提供:アクセンチュア株式会社

社会や環境に貢献する「デジタル変革・最前線」

“デジタル”は電力・ガス・石油・化学業界をどう変えるか?

アクセンチュア
マネジャー遠藤 祐二

アクセンチュア
マネジング・ディレクター田中 耕平

アクセンチュア田中 紫織

われわれの生活を支える重要なインフラとして真っ先に挙げられる電力などのエネルギー産業、さらに素材産業や化学産業。プラントや大規模工場を運営するこれらの業界は、伝統的に“重厚長大産業”の代表格だった。しかし昨今は、これらの業界にも“デジタルの風”が吹き込み、データ分析やIoT、AIの活用による経営の改善や人材育成の効率化、あるいは新規事業の創造などが急速に進行している。現場では具体的に何が起きているのだろうか。素材・エネルギー業界の最前線をよく知るアクセンチュア「New IT」領域の専門家へのインタビューを通じ、業界の将来予測と今後求められる人材像について探った。

(*以下の情報は2020年2月現在のものです)

デジタル変革の機運が高まる
電力・ガス・石油・化学業界

写真:田中 耕平 氏

アクセンチュア 
マネジング・ディレクター

田中 耕平

大学卒業後、アクセンチュアに入社。戦略コンサルタントとして経験を積んだ後、IT系の事業会社へ転職。新規事業開発やジョイントベンチャーの社長などを歴任。身につけた先端ITの知識が社会インフラ企業のデジタル化に大きなインパクトがあると感じ、アクセンチュアに再入社して現職。

―― 石油やガス、電力などの業界や、化学や鉄・非鉄金属など素材関連の業界における“デジタル化”の最新動向をお聞かせください。

田中(耕) 昨今はデジタルに関する話題を聞かない日がないほど、あらゆる業界でデジタルテクノロジーの利用や検討が進んでいます。エネルギー・素材業界も同様です。

 まず背景として、電力・ガス・石油などのエネルギー業界では、再エネ・分散電源の普及など業界自体が大きく変動しており、経営者の方々は強い危機感を覚えています。現在は数兆円規模のビジネスでも、いずれ既存ビジネスは縮小していくと言われているため、事業継続性保持と自社の新たな未来像を描くべく、早急な事業開発の必要性に迫られているのです。

 一方で、化学や素材などの業界では、川下にあたる製品メーカーのグローバル展開が加速しています。サプライチェーンの一層の効率化のために素材メーカーではデジタル技術を活用したグローバル化が進行中です。

 デジタル活用はこれまで、コンシューマー向けの業界で先陣切って進んできましたが、素材・エネルギー業界の経営者の方々の関心度は非常に高く、デジタルの浸透度は予想よりも早いと実感しています。「どんどん新しいことをやっていこう」というムードが経営層の間で強まっていますし、直下のリーダー層からもそれが伝わってきます。かつ投資も動き始めています。業界全体として「デジタル変革(デジタルトランスフォーメーション:DX)」が盛り上がりつつあるのを肌で感じます。

―― 具体的にどのような取り組みが進んでいるのでしょうか。

田中(耕) たとえばCDO(チーフ・デジタル・オフィサー)のポジションを設置して専任者を立てたり、外部から有識者を招いたりするケースが増えています。社内にデジタル専門部署を立ち上げる、予算をつけてPoC(概念実証)を実施するといった動きもあります。

 関西電力様とアクセンチュアが設立した合弁会社「K4 Digital」はその代表的な事例です。コンサルティング業界の中でもデジタルやテクノロジーに強みを持つアクセンチュアならではのバリューの出し方だと言えます。

遠藤 データ・ドリブンの領域のプロジェクトはデータ分析による示唆出しが中心になりますが、「データ収集のための仕組みづくり」や「データ分析で得られた示唆をアクションにつなげる」など、お客さまがデータを活用した業務を実施できるかという部分まで踏み込んだ取り組みが多いです。その過程において費用対効果の検証は不可欠ですし、具体的にどのような付加価値が生じたかといった分析や社内関係者・経営層へのプレゼンテーションも、われわれが行っています。

田中(紫) 私はPoCの実施サポートを行っています。お客さま業界の理解をもとに、どのようなデジタル技術が課題解決に貢献するかを考えながらバリューへと結びつけるのがわれわれのミッションです。

“深い業界知識×先端的デジタル技術”で
変革をドライブ

写真:遠藤 祐二 氏

アクセンチュア 
マネジャー

遠藤 祐二

メーカー企業に勤務の後、アクセンチュアに入社。New ITの中でも「データ・ドリブン」分野を担当し、お客さま企業のデータ収集基盤の構築やデータ活用のコンサルティングなどをリードしている。

―― みなさんはどのような強みを持つ専門家なのでしょうか?

田中(耕) 素材・エネルギー業界の知見を強みとして、お客さまのデジタル変革支援に特化する専門家集団であり、「New ITチーム」と呼ばれています。

 アクセンチュアでは、データ分析(アナリティクス)やIoT、AIといった先端デジタル技術を総称してNew ITと呼んでおり、このNew IT関連ビジネスが日本市場では急成長しています。該当する領域も広く、一例を挙げると次のような内容が含まれます。

  • 革新的な新規事業および新ビジネスモデルの企画・開発
  • データ分析による、エンドユーザーのニーズ把握やサービス品質向上
  • 稼働中のプラントや設備メンテナンスのより一層の安全化
  • 高齢化する熟練技術者の技能継承問題の解決

 コンサルティング企業というと、お客さま企業へのコンサルテーションを行って対価を得るビジネスが一般的ですが、アクセンチュアでは変革実現に必須となる実際のシステムやアプリの開発も手がけるほか、お客さま企業とデータ活用を推進するジョイントベンチャーを立ち上げてビジネス価値の一層の向上を目指すなど、ユニークな動きをすることも可能です。先ほど紹介したK4Digitalの事例は、まさにこれに合致するものです。

 とはいえ、どのような業界にも伝統や価値観があり、用語や言葉の使い方にも独自性があります。われわれはアクセンチュア社内のデジタル技術に特化した業界横断型組織アプライド・インテリジェンスと、お客さま企業の“橋渡し役”を担いつつ、深い業界知識とデジタル関連の知見を両輪とする専門家集団として、お客さまのデジタル変革を支援しています。

「New IT」を支える3つの専門分野

写真:田中 紫織 氏

アクセンチュア

田中 紫織

アクセンチュアに新卒入社。素材・エネルギー業界向けのコンサルティングに従事し、現在はNew IT領域で活躍。

―― New ITにはどのような専門分野があるのでしょうか。

田中(耕) 「データ・ドリブン」「CX(カスタマー・エクスペリエンス)」「デジタル・アーキテクチャ」の3つの分野があります。それぞれ名称通りの専門性を持っており、現在はその全体統括を私が担当しています。

データ・ドリブン
データサイエンスやデータ分析に知見のあるメンバーを中心に構成。企業内外に蓄積されたデータを活用する業務や事業モデルへの転換、AIの活用を促進します。
CX(カスタマー・エクスペリエンス)
デジタルマーケティングやUI/UXデザインのプロフェッショナルで構成。顧客視点のサービス設計・ビジネスモデル構築からイノベーション創出支援、アプリ開発などまで幅広く行います。
デジタル・アーキテクチャ
アジャイル開発を軸とするITアーキテクトとエンジニアで構成。構想されたアプリやサービスを実現するためのアーキテクチャ設計や開発を担当します。クラウドテクノロジーやオープンソーステクノロジーを熟知したフルスタックエンジニアと、お客さまの業界に精通したコンサルタントが協働し、スクラムマスターによりアジャイル開発をリード、迅速なサービスインを実現します。

異なるスキルを持つメンバーの“コラボ”で
プロジェクトを推進

―― メンバーはどのような働き方をしているのでしょうか?

遠藤 プロジェクトによって「お客さま先(本社・工場・研究所など)に常駐」や「普段はアクセンチュアのオフィスで業務し、お客さま先にはミーティングごとに訪問」など、さまざまなパターンがあり、一様ではありません。プロジェクトごとに最適なワークスタイルを採用しているのが特徴です。

田中(紫) 私のケースを紹介すると、私は入社以来、3つのプロジェクトを経験しました。1つ目のプロジェクトではお客さま先の部屋をお借りして「プロジェクトルーム」とし、メンバーが常駐するスタイルでした。2つ目のプロジェクトではアクセンチュアのオフィスで作業しつつ、定期的にお客さまを訪問する形態で、現在の3つ目は再び、お客さま常駐スタイルです。プロジェクトごとに働き方が異なるので常に新鮮です。

遠藤 データ・ドリブンを担当する私の役割はデータサイエンティストに近いものの、お客さまの課題解決のために「分析のテクノロジーをどう適応すれば効果的か」を考え、提案することです。

田中(耕) われわれは特定技術の追究だけでなく、遠藤が言うように「ビジネスへの応用」を主たる役割としています。田中(紫織)は若手ならではのスキル吸収の速さで、いまはプログラミングと開発の実践経験も並行して積んでいます。アクセンチュアには体系化されたトレーニング環境のほか、現場メンバーの相互の教え合いもカルチャーとして定着しているので、常に新しい知識や技術が学べます。

 New ITは3分野に分かれていますが、縦割り組織ではありません。メンバー同士のコラボレーションを前提に組織設計されているため、プロジェクト現場では所属組織を意識することなく、プロジェクト成功を目指す1チームとして協働しています。

アイデアとテクノロジーの掛け合わせで
“現場のデジタル化”を推進

写真:遠藤氏・田中(紫)

写真:田中氏

―― 具体的に、どのようなプロジェクトを手がけていますか?

遠藤 私が手がけているのは「製造現場のデジタル化プロジェクト」で、データ分析を使って不良品発生率を低減する取り組みに参画しています。とはいえ、この歩留まり改善はプロジェクト全体の一端であり、最終的には製造現場全体のデジタル化を目指しています。

 プロジェクトでは具体的な成果がすでに出ており、データ化による“見える化”の効果や、お客さま業務の効率改善が進んでいます。またUX/CXの考え方を使って、業務用システムをより使いやすいものへとデザインし直しています。

 この過程ではお客さま企業の現場の方々とディスカッションを重ね、1つずつ改善のステップを重ねています。モバイルアプリの活用やAR技術の採用など、幅広く新しいアイデアと技術を組み合わせ、新しい価値提供に取り組めるのはアクセンチュアにいるからこその強みですね。

田中(紫) 多くのお客さま現場は伝統的にアナログのワークスタイルでしたので、まずは課題意識の共有やテーマを掘り下げていくフェーズから始めます。その上で、アクセンチュアが持っているグローバルの事例や情報、知見を組み合わせつつ、自分の想像力を巡らせて提案プランを日々考え、さらに磨きをかけるためにプロジェクトメンバーとディスカッションしています。

田中(耕) 実は素材・エネルギー業界のお客さま企業では、以前から「デジタルを使って実現したいこと」を多くの方々がイメージされていました。近年のテクノロジー進歩でそれらの実現性が急速に高まったことも、デジタル変革の加速の背景にあると言えるでしょう。たとえばAIを活用した予測高度化/業務の自動化・効率化やドローン活用、AR技術などはいま、営業やや製造、物流現場などで実運用のフェーズに入ろうとしています。

「業界」「コンサル」「IT」のいずれかの軸で“市場価値の高い人材”へ

―― New IT領域での活躍を志望する場合、どのようなスキルや経験を持っていれば有利でしょうか。

遠藤 業界経験、コンサルティング経験、New IT経験のいずれか1つ以上があれば、それが自分の“軸”のような強みとなり、入社後に活躍できる場がすぐに広がると思います。

 アクセンチュアは入社後のトレーニングがしっかりしていますので、業務現場での実践を通じたスキルアップも早いです。

田中(耕) New IT分野のインターネット関連企業やスタートアップ企業、デジタル関連ビジネスを手がけた経験者であれば、その経験やスキルをテコにして、自身の成長を大きくレバレッジさせられます。

 なぜならば、石油や電力などの業界のお客さま企業では、まったく違う新規事業の立ち上げを推進しているケースが多々あります。そのため、むしろ異業種での経験を持ち込めたり、New IT関連の実践経験があったりする方は強いです。

―― どのようなマインドを持っているとより早く成長でき、市場価値の高い人材へとキャリアアップできるのでしょうか。

田中(耕) 積極性や成長意欲の高さは、新しいビジネスを創造するうえで強力な推進力になります。とくにわれわれのチームが支援するお客さま業界は日本を動かす社会インフラですから、「お客さまの変革=日本をより良くする」ことに直結します。そうした社会的意義のある仕事を手がけたいというパッションのある人材を強く求めています。

 現代社会の重要テーマであるSDGs(国連が定めた「持続可能な開発目標」)に関心の強い方々が多いのも、この業界の特徴です。デジタルによる効率化で、環境負荷低減と事業収益向上の両立を常に意識したプロジェクトが手がけられるのも、われわれのチームの特徴です。

田中(紫) 確かにNew ITには“熱い人”が多いですね。人材として市場価値を高めよう、そうすることでお客さまにより高いバリューを提供しよう、さらに社会や地球環境に貢献しようという意欲の強い仲間がたくさんいますので、自分も鍛えられます。

遠藤 サーキュラーエコノミーなどの社会実装に関心があってエントリーされる方もいらっしゃいますね。ビジネスを通じて環境問題の解決に貢献できるのも、やりがいの1つです。いろいろな知識やスキルを身につけられる場として、アクセンチュアに飛び込んでみてほしいと思います。

―― ありがとうございました。

写真:対談風景

お問い合わせ

  • アクセンチュア株式会社
  • 〒107-8672 東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティ
    TEL:03-3588-3000(代表)
    URL:www.accenture.com/jp

pagetop