ITインフラSummit 2019

クラウド時代を見据えたITインフラの"今"あるべき姿
~ハイパーコンバージドをリードするNutanixの現在とこれから~

ニュータニックス・ジャパン
シニアシステムズエンジニア
島崎 聡史

日本の停滞は、人口減や高齢化などとともにIT投資に対する諸外国との意識差も問題と、ニュータニックス・ジャパンの島崎聡史氏は指摘する。エンジニア不足にも苦しむ日本企業が進むべき道として、ITをより効率的に活用可能にする「ハイパーコンバージドインフラ(HCI)」と「ハイブリッドクラウド」を紹介。そのメリットや実現のための具体的なツールなどを紹介した。

日本の競争力向上に役立つ
ハイパーコンバージドインフラとハイブリッドクラウド

ニュータニックス・ジャパン
シニアシステムズエンジニア
島崎 聡史

現在の日本の状況は、「ポスト2020」、「2025年の崖」という2つのキーワードが象徴していると島崎氏は指摘する。前者は東京五輪後の反動や生産年齢人口減による経済の鈍化と、その結果としての日本の存在感・影響力低下を、後者はレガシーシステムが企業経営の足かせとなり、2025年以降、最大12兆円/年の経済損失が生じる可能性※1を指す。

Nutanixによる20カ国・地域の2300名の意思決定者に対する調査でも、日本には一部特異な傾向が出ている。「自社の組織はビジネス成功のためにITを戦略的に考えていると思うか」という設問で、「強くそう思う」がグローバルでは47%だったのに対し、日本は29%。「全くそう思わない」がグローバルでは2%に対し日本は10%と、日本はIT活用に対する意識が低い。また、「ハイブリッドクラウドを理想的なITモデル」と考える企業はグローバルでも日本でも高い一方、「IT人材の継続的な雇用に苦労している」という企業が、グローバルでは54%であるのに対し日本は73%と高く、より厳しい状況にある。

そこで、Nutanixが提案するのが、限られた人員でITを効率よく活用するために、非生産的なことに費やされる時間を減らすという選択だ。そのために2つの方向性を提案。今すぐできる解決策として「ハイパーコンバージドインフラ(HCI)」と、目指すべき将来像としての「ハイブリッドクラウド」である。

※1:出典: 経済産業省 DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~

パブリッククラウドのメリットをオンプレミスで実現するHCI

従来型のITインフラの課題を島崎氏は、「根本的に複雑で、構成変更が大変なのでスケーラビリティに制約があり、サイロ化が起きやすい環境」と指摘する。それに対して、Nutanixは普通のサーバー筐体にSoftware-defined Storageと統合管理ツールを組み合わせたHCIにより、ハードウェア構成と運用管理をシンプルにする。その特長を島崎氏は、「ストレージをシンプル化すると同時に、オープンソースのKVMを基にした自社製のハイパーバイザー「AHV」を提供しています。従来のハイパーバイザーには、HCIでは不要な機能が多いからです」と語る。

現在Nutanixは、国内ハイパーコンバージドシステム市場シェアで56%とトップ※2を走る。選ばれる理由として、島崎氏はまず使いやすさを挙げる。HTML5ベースの統合管理ツールにより全体をワンストップで管理でき、動きも軽快で高い操作性が好評。また、ワンクリックアップグレード機能により、最小限の操作で、業務への影響を最小限に抑えながらアップグレードが可能だ。自由度も高く、アプライアンスがある一方で、多様なベンダーのハードウェアやハイパーバイザーにも対応。顧客に選択の自由を与えている。性能にも優れ、1つの仮想マシン(VM)で、100万IOPSを叩き出すことも可能。「データを書き込む際複数ノードへ多重化しますが、そのうち1つをローカルに書き込むことで筐体間のトラフィックを削減。読み込む際にもネットワークをまたがないので、高い性能とスケーラビリティを実現します」(島崎氏)。

データセンター内にあるNASやiSCSIなどの既存ストレージも統合管理可能。クラウドバックアップやリモートレプリケーションなど多彩なバックアップ機能も装備している。柔軟性も高く、細かい部品まで組み替え可能。異なる構成・世代のハードウェアが混在でき、数クリックで増設できるので、インフラ更改も業務を停止せずに実施できる。さらに、8万サーバー以上の出荷数があり、ネットプロモータースコア(NPS)が92+と高い。NPSは顧客のロイヤリティや継続利用意向をはかる指標で、上が100+、下が100-の間の数値で評価し業界の平均値が20+程度。その高さは驚異的ともいえる。

NutanixのHCIの持つこれらの特長の結果、構成とオペレーションの簡素化、リクエストに対する対応の迅速化、投資や構成の柔軟化を実現。「HCIにより、ユーザーがパブリッククラウドに求めているメリットをオンプレミスに持ち込むことができます」(島崎氏)。

※2:ハイパーコンバージドソフトウェアとハードウェアの売上額の金額を、中核となるハイパーコンバージドソフトウェアの知的所有権を有するベンダーに割り当てたソリューション売上額によるシェア。IDC Worldwide Quarterly Converged Systems Tracker, 2018Q3のデータによる。

Developerフレンドリーな環境をオンプレミスで

企業内には、異なるタイプのアプリケーションが存在する。一方は、多くの企業が利用するDB、ERP、仮想基盤など。もう一方は、ビッグデータや機械学習、コンテナといった、一部の企業が使い始め、多くの企業が今後取り組みたいと考えている分野のアプリケーションである。前者は行政や企業内システム、銀行、社会インフラなど安定が求められる分野で利用され、後者はFinTechやモバイルアプリ開発、Webサービスなどの分野で利用される。「前者は既存業務の電子化に用いられ、後者は競争力向上に資するもので、成長のためには後者に取り組んでいく必要があります。さらに、そのエッセンスを既存システムにも取り入れて、最適化していくことが大切です」(島崎氏)。特に必要なのは、変更に対する強さだ。基幹システムでも業務最適化や関連法規の改正などによる変更は必要で、それが困難だと自らの首を絞めかねない。

異なる文化や手法を取り入れるためには、それに適したツールが必要となる。そこで、Nutanixはクラウドネイティブな手法をオンプレミスに取り込むためのツールを提供している。その例として、ハイブリッドクラウドに対応したアプリケーションデプロイ&定常タスク自動化ツール「Nutanix Calm」、オンプレミス版DB as a Service「Nutanix Era」、オブジェクトストレージ「Nutanix Buckets」、コンテナ管理ツールのKubernetes環境を簡単にデプロイできる「Nutanix Karbon」などを紹介。「クラウドで当たり前のDeveloperフレンドリーな環境を、オンプレミスで提供しています。これらを活用していただければ、新しい文化やテクノロジーを比較的キャッチアップしやすくなると思います」(島崎氏)。

最後に島崎氏は、「今すぐ解決できる身近な課題はすぐにでも解決していかないと、次のステップが遠のいてしまいます。HCIなどを活用して変化に強いシステムを構築することで、日本全体の競争力を高めていけると思います」と締めくくった。

お問い合わせ

ニュータニックス・ジャパン

https://www.nutanix.jp/

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