令を出すためのブロックを指でつなぎ合わせる「Scratch」のようなビジュアルプログラミング言語を採用。初めて学ぶ子どもでも直観的に組めるのが特徴で、テンポよくすいすいとプログラミングを進める。

言語は直観的なビジュアルプログラミング言語を採用した

 10分間の初回プログラミング、5分間のテスト飛行、10分間のプログラム修正、5分間の再テスト飛行、5分間のプログラム修正、地区対決と目まぐるしく進行するため、チームがまとまりながら効率よく考えていく必要がある。そうした時間のプレッシャーにも臆することなく、男女ともにプログラミング経験者がリードしながらサクサクと組み立てる様子を見て、デジタルネイティブの勘の良さに素直に感嘆した。

 竹原氏は「ワークショップではものさしを用意しなかった。目測の数値をパラメーターとして入力することに1つの学びがある。人間は一瞬で距離感を捉える非常に優秀な空間認識能力を持っている。プログラミングにはその能力を高める効果もある」と話した。その言葉通り、子どもたちは指を使ったり、地図に寝転んだりしながら高さや長さを計測し、距離感を調整していた。

寝転ぶなどして距離感を確かめる(左)。慣れると高度飛行も何のその(右)

 最初のテスト飛行は少しハラハラしたものの、ホバリング(空中停止)や空中回転などの見せ場を作りながら会場を沸かせた。修正を重ねるごとに操縦にも慣れ、天井高くまで飛ばすなどの余裕も見られた。四谷チームの地区予選では設定したポイントを多く獲得した女子チームが勝利。5G回線による4K映像を通じて東京・沖縄間で1550キロを超えた決勝が行われた結果、最後まで飛びきった四谷の女子チームが優勝を収めた。限られた時間の中で健闘した子どもたちには拍手を送りたい。

 大人は「最新技術を使って云々」と考えがちだが、当の子どもたちはそんな名分を一切気にすることなく、5G、ドローン、プログラミング、遠隔授業を“当然のもの”として享受していた。「人間はテクノロジーにできない感覚を研ぎ澄ませるべき。そうすればAIとは違う領域が発達する」と竹原氏。次世代を背負って立つ主役たちはテクノロジーと手を結びながら新しい道を切り開いていく――そんな頼もしさを感じさせるイベントでもあった。

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ドコモ・イノベーションビレッジ事務局
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