ローコードの可能性を最大限に広げるClarisの新提案 【 Claris FileMaker / Claris FileMaker Cloud / Claris Connect 】

Apple子会社Claris Internationalのプラットフォーム戦略
JAL・Osaka Metro・医療機関がDX実現へ向け
続々導入するローコードプラットフォーム

新型コロナウイルスの感染拡大は世の中を大きく変えた。その中で密かに多くの日本企業や医療機関が導入を増やしているのがローコードプラットフォームClaris FileMakerだ。2019年にFileMaker からClarisにブランド変更し、API 接続サービスのスタートアップStamplay 社を買収するなど積極的にクラウドネイティブ技術をスピーディに展開している。
新生Claris CEOのブラッド・フライターグ氏とプロダクトマネジメントおよびデザイン担当バイスプレジデントのシュリニ・グラプ氏に現状と展望を聞いた。

FileMakerからの社名変更はクラウドプラットフォーム強化

Claris International Inc. CEO ブラッド・フライターグ氏  11月11日から『Claris Engage Japan 2020』が始まる。日本のカンファレンスがオンライン開催となるのは過去12年で今年が初めて。アメリカでも8月にNashville(ナッシュビル)で開催予定であった世界の開発者が集まる『Claris Engage U.S. 2020』がやはりオンラインへ変更開催された。「準備期間に限りがあり、苦労もありましたが、参加者数は前年比で300%にも増え、SNSなどのオンラインでの活発な意見交換も目立ち、エンゲージメントが高まったと実感しています。社会全体がコロナ禍でデジタルシフトするなかで、それを反映した形になりました」とClaris International CEOのブラッド・フライターグ(Brad Freitag)氏は振り返る。
 これまでは、FileMaker Developer Conferenceとしてカンファレンスを開催していたが、ブランド名をFileMakerからClaris へ変更し、カンファレンス名もClaris Engageに変更している。Engageとは、一般的に“人がよりよい理解のために関わる”という意味で使われる。まさにデジタルシフトによりオンラインでのEngageが実現されたものと理解できる。
 そして、昨年Claris International Inc.へ社名を変更。Clarisの文字を冠するのは1998年のClarisからFileMakerへの社名変更以来21年ぶり。変更の理由について、フライターグ氏は「クラウドへのシフトという今のビジョンを明確に表したものです。もともと創業者のウィリアム・キャンベルが付けたこの社名“Claris”には、聡明・輝く・見通しの良いなどといった意味があります。未来のクラウドサービスを提供する我々にとってふさわしいと考えました」と説明する。

新型コロナ対応の医療機関で評価されたローコード開発

 FileMakerは長い歴史を持ち、日本でも医療・教育・製造業・官公庁など多くの分野で愛用者が多い。「日本は世界の売上の約1/4を占め、ヨーロッパ全体の売上と並ぶほどで、私たちにとって非常に重要な市場です。その躍進を支える最大の理由は活発なコミュニティでしょう。特に、医療分野でのFileMakerの活用事例は多く、私たちは日本のユーザから学んでいます」(フライターグ氏)。
 医療分野での活用は、つい最近も話題になったばかりだ。
 新型コロナウイルスの感染が拡大する前の2月時点で、京都府立医科大学の橋本悟医師らが中心となり、新型コロナウイルスの日本国内での感染拡大を前に、構築をはじめたECMOや人工呼吸器の使用状況を横断的に把握するためのシステム(横断的ICU情報探索システム:CRISIS)は着想から3時間でカスタマイズされた。このアプリは、わずか1週間で本格稼働までこぎつけたシステム(https://crisis.ecmonet.jp/)である。これを支えたのがClaris FileMaker Cloudの存在だった。
 この事例は、多くのFileMaker ユーザがコンピュータの専門家に留まらないことを意味している。つまり、現場を理解するあらゆる職種の人物がプログラミング言語を習得せずに直感的に利用開始できるのである。
 「ある面で、FileMakerはこうした“やらざるをえない” 状況を想定して作られたプロダクトです。FileMakerのビジョンは、“パワフルなテクノロジーをすべての人へ”です。私達は、問題解決に取り組む人たち、疑問を投げかける人たち、解決策を探し求める人たちのために製品を提供しています。そのため、長きに渡りローコード開発のプラットフォームを提供し続けてきました。ローコードであれば、環境が変わっても使い続けられます。さらに、今年2020年5月に販売開始したClaris FileMaker 19では、“Low-Code without limitation”(制限なしのローコード開発)を打ち出し、ローコードでありながら、リッチでインテリジェントなアプリケーションを実現するためJavaScript実行できるように進化しました。この進化し続ける文化がClarisであり、FileMakerなのです」(フライターグ氏)。
 ローコードであることに加え、Clarisのワールドワイドでの組織的なフットワークの軽さも、緊急局面における迅速な対応を可能にした。
 「私たちは常に、現場の裁量に任せています。ですから、判断に時間がかかることはないのです。先程のCRISISへの技術提供も日本のスタッフが、その重要性を鑑みて迅速な判断を行ったものです。また、日本の優秀なClaris Partner企業の存在も、この取り組みには欠かせないものでした。価値あるプロジェクトに貢献できたことを誇りに思います」(フライターグ氏)。

Claris Connectでワークフローを自動化

Claris International Inc. Vice President, Product Management & Design シュリニ・グラプ氏  FileMakerの特徴はローコードであることに加え、ハイブリッドであることだ。オンプレミスでもクラウドでも、同じ使用感で利用できるクラウドスマートを打ち出している。どちらを選んでも、また両方を使ってもいいのだが、プロダクトマネジメントおよびデザイン担当バイスプレジデントのシュリニ・グラプ(Srini Gurrapu)氏は、リソースが十分でない中小企業にこそ、クラウドの利用を勧めている。
 「クラウドへ移行するということは、デジタルの民主化のメリットを受けられるということだからです。クラウドを使う誰もが、大企業が利用するのと同じセキュリティレベルの環境を利用できます」(グラプ氏)。
 ただ、クラウドサービスは数が多く、その連携開発やアップデートに追われがちになるという課題がある。そこでClarisが2020年4月から提供しているのがClaris Connectだ。これは、異なるクラウドサービスをAPIによって連携することで、よりシームレスなワークフローを実現するサービスだ。「Stamplay社の買収によりクラウドネイティブの技術をスピーディに取り込むことができました。この事業はこれからの私たちの土台となる非常に重要なものです」と、説明する。ただ、クラウド対応は強化するものの、プロダクトをクラウドだけに絞るという考えは持っていない。
 「私たちは今後もオンプレミス、クラウド両方の開発を続けます。その過程で柱となるのは、このClaris Connect、FileMakerプラットフォーム、そしてFileMaker Goに代表されるモバイルでの最新技術、そしてCore MLによる画像認識やオブジェクト検出、Siriショートカットによる音声操作、NFC読み取りなどのスマートなテクノロジーです」とグラプ氏は言う。
 進化を続けるClaris FileMakerを貫いている思いは、創業時から少しも変わっていない。「パワフルなテクノロジーをすべての人へ」とフライターグ氏は繰り返す。
 時代や社会情勢が変わっても顧客の変化するミッションに対してClarisは30年以上にわたりアプリケーションを提供し続けてきた。幅広いスキルを持つ多くのユーザから寄せられる、多種多様なニーズに応え続けているClarisの最新動向は、『Claris Engage Japan 2020』でも感じ取れるに違いない。

『Claris Engage U.S. 2020』オンライン開催の様子 Claris Engage オンライン登録はこちらから
https://content.claris.com/nikkei-engage2020

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