NTTドコモ・ベンチャーズがコラボするベンチャーの中でも屈指のユニークさを誇るロッキンプールが、よみうりランドで水中VR体験イベントを実施。映像ベンチャーのアマテラスと協力しながら“半歩先の未来”を入場者に提供した。人びとを笑顔にするテクノロジー、そのパワーを関係者の言葉とともにレポートする。
 NTTドコモ・ベンチャーズがコラボするベンチャーの中でも屈指のユニークさを誇るロッキンプールが、よみうりランドで水中VR体験イベントを実施。映像ベンチャーのアマテラスと協力しながら“半歩先の未来”を入場者に提供した。人びとを笑顔にするテクノロジー、そのパワーを関係者の言葉とともにレポートする。

プールサイドに花開いたVR×自由視点映像のコラボ

 厳しい残暑が続く2019年9月初旬、東京の遊園地「よみうりランド」のプールWAIで斬新な企画が行われた。「人と笑顔をもっとプールに集める」をビジョンに掲げるベンチャーのロッキンプールと、「遊びを、真ん中に」をコンセプトに沢山の人々を笑顔にするよみうりランドが提供する、水中でVRを体験できるイベントだ。

 プールサイドに設置された筒形のプールは、ロッキンプールが開発した360度透明の「プリズムプール」。体験者はVRヘッドセットを装着しながら、両手に持ったセンサーパッドを使ってゲームをする。ゲーム自体は飛んでくるブロックをパッドで押し返す単純なものだが、水中でその動作を繰り返すだけに3分半ほどのメニューでも運動量は結構あるという。

よみうりランドのプールサイドに設置された360度プリズムプール。体の動きが全方位からわかる

水中VRを体験している様子

 イベントでは、自由視点映像ソリューション「SwipeVideo(スワイプビデオ)」を提供するAMATELUS(アマテラス)が協力した。スワイプビデオは新感覚の映像サービスで、撮影された映像を瞬時に合成し、PCやスマホの画面上で自由に映像の視点切り替えができる。今回は、360度プリズムプールの周囲に20台のスマートフォンを配置し、ユーザーがプールVRを体験している映像を撮影。映像データを瞬時にクラウドへアップロードし、体験したユーザーは自身のスマートフォンにデータをダウンロードして持ち帰ることができる。

プールをぐるりと囲む機材でプレーを撮影

プレー後にすぐ映像データをPCで確認。今回のイベントでは、体験者がそのままデータを持ち帰ることができた

次代のコト消費はコンテンツの面白さが鍵を握る

 ロッキンプール代表取締役CEOの西川隼矢氏は、アテネ五輪代表選考会出場経験もある元競泳選手。プール業界が抱える課題を解決したいとの思いから起業した。

 「遊園地のプールは開放的でいろんな楽しみ方ができるが、フィットネスジムのプールは基本的にコースの往復。行ったり来たりを繰り返すというプールの活用法が本当に正解なのかとの思いがある。プールVRのようなテクノロジーを使えば、25メートルを2メートルずつ区切って、1コースで12人が楽しめるコンテンツを提供できる。しかもこれなら、お年寄りや障がい者も楽しみながら健康になることができるかもしれない。場所を移動せずその場で運動できるプールコンテンツが、これからのプールの新しい在り方になる。そんな未来を目指している」(西川氏)

ロッキンプールの西川氏

 AMATELUS(アマテラス)代表取締役CEOの下城伸也氏は、「2Dで一方向という従来の映像ではなく、今まで見れなかった角度からリッチな映像体験ができることを知ってもらいたい」と語る。映画『マトリックス』で話題となったバレットタイム映像を想像するとイメージがわきやすいはずだ。下城氏は「スワイプビデオの肝は、4G環境でもWebブラウザー上で視点切り替えができる“手軽さ”にある」とし、この技術で国際特許を獲得している。

アマテラスの下城氏

 次のフェーズでは自由視点映像からのAR自動生成、さらにその先にホログラムの配信を目標とする。「ホログラム配信には5G環境が必須。恐らく2023年か2024年だろう」(下城氏)。実はAMATELUS(アマテラス)は、グアム島で行われている「ドコモ5Gオープンラボ GUAM」にて「5G×リアルタイム多視点映像ストリーミング」の観点から実証実験に参加するなど、5Gの取り組みには意欲的だ。

 NTTドコモにとっても、5G時代にふさわしい魅力あるコンテンツ作りは急務となっている。イベントの現場を支えたドコモCS 多摩支店 法人営業部 ソリューションアドバイザー 泰松 遼氏は「今日のような取り組みには5Gが大きく貢献する。大容量データを低遅延かつ高速で送受信できるので、離れた場所で対戦型の水中VRを楽しむことも夢ではない。ドコモには47都道府県に営業拠点があり、地域・地元企業とのリレーションが深い。そのリレーションを活かし今回のような次世代のコンテンツを全国にお届けしたい」と語る。そのうえでNTTドコモの豊富なアセットや技術を活用して、今後も積極的に新たな価値提供のサポートをしていきたいと述べた。

ドコモCSの泰松氏

 よみうりランド 広報部 広報課 兼遊園地事業本部 企画・宣伝部 企画・宣伝課 奥谷祐氏は「実際に私もデモを体験して、プールに来るお客様にもすごく喜んでもらえるし、よみうりランドとしても非常に親和性が高いコンテンツだと感じた」という。奥谷氏によれば、よみうりランドでも自らが操作するアトラクションが高い人気を集めており、「コト消費の流れに乗って、お客様も自分でアクションを起こすモチベーションを求めている。まさしくプールVRそのもの。我々の目指す方向性とも合致する」と高く評価した。

よみうりランドの奥谷氏

 奥谷氏はプールVRを「半歩先の感動、少し先の驚き」と評したが、それはユーザー心理を的確に捉えた言葉だ。最新テクノロジーをふんだんに活用したところで、操作やルールが難しくては元も子もない。人の動きが付随する体験ではなおさらである。シンプルに楽しめる、そしてその楽しさをテクノロジーが下支えする――今回のコラボレーションは、そんな理想的な関係を体現したものとなった。

NTTドコモ・ベンチャーズの篠原敏也氏

 最後に今回、総合プロデューサーとして各メンバーをつなぎ、スタートアップとの場創りに尽力したNTTドコモ・ベンチャーズの篠原氏はこう締めくくった。

 「今回のイベントは、各人が持つ強みを組み合わせて最大化させただけ。イノベーションの基本は組み合わせである。1社ではできることに限界があっても、数社が連携すれば完璧な座組を作れることを証明できた。集客力のよみうりランド、見た目のインパクトからプールでの新しい体験を提供するロッキンプール、思い出を自由視点映像として提供するスワイプビデオ、そしてインフラを支えるNTTドコモ。どれが欠けても今回のイベントの成功はなかった。

 うれしいことに、今回のイベントの予約はすべて即完だった。また、体験したユーザーがアップしたSNSを見て、翌日によみうりランドに遊びにきてくれたお客様も多くいた。スタートアップが持つプロダクトは、世の中に出ていない、まったく新しい観点のものが数多く存在する。NTTドコモ・ベンチャーズは、引き続きスタートアップと寄り添い、共に新しい価値を生み出す“場創り”に努めていきたいと考えている」(篠原氏)


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ドコモ・イノベーションビレッジ事務局
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