ITモダナイゼーションSummit 2019

最新マイグレーションサービスで
「オープンレガシー化」解消を支援

東京システムハウス株式会社
マイグレーションソリューション部
部長
比毛 寛之

今、多くの企業の間で、90年代のダウンサイジングの潮流や2000年代のマイグレーションブームのなかでオープン化されてきたCOBOL資産が、その後の運用を経て「オープンレガシー化」しているという問題が顕在化。これに対し、1995年以来、顧客のマイグレーションを支援してきた東京システムハウスでは、その豊富な経験のなかで培ってきた高度なノウハウを基に、そうしたシステムの最新環境へのマイグレーションを強力に支援している。

マイグレーションを実施したCOBOLの
「オープンレガシー化」が課題に

東京システムハウス株式会社
マイグレーションソリューション部
部長
比毛 寛之

東京システムハウスでは、1995年に米国製COBOLコンパイラ「ACUCOBOL」の日本国内総販売代理店となり、オフコンやメインフレームのCOBOLを中心とした資産のマイグレーションサービスを開始。その後、サービスの名称を「MMS(Mainframe Migration Service)」とし、オープンシステム上の代替フレームワークである「AJTOOL」の開発・提供を進めながら、顧客における220件以上のマイグレーションの実施を支援してきた実績を持つ。

最近では、ジャスミンソフト製の超高速開発ツール「Wagby」を活用した「MMS for RAD」、あるいはJavaリライト方式を採用する「MMS for Java」など、時代とともに変化するマイグレーションニーズに合わせてMMSのラインアップを拡充。過去24年にわたる経験のなかで蓄積したノウハウを生かすかたちで、マイグレーション時の画面や帳票などに関する現新比較を行う照合テスト基盤「SmartCompare」などの提供も行っている。

「長年お客様が投資してきたIT資産を有効に再利用し、『使えるシステム』にしていく――。それこそが我々のサービスにおける最大のミッションであると捉えています」と東京システムハウスの比毛寛之氏は語る。

このようにマイグレーションサービスを主体とするベンダーとして知られる東京システムハウスに対し、昨今、顧客企業からのニーズが急増しているのがメインフレームやオフコンからオープンシステムへのマイグレーションだけではなく、すでにオープン環境に移行したCOBOL資産のマイグレーションである。これについて比毛氏は「かつて90年代のダウンサイジングの潮流や、2000年代のマイグレーションブームのなかでオープン化されたCOBOL資産が、その後の運用を経て、いわゆる『オープンレガシー化』してしまっているという課題が顕在化しているわけです」と説明する。

COBOL資産を.NET基盤上へと移行
技術者確保の視点でも大きな成果

以降のセッションでは、そうしたCOBOL資産のオープンレガシー化の問題に直面し、東京システムハウスの支援のもと、マイグレーションを実施して課題解消に取り組んだ2つの企業の事例が紹介された。

1つめは、1699年(元禄12年)創業、320年という歴史を持つ老舗食品メーカーとして知られる、にんべんの事例だ。同社では、基幹システムや販売管理システム、通販システムなど5つのシステムを運用しているが、このうち基幹システムに関しては、もともと国産ベンダーのオフコンで稼働していたものを、1990年代後半にWindowsのオープン環境へとマイグレーションしたもの。そこでは、オープン系COBOLとしてACUCOBOLを利用し、システムアーキテクチャとしてクライアントサーバーを採用していた。

このシステムにおいて、近年、オープンレガシー化の問題が浮上。「具体的には、ACUCOBOL自体が10年前に販売を終了しており、Windows 7までしかサポートしておらずWindows 10に対応できない、しかもGUIの作成やDBアクセスの部分にACUCOBOLの独自拡張が多用されている、さらにはACUCOBOLの技術者の確保が困難になってきているという状況が重なって、お客様は今後の改修・保守に大きな不安を抱えていたわけです」と比毛氏は言う。そのほかにも、クライアントサーバー型のシステムだったために、アプリケーションの改修時に全クライアントに配布しなければならないという運用上の負荷も問題視されていた。

これに対しにんべんでは、長年の作り込みで高い資産価値を持つCOBOLプログラム内の業務ロジックを捨てることなく有効活用するというアプローチで臨むことにした。具体的には、マイクロフォーカスのVisual COBOLを活用して、COBOL資産を他システムでも採用されている.NETの基盤上に移行するとともに、クライアントサーバーに代えてMicrosoft RemoteAppによる画面転送型のシンクライアントアーキテクチャを採用するという方針を打ち出した。これに関し比毛氏は「Visual COBOLでは、COBOLコードをコンパイルすることで、.NET Frameworkのマネージドコードの生成が可能。.NET環境への移行は、技術者確保の観点からもメリットがありました」と解説する。

マイグレーションの実施内容としては、旧環境でACUCOBOLの独自拡張で作成されていた画面制御部分を変換ツールによりVisual Studio WinFormへと移植。不足機能を「AJTOOL GUI Framework」の活用により補い、旧システムと同じイメージの画面を新システムで再現した。また、ACUCOBOLの独自拡張によりREAD/WRITE命令で実現されていたデータベースアクセスについては、COBOLプログラム内のSELECT/FD定義を解析することで、各プログラムが利用しているインデックスファイルの情報を表定義書として作成するツールを開発。このツールでOracle Databaseに対するアクセスサブルーチンを生成し、処理を代替した。

こうしたマイグレーションの結果、にんべんでは課題となっていたWindows 10対応やアプリケーションの配布に伴う運用負荷にかかわる問題を解消し、基幹システムの基盤を社内の他システム同様.NETへと統一することに成功。レガシー化したACUCOBOL環境から解放されて、技術者の確保も容易になるなどの成果を上げている。

UNIX上のCOBOL資産をJavaにリライト
システムの老朽化に対応する

2つめは、あるメーカーの事例だ。この会社では業務システムをSAP ERPを中心に構築しているが、SAPでカバーしきれない機能については、UNIX上で稼働するACUCOBOLのプログラムにより補完していた。このシステムは、もともとは国産メインフレームで稼働していたものを1990年代後半にオープン環境へとマイグレーションしたものである。

このメーカーが抱えていたオープンレガシー化の問題としては、UNIXサーバーが老朽化して保守・維持費がかさんでおり、販売を終了しているACUCOBOLでは最新技術への対応が行えないということだった。

これに対し同社では、COBOL資産をJavaに移行するというアプローチを選択。具体的にはMMS for JavaによるJavaリライト方式を採用し、JavaとCOBOLを併存させるというアプローチでUNIX上のシステムをWindows環境へと移行することとした。具体的には、COBOLのCUIの画面をJava Swingで再現して、表示はもちろん、振る舞いも旧システムと同等のものにすることが目指されている。

同社では、今まさにマイグレーション作業の途上で、現在、COBOLロジックや画面の移行に向けた最終的なテストが進められているが、喫緊の課題だったシステム基盤を老朽化したUNIXからWindowsに移行するという部分についてはすでに完了しているという。さらに今後、画面をSwingからCSSやAJAXにコンバートしてWeb対応していく予定となっている。

「今後も東京システムハウスでは、ここで紹介した事例のように、オープン系システムを効率的にマイグレーションしていくという局面でもお客様を強力に支援していくことになります」と比毛氏は力強く語る。

お問い合わせ

東京システムハウス株式会社

マイグレーションソリューション部

TEL 03-3493-4604

http://www.tsh-world.co.jp/

メールでのお問い合わせはこちら >> mms@tsh-world.co.jp

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